イザベラ・バードのレビュー一覧

  • イザベラ・バードのハワイ紀行

    Posted by ブクログ

    自然観察の比重が高く現地の風俗に関するものは以外に少なく感じる。イザベラをより驚かせたのは自然の方だったということなのだろう。

    0
    2018年11月28日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

    Posted by ブクログ

    今の日本に通じるもの、失ってしまったものがありのまま第三者の目で淡々と語られる。
    動植物に関する洞察はさすが英国人。文明国、キリスト教国としての上から目線に辟易する場面もあるものの、醜くて汚いと言いながら基本的には日本人の勤勉さを称賛する言葉に満ち溢れている。
    彼女が辿った道の地図があるとなおわかりやすいと思った。

    0
    2016年11月09日
  • イザベラ・バードの日本紀行(上)

    Posted by ブクログ

    本紀行 上 イザベラ・バード
    上巻は東京から東北縦断の旅。1878年というと大久保利通暗殺の年で(文中にも事件の言及がある)、そんな時代に外国人女性が東北を旅することの困難さは現代の感覚からは想像もできない。移動手段にしろ食料事情にしろ衛生状態にしろ、相当劣悪だったんだろう。
    それにしても、イザベラ・バードの観察・描写の細かさ正確さには目を見張るものがある。日本に関する情報が圧倒的に少ないなかで、旅で見聞きした事ごとをこれだけ丹念に写し取れるのはすごい。19世紀の日本なんて現代日本人にとっても異世界なので、こうした異人による丹念な描写のおかげで当時の景色をイメージすることができる。
    5

    0
    2016年03月28日
  • イザベラ・バードの日本紀行(下)

    Posted by ブクログ

    イザベラ・バードの日本紀行 下 イザベラ・バード
    下巻は蝦夷探訪と関西方面への旅路。
    関西パートはわりと退屈で、後に出た短縮版で削除されたのも頷ける。
    いっぽう、蝦夷パートはとてもおもしろい。アイヌの村を訪れ、滞在し、アイヌ人と交流した様が、いきいきと描かれる。そしてそれは、今となってはおそらく失われてしまった文化の貴重な記録でもある。
    それにしても、バードさんの情報収集能力はちょっと驚異的だとおもう。単に見聞きした内容だけでも相当な記述だけど、それに加えて文化、政治、経済、風俗と全方位的にたいへんな量の情報を盛り込んでいる。たかだか数ヶ月の旅でここまで日本を知ることができるのかと。その意味で

    0
    2016年03月28日
  • 完訳 日本奥地紀行 2

    Posted by ブクログ

    訳の金坂さんは、沢庵を大根と訳した他の訳者のことが、許せないということがとてもよく伝わってきました。

    0
    2023年04月21日
  • 日本奥地紀行

    Posted by ブクログ

    明治維新後の日本を外国人の女性が一人で旅する、
    そのシチュエーションだけでもすごいな、と思う。
    当時の女性としてはすごい度胸だっただろう。
    詳細な記述により当時の様子が克明に分かって面白い。

    自分が何よりも面白かったのは、当時の英国人がそれはもう
    ナチュラルに日本を見下している事だ。
    何から何まで上から目線。
    日本の馬を毎回のように「駄馬」と書く。
    いらっとする事もたびたびあったが、本人に悪気は全くない。
    これが当時の差別の現状なのだと思った。
    そういう意味でも勉強になった。

    0
    2012年12月31日
  • 日本奥地紀行

    Posted by ブクログ

    けっこう辛辣だけども精密な描写で、100年ちょっと前の日本はこんなだったんだなーと新鮮な驚き。東北地方についてはちょっと似た感じが長々と続いて飽きたけど、アイヌのところは興味深く面白く読めた。たぶんもう、ほとんど消え去ってしまったし・・・。

    0
    2012年06月24日
  • 日本奥地紀行

    Posted by ブクログ

    明治初期、鉄道もなく整備された道さえない山間の農村集落を巡りながら、東北地方、蝦夷へ単身で旅をする。
    今でさえ難しく感じるこの道のりを、言葉も不自由な外国の、しかも女性が成し遂げたという事実を、どれだけの人が知っているでしょうか。

    「だだだ大丈夫!?」―最初の私の印象。
    読み進めるほどに、イザベラさんのタフさに圧倒されます。
    宿では大量の蚊や蚤と戦い、道では馬に落とされたり踏まれたり暴れられたり、川を泳いで渡ったり、首つりになりそうだったり。
    そんな過酷な状況を面白がってるところがあっぱれ。
    加えて、彼女のものを視る目の公平さに心を打たれます。
    美しいものは美しい。
    醜いものは醜い。
    自然も

    0
    2012年06月05日
  • 日本奥地紀行

    Posted by ブクログ

    スコットランド出身のイザベラ・バードの1878年(明治十一年)の6月から9月にかけての東北,北海道紀行の記録.交通機関は人力車と駄馬で,この馬にはそうとう困っていたようだ.
    宿屋では外人女性を一目見ようと人々が群がり,プライバシーがなく,おまけに蚤,蚊,悪臭に始終つきまとわれている.さらに夜中の隣室の宴会によって,眠れないこともしばしばだったようだ.食事のひどさも相当だったらしく,肉への執着をしばしば口にしている.

    多くの町はそのひどい様子をこき下ろされるのだが,山形県と秋田市(久保田)は非常にほめられているのが印象に残った.
    (バードが通ったところで私がいちばん行ってみたいと思ったのは,青

    0
    2012年05月30日
  • 日本奥地紀行

    Posted by ブクログ

    1880年当時の日本を、スコットランド人女性の著者が、東京から北海道まで旅行した時の紀行文。これは、人に読まれることを前提としているよりも、まず自分自身の日記という意味あいのほうが強いので、言葉を飾ることなく、かなり素の感想が書かれていて、それが面白い。

    著者のイザベラ・バードという人は、とても客観的な人で、日本のようにまだヨーロッパにとっては珍しい異国の紀行文を書くにはぴったりの性格だったと思う。あまりに率直すぎるのと、日本に対して後進国として蔑視しているような空気がいたるところに流れているので、毒舌すぎるところもある。
    しかし、その目はどこまでも公平で、日本の良いところは素直に褒めていて

    0
    2020年07月15日