イザベラ・バードのレビュー一覧

  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

    Posted by ブクログ

    明治10年頃の日本を蝦夷地まで旅した英国女性の旅行記。白人優越主義・クリスチャン優越主義的な「上から目線」で日本の信仰や習俗を度々disるのには少しイライラさせられるが、それ以外の描写についてはかなり的確かつ客観的で、現在は失われたものも多い(また継続して現在に在ることも多い)往年の日本の風土・文化をわかりやすく輪切りにした良書。(手放)

    0
    2016年05月23日
  • 日本奥地紀行

    Posted by ブクログ

    明治時代に、イザベラバードが、横浜から北海道までを旅行した際の旅行記。貧しいだけの日本と、貧しくも神秘的なアイヌ、そういった感覚で著されている。便利になる前の日本の旅行とはどんなものだったのか理解できる。

    0
    2013年07月01日
  • 日本奥地紀行

    Posted by ブクログ

    イギリス人による明治時代の日本旅行記である。
    なぜイギリス人女性が開国直後の日本を、それも外国人がほとんど立ち入った事がない奥地を選んだのだろうか。梅雨時の悪路や決して衛生的ではない宿に悩まされ、さらに人々の好奇心の目に晒されながら、旅を続けるモチベーションは何だったのだろうか。

    本書はもともと彼女の妹に宛てた手紙を集めたものらしいが、非常に細かく当時の様子が描写されており、資料的な価値もとても高いと思われる。作品の中に自分の住んでいる地域が出てくるのは嬉しいものだが、それが100年以上も前の話となると特別に感慨深い。

    いかにも日本の原風景という感じの小さな子供たちの礼儀正しさ、そしてアイ

    0
    2013年01月20日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    明治維新からまもない1878年、英国人女性のイザベラ・バードによる東北地方と北海道の旅。行く先々で、外国人を一度も見たことがない人たちに囲まれ好奇心の目で監視されながら、当時の人びとの暮らしや習慣をかなり細かく克明に記している。「鋤ではなく絵筆で耕された」古き良き日本の美しい風景の描写が印象的。
    日本人の特徴とも言える勤勉さ、慎み深さ、礼儀正しさ、もてなしの心、などは明治初期には既に一般的だったのに対して、清潔さがまったくなかった当時の日本の生活風景には驚き。どこへ行ってもノミやシラミのオンパレードで、夏はハエや蚊の大発生に悩まされていた様子。また、山村に入ると農民はほぼ裸に近い格好で暮らして

    0
    2012年12月03日
  • イザベラ・バードの日本紀行(下)

    Posted by ブクログ

    購入書店:Reader Store; 読書環境:Reader PRS-T2; コンテンツ形式:.book

    0
    2012年09月27日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

    Posted by ブクログ

    購入書店:Reader Store; 読書環境:Reader PRS-T2; コンテンツ形式:.book

    0
    2012年09月26日
  • 日本奥地紀行

    Posted by ブクログ

    山形を旅行したとき、米沢を「アジアの桃源郷である」と評した人がいることを知りました。
    それが、イザベラ バードさんです。

    明治の始め、田舎ではまだちょんまげの日本。
    そこを旅したイギリス人の女性の視点に、案外、今の日本人は似ているのかも知れません。
    少なくとも自分は沢山の共感を覚えました。

    日本の田舎を旅するというよりかは、未開の地を走破するって感じですけど。
    時代劇では分からない、当時の日本の臨場感たっぷりな模写が興味をそそります。

    0
    2011年07月26日
  • 日本奥地紀行

    Posted by ブクログ

    とても良い本でした。

    ちょうど西郷隆盛の西南戦争が終わった翌年(1878年)に、著者であるバード女史が東北地方と蝦夷(北海道)を旅行し、その旅行の困難さや、それまで西洋に知られていなかったそれらの地方の風俗を描いた貴重なレポートです。

