無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ
ドイツの思想家・古典文献学者ニーチェの思想のエッセンスが詰め込まれた本。
名前だけ借用したゾロアスター教の開祖ツァラトゥストラの口を通して、ニーチェの思想が語られる。キリスト教聖書のパロディでもあり、物語でもあり、詩でもある。
人生は無意味だ。でも、だからこそ、無意味から始めてみなくちゃあならない。あの世に意味を見出して、この世の生を弱めても、生の無意味を克服することはできない。生きていることにうんざりしているときにこの本を読めば、きっと新しい無意味を見つけられる。
ニーチェは、「神は死んだ」というフレーズが特に独り歩きして有名だけれど、「人間だったんだよ、神なんて。」(57)という表現のほうが僕は好きだ。神の過ちではなくて、人間の過ちを認められそうな気がするから。
「神を試みてはならない」とすれば、神こそ人間の試みであったからなのかもしれない。だから、ツァラトゥストラは、ツァラトゥストラなりの試みを始めようとしているんだ。人間の無意味を克服するために。
「ツァラトゥストラ」は面白い本だ。読み継がれるだけのエネルギーと危険がある。
でも、ツァラトゥストラを大事にするなら、ツァラトゥストラを大事にしてはいけない。乗り越えていかなくちゃいけないんだ。それがツァラトゥストラの忘れられるべき教えなんだと思う。
「ツァラトゥストラはこう言った、しかし…」
Posted by ブクログ
この本は聖書のパロディーだと訳者あとがきに書いてあったけど、聖書を知らなすぎて元ネタが全くわからなかった。でも、パロディーなんだとしたら当時のキリスト教世界の人々にとって衝撃的な問題作であったことは容易に想像できる。私なら、お釈迦様とかのエピソードを色々出してきてそんでもって「釈迦は死んだ」とか言われたら、はぁ?ってなるかもしれない。いや、まぁ、釈迦は死んでるんだけど。というか、私は仏教徒ではないけど…
ニーチェの無神論は、なんとなく禅宗などの考え方とニアミスな部分がある気がする。
坂口安吾ともなんとなく通じるような。
ハッとする言葉がたくさんあった。
下巻が楽しみです。
Posted by ブクログ
この本は難しい。なんて今さら言うまでも無いが。
まずは当時、未だ主流だったキリスト教の価値観を否定する。曰く神は死んだ、と。まあ、それは良いとして、次は世のあらゆる価値観も否定し始める。徳も善も愛も正義も、等々。まあ、それもキリスト教を元に作られた価値観だから否定の対象になるのは仕方ないかもしれない。しかし、最後はツァラトゥストラ、つまり自分自身も否定し始める。それを聞いて弟子は怒る。当然、読者も怒る。全ては一時代人に過ぎない人であり神であるツァラトゥストラを絶対化させないために、なのか。そうやってひたすら否定しながら、最後は再び孤独に帰り、思索の時間を過ごす、というところで上巻は終わり。
ツァラトゥストラの冒険に終わりはあるのか、それはどのようなものか、そこに意味はあるのか。気になって仕方が無い。正直、評価のしようも無いのだが、軽快で、自由で、前向きな文章を買って★5つにしておきたいと思う。
読んでいて解釈に困って、何となく似ている視点として連想したのが2つ。1つはレムの泰平ヨンの航星日記で、もう1つはスピッツの歌詞。どちらも皮肉に満ちた視点で世の中を見ながら、それでも人に価値を見出そうとするニヒリズムを感じる。ニヒリズムなんて下らない、と思いつつも。
愛で汚された チャチな飾りほど 美しく見える光
Posted by ブクログ
名言で埋め尽くされた人生論プラス詩、といった感じ。一章は分かりやすいが、二章以降の比喩の部分があまりにも詩的で少し難解だった。
1883~1885年にかかれたものだが、「ツァラトゥストラの前口上」中の最後の人間についての件や、「教養の国について」で、現代人について予言しているが、ほとんど的中している。「教養の国について」で無信仰の人々に対し「君たちは信仰なんてできっこない!」なんて言う場面があるが、自分の価値観が否定されているみたいで恐ろしい。
こういう部分や有名な「神は死んだ!」などのイメージが強く、毒書なんていわれたりもするが、むしろ読んで励まされることのほうが多かった。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。