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【サントリー学芸賞受賞作 1992年度 思想・歴史部門】 内閣制度を創設し、明治憲法の制定に尽力したことで日本近代史にその名を刻む伊藤博文。しかし立憲制の導入のために伊藤がまずなすべきことは、天皇の権限を明らかにし、「宮中」を制度化することだった。大隈重信・井上毅ら政敵との抗争や、度重なる政治的危機を乗り越えて明治天皇の信頼を得た伊藤の、「真の業績」を論じたサントリー学芸賞受賞作。(講談社学術文庫)
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Posted by ブクログ
明治国家の創成期を伊藤博文を中心に述べている。当事者間の書簡やり取り部分はやや難解だが、非常な良書と言っていい。 維新の元勲亡き後、伊藤が中心となって近代国家の整備をしていくにあたり、薩長閥内部、宮中、官僚、民間、そして明治天皇までもが、抵抗勢力として立ちふさがり、その中を巧みに調整しながら、憲法、...続きを読む国家制度形作って行くその調整能力にはただただ脱帽する。 ・専門知識は書物を通して獲得することは、理論的には可能であるが、行政の実態や現実政治を動かしている慣習や機微は、実際にその場に立ち会わなければ理解が困難である。 ・伊藤が宮内卿に就任した当初、宮中とりわけ明治天皇は大いに警戒感を持って接していた。 ・宮中儀式の洋装化は、日本が近代国家であることのひとつの証明の手段。日本古来の服装では各国には人間ではなく人形扱いをされた。 ・「儀礼としての消費」消費とはある社会関係を創出する一つの儀礼の過程。 ・明治大帝への過程には、皇后の力量が非常に大きい。 ・大日本帝国憲法は民権派にも概ね好意的に受け入れられた。 ・天皇は初期の頃陸軍主流の山県、大山よりも、敵対していた4将軍派を支持していた。
このような本を読まないと明治初期の新しい国づくりの中で、なぜ新華族を作ったかが分からない 不合理でも当時の政治力学で、時には目くらまし、時にはバーターでやらないといけないこともあるわけだ (現在の政治と同じで、核心を突かないと何も見えない) 天皇親政を望むもの、命を懸けた国体護持に道半ばで堕落するも...続きを読むの、何も見えず自分の立ち位置だけで行動するもの・・・理解は難しいなあ 自由民権運動こそエゴむき出しで野蛮な活動に見える
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伊藤博文と明治国家形成 「宮中」の制度化と立憲制の導入
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坂本一登
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