丘沢静也のレビュー一覧

  • 城

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    ネタバレ

    様々な解釈、物語性の読み解きができる作品であることは」間違いがありませんが、村上春樹氏が「フランツ・カフカ国際文学賞」授賞式で読み上げた受賞のあいさつで語ったことが、個人的には最も正鵠を射ていると思います。というか、好きです。

    「そこに描かれているものがたりはきわめてリアルでありながら、同時にきわめてアンリアル」
    「『分裂』感」

    目的とする『城』には一向にたどり着けず、時間と距離がまったくゆがんだ世界で、登場人物たちとの堂々巡りのようなやり取りが延々と続いて続いて……そしてぶつ切りに終わります。
    親友のマックス・ブロートが、カフカに聞き及んだ終結は、少なくとも部分的には名誉を回復するも、疲

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    2026年03月20日
  • 変身/掟の前で 他2編

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    変身
    家族が要介護者になったら、はたまたうつ病になったら、、、etc.
    その時わたしは毅然とした態度で向き合えるのか。深く考えられる作品でした。

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    2026年03月11日
  • 田舎医者/断食芸人/流刑地で

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    『インディアンになりたい』
    『突然の散歩』
    『流刑地で』
    『田舎医者』
    『断食芸人』
    これらが特に良かった

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    2026年02月26日
  • 変身/掟の前で 他2編

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    タイトルだけ昔からよく知っていた「変身」をそろそろ読んでみようと手に取りました。

    結論、この年で読んでおいてよかった。
    いや、もっともっと早く読んでおくべきでした。

    読む年齢によって、解釈が幾度も変わりそうな作品です。また読みたい。

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    2026年01月24日
  • 論理哲学論考

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    小著だと思って見くびっていました。文章は読みやすいのに、理解ができない。
    私には論理学の数式が理解できなかったが、それを除いても理解ができなかった。
    けれど、ところどころにヴィトゲンシュタインの思想のエッセンスのようなものを感じられた。
    近代ウィーンの空気は気持ちが良かった。

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    2025年10月07日
  • 論理哲学論考

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    前半の緻密な論理的考察からトーンが一転し、神や生と死、倫理や美といったものへの考慮へ移る境目が印象的だった。本文以外では、わかりやすい解説と、あとがきの訳者のこだわりが伺える点が好き。

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    2025年09月20日
  • ツァラトゥストラ(下)

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    ついに『ツァラトゥストラ』を読み終えた。約700ページの大作だった。平易な言葉使いだが、難解。時々GPTに意味を聞きながら何とか読み終えた。しかし最後は一気に読んでしまった。面白かった。読む前と読んだ後では世界の見方が少し変わる気がする。ツァラトゥストラは心の友になるだろう。

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    2025年08月13日
  • 永遠の平和のために

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    カントを読んだのは、高一の時に純粋理性批判でやられて以来である。確か100ページもしないうちに、その難解な訳文に耐えられず、結局読まずじまいに終わった。それ以来、カントのことは、頭の片隅に追いやっていた。
    しかしこの偉大な作者の晩年の作品は、驚くほど読みやすく、親しみやすい文体が流れていた。軍事強国となったプロイセンのケーニヒスベルクの街で、フランス革命の動乱とナポレオンの国民軍の足音を遠くでこだまさせながら、71歳の哲学者は「永遠の平和」を問うた。それがたとえ、無意味だと揶揄されようと、彼には考えずにはいられなかったのであろう。
    カントは、永遠の平和の確定条項として、①共和国制②連邦主義的国

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    2024年04月28日
  • 恋愛の授業 恋は傷つく絶好のチャンス。めざせ10連敗!

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    恋愛の授業 恋は傷つく絶好のチャンス。めざせ10連敗! 。丘沢 静也先生の著書。恋愛に正解はない。恋愛にマナーも常識もない。恋愛で傷つくのは恥ずかしいことでもなんでもない。傷ついた経験がないと成長できない。傷ついた経験があれば自分にも他人にも優しくなれる。どんどん恋愛で傷つけばいい。

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    2023年08月18日
  • ツァラトゥストラ(上)

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    ドイツの思想家・古典文献学者ニーチェの思想のエッセンスが詰め込まれた本。

    名前だけ借用したゾロアスター教の開祖ツァラトゥストラの口を通して、ニーチェの思想が語られる。キリスト教聖書のパロディでもあり、物語でもあり、詩でもある。

    人生は無意味だ。でも、だからこそ、無意味から始めてみなくちゃあならない。あの世に意味を見出して、この世の生を弱めても、生の無意味を克服することはできない。生きていることにうんざりしているときにこの本を読めば、きっと新しい無意味を見つけられる。

    ニーチェは、「神は死んだ」というフレーズが特に独り歩きして有名だけれど、「人間だったんだよ、神なんて。」(57)という表現

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    2023年08月07日
  • 暦物語

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    ネタバレ

    劇作家らしく、切れ味の良い文章で、短編やさらに短い文章で様々なストーリーを綴っている。小説やアフォリズム等とは違う感覚で面白い。暦物語というジャンルは初めてだが、テーマが深くて余り一般的でないような気も。
    コピーにある「下から目線のいい話」というより、人間の愚かさを指摘したような話が多く、何回読んでも考えさせられる。社会の矛盾とか人の欲望の醜さに呆れつつ、それでも生きていく、という感じか。コイナーさんは作者の分身というより、問題意識の人格化という感じを受ける。
    好きなのは「仏陀が語る、燃えている家のたとえ」「子供の十字軍」「ラ・シオタの兵士」「本を読んだ労働者が質問した」「分不相応な老婦人」「

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    2023年07月26日
  • 変身/掟の前で 他2編

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    『変身』は非現実的なお話だけど、現実社会をとても考えさせられる作品でした。

    主人公に「可哀想に…」と同情してしまうと同時に、現実社会で「私も無意識的に、主人公と同じような気持ちにさせている誰かがいるのではないか」と感じました。

    改めて自分自身を見つめ直すきっかけともなった作品です!

