作品一覧 2023/03/01更新 柳家三三、春風亭一之輔、桃月庵白酒、三遊亭兼好、三遊亭白鳥 「落語家」という生き方 試し読み フォロー 21世紀落語史~すべては志ん朝の死から始まった~ 試し読み フォロー 小三治の落語 試し読み フォロー 談志は「これ」を聴け!~増補『談志の十八番』名演・名盤ガイド~ 試し読み フォロー 噺は生きている 試し読み フォロー 僕らの落語 本音を語る! 噺家×噺家の対談集 試し読み フォロー 落語の目利き 試し読み フォロー 落語評論はなぜ役に立たないのか 試し読み フォロー 1~8件目 / 8件<<<1・・・・・・・・・>>> 広瀬和生の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 21世紀落語史~すべては志ん朝の死から始まった~ 広瀬和生 広瀬さんが週刊モーニングに連載していた『この落語家を聴け!』をきっかけに落語を聴き始め、志の輔や談春、そして市馬や白鳥や談笑や喬太郎や白酒や三三や一之輔たちを聴きに行くようになった自分の現代落語史とぴったり重なる。 志ん朝を聴き逃し、また談志をも聴き逃した(喉を痛めていくつか触れる機会はあった)、...続きを読むそしてTBS落語研究会はちょっと空気が合わなかった自分は21世紀の落語ファンだったのか(汗)。 Posted by ブクログ 噺は生きている 名作落語進化論 広瀬和生 同じネタでも噺家によって演出は異なる。どの師匠についたかにもよるし、噺家自身の感性・強み・工夫といったものが大きく影響してくる。人気でかかることの多い4つのネタ『芝浜』『富久』『紺屋高尾と幾代餅』『文七元結』について、おそらく日本でいちばん落語を聞いている著者が、源流にさかのぼり、実名を挙げながら...続きを読む、系統立てて解説する。 たとえば『芝浜』は〈よくできた女房が亭主を立ち直らせる美談として洗練させた〉という三木助が源流。談志は〈現代人としての感情を大胆に注入し、別次元の「感動のドラマ」に仕立てた〉。利口な役は大家におしつけ、亭主に惚れている可愛い女房へ変え、ダンナをだます罪悪感からの解放といったところに焦点を当てた。志ん朝の女房は賢しらに見えないよう、ダンナをじょうずに転がしつつ立てるところは立てる。〈真実を打ち明けて謝る女房に向かって、熊が「お手をあげなすって」と返す〉ダンナもやはりかわいい。〈亭主の素直さ〉に特徴がある圓楽のテイストは「現代的なホームドラマ」。寄席の爆笑王・権太楼の特徴は、やはりコテコテな感情演出。女性の演じ方がうまいといえばさん喬だと思うが、なるほど最後の女房がすんごい長尺に。談志の流れにある立川流の3人もそれぞれおもしろい。談春は〈軽妙なやりとりと談春特有の「泣き節」とが交差するラブラブ夫婦の物語〉に。志らくは談志の「可愛くてバカな女房」の流れをさらに突き詰めた。談笑の演出が、自分としてはすごいと思う。「私が嘘をついてました、ごめんなさい」と謝る女房に「オレ、これ知ってたよ」と返す勝五郎。嘘をつきつづけて辛いのは、女房だけじゃなく、勝五郎のほうもとする新展開には、うなるばかりだ。ネタばらしはしないが、少々ひねりを加えたオチも見事。実際聞いたときも、おーっとなった。 『芝浜』だけで、しかもだいぶつまんでコレなんだから、あとの3つ(数え方では4つ)も推して知るべし。2人や3人比較をすることはあっても、これだけ深く、かつ網羅的にこのテーマで書けるといえば、著者を措いてはないだろう。もちろんこれを楽しめるのは、ある程度落語に親しみがある層だとは思うし、こうした本が出版できるということはいよいよ落語「ブーム」もただの流行現象ではなくなったということかもしれない。 個人的には立川流の現代的な演出が好きだ。談志の型をそのまま受け継ぐのではなく、談春・志らく・談笑といった弟子がそれぞれに自分の工夫を盛り込んでいるのが、本書でも読みどころの一つとなった。落語を聞いて読んで楽しく、また読んでから聞くのもおもしろい。中級編からの、最高の落語案内だと思う。 Posted by ブクログ 噺は生きている 名作落語進化論 広瀬和生 広瀬さんの本はいつもわかりやすくすらすら読める。 談笑師匠の芝浜はラストでお酒を飲んでしまうってのをポッドキャストで聴いてからどうしても聴きたかったんだけど、配信で販売もしてないし、落語会を聴きに行くのもまず不可能でがっかりしてたらこの本で明かされていた☆彡 そうかあ、こういうストーリーかあ、って...続きを読むわかってもやっぱり聴きたいと思わせるのはウマイよね。 Posted by ブクログ 柳家三三、春風亭一之輔、桃月庵白酒、三遊亭兼好、三遊亭白鳥 「落語家」という生き方 広瀬和生 三遊亭兼好の「落語とは業の否定」というのが白眉。 芝浜にすれば、「金を使い続ける、酒を飲み続ける」というのが業だろうと。 それを止めるなんてのは、業の否定じゃあなかろうか、という提起。 なるほど・・・。談志ファンの自分も唸ります。 ただ、芝浜は落語の中では異端ですよね。(広瀬氏も文中で語っていま...続きを読むす) 業をどう捉えるかという話で。 業=人間の悪、ではなく業=人間のダメなところ、と家元は捉えていたのではないかと。 すなわち、談志は人間を優しく捉えていたのではないか、とのこと。 ・・・なるほど。 さすが、現役の落語家。 落語を感覚的に捉えて実感とともに論理的に分析する。 オススメです。 Posted by ブクログ 落語の目利き 広瀬和生 / 三遊亭兼好 かなりボリュームがあって読み応えあり。 兼好さんのイラストも堪能しつつ、若手から名人までたっぷり紹介。知らない噺家さんのことも興味を持ちつつ、敬愛する亡き喜多八師匠の名前がたくさん出てきて嬉しさも増幅。それにしても広瀬さんの落語の見識の深さには本当に恐れ入る。 Posted by ブクログ 広瀬和生のレビューをもっと見る