丘沢静也の作品一覧
「丘沢静也」の「田舎医者/断食芸人/流刑地で」「永遠の平和のために」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「丘沢静也」の「田舎医者/断食芸人/流刑地で」「永遠の平和のために」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
カントを読んだのは、高一の時に純粋理性批判でやられて以来である。確か100ページもしないうちに、その難解な訳文に耐えられず、結局読まずじまいに終わった。それ以来、カントのことは、頭の片隅に追いやっていた。
しかしこの偉大な作者の晩年の作品は、驚くほど読みやすく、親しみやすい文体が流れていた。軍事強国となったプロイセンのケーニヒスベルクの街で、フランス革命の動乱とナポレオンの国民軍の足音を遠くでこだまさせながら、71歳の哲学者は「永遠の平和」を問うた。それがたとえ、無意味だと揶揄されようと、彼には考えずにはいられなかったのであろう。
カントは、永遠の平和の確定条項として、①共和国制②連邦主義的国
Posted by ブクログ
ドイツの思想家・古典文献学者ニーチェの思想のエッセンスが詰め込まれた本。
名前だけ借用したゾロアスター教の開祖ツァラトゥストラの口を通して、ニーチェの思想が語られる。キリスト教聖書のパロディでもあり、物語でもあり、詩でもある。
人生は無意味だ。でも、だからこそ、無意味から始めてみなくちゃあならない。あの世に意味を見出して、この世の生を弱めても、生の無意味を克服することはできない。生きていることにうんざりしているときにこの本を読めば、きっと新しい無意味を見つけられる。
ニーチェは、「神は死んだ」というフレーズが特に独り歩きして有名だけれど、「人間だったんだよ、神なんて。」(57)という表現
Posted by ブクログ
劇作家らしく、切れ味の良い文章で、短編やさらに短い文章で様々なストーリーを綴っている。小説やアフォリズム等とは違う感覚で面白い。暦物語というジャンルは初めてだが、テーマが深くて余り一般的でないような気も。
コピーにある「下から目線のいい話」というより、人間の愚かさを指摘したような話が多く、何回読んでも考えさせられる。社会の矛盾とか人の欲望の醜さに呆れつつ、それでも生きていく、という感じか。コイナーさんは作者の分身というより、問題意識の人格化という感じを受ける。
好きなのは「仏陀が語る、燃えている家のたとえ」「子供の十字軍」「ラ・シオタの兵士」「本を読んだ労働者が質問した」「分不相応な老婦人」「