    当時の東北地方農村部や蝦夷のアイヌなど、今の僕ら現代日本人でも想像がつかない彼らの実態を見せてもらえます。(これは僕の無知を曝け出すようで恐縮なのですが、アイヌが日本人と容姿や言語そして宗教まで全く異なる人たちであるということを、この本で初めて知りました。)

    バード女史ですが、この旅行をしたのがなんと47歳の時!理由が健康回復のため(女史は若いころから体が

    0
    2011年06月05日
  • 日本奥地紀行

    Posted by ブクログ

    明治時代の東北北海道の風俗を知る貴重な旅行記
    文明開化期の日本。イザベラは北へ旅立つ。本当の日本を求めて。東京から北海道まで、美しい自然のなかの貧しい農村、アイヌの生活など、明治初期の日本を浮き彫りにした旅の記録。

    イザベラ・バードの「日本奥地紀行」は是非読んでみたかった一冊です。東洋文庫は高価な2冊組みですが、平凡社ライブラリーでは安価で入手することができます。
    イギリス人の女性が日本の東北北海道を一人旅するというのは、交通網が発達した今とは違って、当時はとても勇気の要ることだったと思います。それでも日本の奥地へ向かったのは、彼女の好奇心の強さによるもので、従者を一人だけ連れて何度も落

    0
    2010年09月07日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

    Posted by ブクログ

    平凡社の「東洋文庫」版の『日本奥地紀行』は随分前に買っている・ただ、平凡社のものはバードが東北、北海道の旅に出てから部分しか収録されていない。そこで、とりあえず(上)だけ買った。確か、後半部も「東洋文庫」に収録されていないものがあったはずなので買うことになると思うが、書店には(上)が二冊並んでいて(下)はなかったのだ。

    0
    2009年10月04日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

    Posted by ブクログ

     1878年、横浜港に上陸した英国人女性旅行家イザベラ・バードは、欧米人未踏の内陸ルートで、東北・北海道への旅を敢行した。欧化の希薄な、日本の原風景的色彩を色濃く残す地域の探訪を試みて。現地交流を通し、つぶさに観察された維新後の日本の文化、習俗、そして、北方の自然の美しさが、活き活きと綴られる。本書は、著者が故国の妹に日本の見聞を書き送る形でまとめられている。
    「植生と緑の豊かさは実にすばらしく、日本はエメラルド諸島と充分呼べるくらいである」。序章にそう書かれた日本の印象は、東北の米沢に辿り着いたところで、「申し分ないエデンの園で…微笑みかけているような実り豊かな地です。繁栄し、自立した東洋

    0
    2009年10月04日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

    Posted by ブクログ

    江戸以外の地方について、淡々と書かれていて、当時の農家の悲惨さが驚きと共に、沁みてくる。
    100年足らずで、よくもここまで津々浦々まで近代化したものだと驚く。

    0
    2025年08月08日
  • イザベラ・バードの日本紀行(下)

    Posted by ブクログ

    多和田葉子の本に出てきたので。
    東北は雨ばかり。アイヌの記述は興味深い。
    形容詞の使い方が直截的。

    0
    2025年06月28日
  • 完訳 日本奥地紀行 2

    Posted by ブクログ

    明治時代の日本人の生活・文化がよく分かる。描写が実に具体的で面白い。1巻と比べて比較文化的な記述も増え深みがましてきたような気がする。

    0
    2025年05月26日
  • イザベラ・バードの日本紀行(下)

    Posted by ブクログ

    前半部分は、蝦夷への旅。

    気候も、本州を旅していた時ほど雨にたたられなかったためか、北海道はかなりバードさんの好みに合っていたようです。
    旅自体は、相変わらず、危険を伴う部分があったり、困難だったりする部分もあったけれど、風景を愉しむ描写が、かなりあります。
    バードさん、植物の種類にも詳しく、地形や地質についての知識もあるようです。

    蝦夷では主に、アイヌとの触れ合いについて、描いています。
    私のもっていたアイヌのイメージは、自然の中で自然に生かされ、神を感じながら生きる、力強い人々というモノでしたが、少し違うようでした。
    未開人で、発展というようなことは考えず、穏和である、お酒を飲む事を無

