丘沢静也の作品一覧
「丘沢静也」の「田舎医者/断食芸人/流刑地で」「永遠の平和のために」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「丘沢静也」の「田舎医者/断食芸人/流刑地で」「永遠の平和のために」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
カントを読んだのは、高一の時に純粋理性批判でやられて以来である。確か100ページもしないうちに、その難解な訳文に耐えられず、結局読まずじまいに終わった。それ以来、カントのことは、頭の片隅に追いやっていた。
しかしこの偉大な作者の晩年の作品は、驚くほど読みやすく、親しみやすい文体が流れていた。軍事強国となったプロイセンのケーニヒスベルクの街で、フランス革命の動乱とナポレオンの国民軍の足音を遠くでこだまさせながら、71歳の哲学者は「永遠の平和」を問うた。それがたとえ、無意味だと揶揄されようと、彼には考えずにはいられなかったのであろう。
カントは、永遠の平和の確定条項として、①共和国制②連邦主義的国