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    2023年07月11日
  • 普及版 数の悪魔

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    大好きで、何度も何度も呼読んでいる本。
    この本のおかげで高校数学がなんと楽しかったことか。「悪魔が言っていたやつが出てきた!」と授業の中で気付いた時の嬉しさは今でも覚えています。
    やっぱり、素数は魅力的ですね。

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    2022年07月20日
  • ツァラトゥストラ(上)

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    一言でいうと
    【徳を積み過ぎたツァラトゥストラが街に降りてきて徳について話してくれる内容の本】

    ニーチェの最高傑作と名高い「ツァラトゥストラ」。何も知らない時は、私はそれが人物の名前だと気づかなかった。

    山で徳を積み過ぎて、「あー、暇になりすぎた!太陽だって持っている燦々とした日光を何の見返りもなく分け与えてるんだから、私もそうしよう!」という設定が個人的に面白かった。

    人間は、ラクダ→ライオン→子どもの順に成熟する「三様の変化」が私は好きだ。

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    2022年02月07日
  • 普及版 数の悪魔

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    小学生低学年の子供用に買ったが、少し早いかな。
    ルートや階乗が出てくるので。

    私自身すごく数学苦手で家庭教師つけてもらってたのだけど、中学生の頃にこれを読んでいたら少し違ったかなぁ?
    三角形の数やパスカルの三角形など面白かった。わかりやすいだけでなくウィットが効いているのが良い。
    大きくなったら子供にも勧めたい!

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    2022年01月25日
  • ツァラトゥストラ(上)

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    この本は聖書のパロディーだと訳者あとがきに書いてあったけど、聖書を知らなすぎて元ネタが全くわからなかった。でも、パロディーなんだとしたら当時のキリスト教世界の人々にとって衝撃的な問題作であったことは容易に想像できる。私なら、お釈迦様とかのエピソードを色々出してきてそんでもって「釈迦は死んだ」とか言われたら、はぁ?ってなるかもしれない。いや、まぁ、釈迦は死んでるんだけど。というか、私は仏教徒ではないけど…
    ニーチェの無神論は、なんとなく禅宗などの考え方とニアミスな部分がある気がする。
    坂口安吾ともなんとなく通じるような。
    ハッとする言葉がたくさんあった。
    下巻が楽しみです。

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    2022年01月21日
  • ツァラトゥストラ(下)

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    「人生は何事もなさぬにはあまりにも長いが、 何事かをなすにはあまりにも短い」と中島敦は言っていますが、苦しみを何度味わっても自分の生を肯定的にとらえ上昇を希求すれば、何度繰り返しても足りない。学ぶことは永遠にある。って言ってる気がしました。
    最後は、全てのものごとは繋がっている、喜びは苦しみが深いほど素晴らしくなる、しんどいから人生は深くなる、すべてを味わえと、どこか宇宙的な極致に到っている感じがあります。
    ニーチェは苦しみの多い生だったのではないかとこの本を一冊読んだだけでも伝わってきますが、そんな中でも、今を頑張れ、過去を肯定しろ、大丈夫だ、笑うんだ、軽々とダンスをしながら、誰かの基準では

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    2022年01月21日
  • 変身/掟の前で 他2編

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    かれこれ20年ぶりぐらいになるだろうかというぐらい離れていたカフカ。だいぶ印象が違う。若い頃に読む『変身』と今読む『変身』はやはり違う。主人公が可哀想でありながらしかし家族の邪魔になり、かつ最後家族は解放されている?家政婦への態度や間借り人たちへの態度からも分かるとおり、何か釈然としない感情は引き続きもっている訳で。
    光文社古典新訳文庫でカフカを読むことの意味は訳者の丘沢さんが史的批判版に忠実に訳されていることにあるだろう。白水社版や新潮社版で大胆に改行がされていることを知って驚きを隠せない。文章を分けるのは日本語とヨーロッパ語の違いから理解はできるが改行は維持できるだろうに。『城』なんて文字

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    2021年12月28日
  • 普及版 数の悪魔

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    1,0,素数,無理数,三角数,フィボナッチ数などの数学的な話を頭が痛くならない程度に、対話形式で展開する。

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    2021年10月29日
  • 普及版 数の悪魔

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    小学生の時、休日を過ごす父が寝転がって読んでいた懐に潜り込んだのがきっかけ。一緒に出てくるトリックを解いたり、工作や色塗りをしたりした。高校以降の成績から言うと私は明らかに文系科目の方が得意ということになる訳だが、それは「数学の問題を考えるのは好きだけど当たらない」という不器用な片想いのような現象が起きていたからである。数式や規則が浮かび上がって物事が繋がっていくのは楽しい。

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    2021年10月29日