    0
    2024年10月01日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

    Posted by ブクログ

    佐々大河さんの漫画『不思議の国のバード』を読んだので、やはりこちらも読んでみようと思いました。
    が、思った以上に時間がかかってしまって、、
    以前は、もっとどんどん読み進められたのに〜と思う今日この頃、、、

    それはともかく、漫画のバードさんのイメージがさすがに強くて、あのバードさんがガシガシ歩いている場面とか馬から落ちそうになっている場面が目に浮かぶのですが、とくに違和感は感じません。


    こちらは、全文、妹に宛てた手紙の形式で書かれています。
    青森に着くまでが上巻なのですが、とくに後半、天気に道を阻まれ、なかなか進むことができません。
    六月から七月にかけて梅雨の時期に旅をしようというバードさ

    0
    2024年09月18日
  • イザベラ・バードの日本紀行(下)

    Posted by ブクログ

    下巻で印象的だったのはアイヌと仏教についての視察や考察。イザベラ・バードは蝦夷地に辿り着き、アイヌとも触れ合う。アイヌへの印象は悪くなかったようだ。

    ー 「多毛のアイヌ」と呼ばれてきたこの未開人は、鈍くて、温和で、気立てがよくて、従順である。日本人とはまったく異なった民族である。肌の色はスペインやイタリア南部の人々に似ており、顔の表情や礼儀・好意の表し方は東洋的というよりむしろ西洋的である。背こえ高くないとしても、日本人よりずっと肩幅が広くてどっしりとした体格をしており、髪は水黒で、非常に柔らかく、頭にふさふさと生えてたれていて、くせ毛はときおり見られるが、巻毛の性質はまったく示していない。

    0
    2024年07月26日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

    Posted by ブクログ

    150年前の自分のご先祖さまの厳しい生活ぶりを目の当たりにしたような作品だった。

    暑さ寒さ、自然や病気との戦い、食べ物や着るものにも不自由する暮らし。
    また、この時代に生きる女性がどれだけ虐げられていたか。
    その中でも、日本人の慎み深い生き方や、旅人に対する心遣いが知れて、うれしくなった。
    また、運送会社の前身の描写にも、現代に近いものを感じ、資料としても素晴らしいと思う。
    今を生きられることに感謝。

    金谷ホテルにもぜひ行ってみたい。

    0
    2023年02月17日
  • イザベラ・バードの日本紀行(下)

    Posted by ブクログ

    蝦夷を旅し、東京に戻る。京都を旅し、伊勢神宮へ。京都へ戻り、大阪へ。神戸に寄って東京に戻る。
    そして帰国

    アイヌ民族を見つめる眼差しは、個人的な印象を含めて公平というかフラットな感じを受ける。観察者の目という気がする。思い出すのは「ゴールデンカムイ」、本筋は別のところにあるのだけれど、背景に描かれるアイヌの生活や彼らとの関わりが面白い。

    宗教面やこの後の日本の進路などの考察にうなずけるところが多々ある。今は少しは良くなっていると思えるところもあるし、変わってないねぇと思うところもある。
    ある国のやり方が全部素晴らしいって言うことはあり得ないと思っているので、良い所は取り入れて見たら?という

    0
    2021年07月09日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

    Posted by ブクログ

    明治になって10年ほど経った日本をイギリスの女性が旅をする。この感では東京~新潟~青森、自動車も鉄道もほぼ無くほとんどは「村」泊まるのはほとんど旅籠。ノミやダニが多く空調はなく個室とは名ばかり。通訳兼従僕として一人を雇い移動する。2021年の日本人にはとても無理な気がする。
    訪れた場所で感じたことが妹や友人への私信という形で描かれる。マイナス的な表現がたくさんあるけれど、嫌いとかいやという感情は感じられない。何よりも自然が好きなんだろうなと思う。

    0
    2021年07月08日