丘沢静也のレビュー一覧

  • 田舎医者/断食芸人/流刑地で

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    「断食芸人」と「流刑地で」で悲しさを感じたが、なぜなのだろうか。
    結末らしい結末がないので、多様な感じ方ができる作品集だ。なかには、本当によく分からないものがあることは否定できない。

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    2023年03月30日
  • 田舎医者/断食芸人/流刑地で

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    どこか後味の悪い短編集。これで終わり?って終わり方ばかりで、正直読んでて眠かった。
    確かに読み終わったあと、なんとも言えない充実感と喪失感が残る。これはカフカという有名人が書いてる名著だからだ!ってバイアスがあるからかもしれないけど。

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    2023年03月27日
  • 暦物語

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    幅広い年代の史実や人物を題材にした物語が多い。しかしそれは物語にならないような筋書きのものが多く物語の顛末を期待して読むと肩透かしを食らう気がする。
    物語の雰囲気はよい。一方で理解に苦しむ文脈もあり、賛否は分かれそう。
    最後のコイナーさんの物語が印象的。解説にも触れているが、本当に作者の分身なのか。

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    2023年01月29日
  • この人を見よ

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    ネタバレ

    ニーチェ。皆さん読んだことありますか?

    実は私は初めてででありました。

    何となく中二病、のイメージがあったんです。自意識やプライドが高く、劇的で劇画的。著作のなかの「神は死んだ」「ルサンチマン」などの言い回しは、哲学に関心のない方でも耳にしたことはあるのではないでしょうか。

    ただ、最近はどうでしょうか。ニーチェの研究者ってのはあまり聞かない気もします。どんくさいみたいな雰囲気なんでしょうか。殆どイメージで語りますが、哲学の専攻でも英米倫理学とか、経済学とのつながりでJ・S・ミルやベンサム、A・スミスなんかはまだ読まれているような感じがあります。分からんけど。

    ・・・
    そんななか、今般縁

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    2022年12月29日
  • 普及版 数の悪魔

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    数学のおもしろい法則を物語仕立てにして、読みやすくした印象です。
    子どもから大人まで楽しめそうな本で、挿絵もかわいらしくていいです。

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    2022年12月10日
  • 変身/掟の前で 他2編

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    初カフカ。独特な言い回し、繰り返しが多くて面白かった。「答えが質問に衝突したのだ」とか読みやすいが、一瞬で解釈できる文が多いかというと実はそうではない。『掟の前で』の寓話感

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    2025年03月31日
  • 変身/掟の前で 他2編

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    見た目がまったく大きく変わったグレーゴルと、それに劣らず変わっていく家族の関係。

    淡々とした文体なのに心にくるものがあった。

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    2022年10月13日
  • この人を見よ

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    最近、自分の人生とそのあり方について考え、(就活のため)その結果、ニヒリズムに出会いました。
    ニーチェの考え方等に惹かれ、読んでみました。

    しかし、内容はほとんど理解できないまま読み切ってしまい、落胆しています。私はニーチェにお馬鹿さん認定されそうです。

    読書家の先輩と「読書は自分のレベルに合った本でないと意味がない」という読書の難しさについて語りました。どうやら、私はまだニーチェの言葉を理解できるレベルではないようです。
    何年か後にまた挑戦してみたいとと思う一冊です。

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    2022年09月21日
  • 田舎医者/断食芸人/流刑地で

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     初読の作品
     「ボイラーマン」
     「歌姫ヨゼフィーネ、またはハツカネズミ族」

     「ボイラーマン」が『失踪者』の第一章に相当するということは知っていたし(自分が小説を熱心に読んでいた頃は『アメリカ』として文庫本にもなっていた)、小説らしいと言えば小説らしい展開。

     それに対し、「ヨゼフィーネ」。どうしても何を言わんとしているのか、何の寓意なのか考えてしまう。⁇?

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    2022年07月17日
  • 永遠の平和のために

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    1795年に公刊された平和論の古典、『永遠平和のために』の新訳。既存の、言ってみればお堅い翻訳を一新することを狙っているであろう訳語・訳文が随所に散りばめられており、従来の邦訳とはだいぶ違ったイメージをもたされる。また文庫本ながらアカデミー版のページ数が記載されており、研究の役に立つだろう。

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    2022年02月27日
  • ツァラトゥストラ(上)

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    こんな感じだったんだ……。全然想像していたものとは違った……。超人・ツァラトゥストラさん、なんか思考がやたらマッチョじゃない?笑
    女性蔑視とまでは言わずとも男性優位が根幹なのか、ちょっと読んでいて疲れた。女性の存在を男性を惹き立てるための道具のようにとらえている文脈が多いので、フェミニストが読んだら怒り狂うような気がするよ。

    〈俺たちは薔薇のつぼみと共通点があるだろうか? 薔薇のつぼみは、ひとしずくの露を乗せているだけでも震えている。〉

    〈(子どもと結婚について)神にも、やってきてもらいたくない。あいつ、自分がくっつけたわけでもないのに、祝福するために、足を引きずってやってくるからな!〉

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    2022年01月16日
  • 暦物語

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    1949年初版のドイツの庶民向けミリオンセラー短編集。全17篇。

    1編目の「アウクスブルクの白墨の輪」は、親権争いで二人の母親が幼児の腕を引っ張り合い、手を離した方が母親として認定されるお話。(キリスト教世界の定番ネタ?)

    「異端者の外套」は、仕立て代金の回収に奔走す老婆と、獄中から支払いを試みる天文学者のお話。

    それぞれ、個性的なお話だった。仏陀、カエサル、ソクラテス、老子、と言った有名人もいっぱい出てきた。(知ってるような話は1篇目位。)

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    2021年08月15日
  • ルイ・ボナパルトのブリュメール18日

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    ジャーナリストとしてのマルクス、もしくはアジテーターとしてのマルクスか。筆が走るままに書いているような勢い。この人が現代にいたらツイッター中毒になっていたのでは、などと要らんことを考えてしまった。

    マルクスといえばロンドンのイメージが強いので、フランスの事情になんでこんなに詳しいのだろうと思って調べたら、この時期のマルクスは一時的にパリに住んで共産主義者同盟を立ち上げたり、ほとんどフランス政治の当事者に近い立ち位置だったみたいだ。

    別途、Wikipediaなどで当時のフランス史の流れは押さえつつ読んだ。21世紀の日本人に向けて書かれている訳でなく、けっこう細かい出来事をも追っているので、そ

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    2021年06月13日
  • 普及版 数の悪魔

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    ネタバレ

    この系統だとサイモン・シンの「フェルマーの最終定理」が抜群におススメだけど、中学生くらいの子供が読む分にはなかなか良い本だと思います♪「数学なんて何の役に立つんだ、くだらない」と言っている子供に読ませてみると良いかも??…ただ、全ての子供がこの本を読んで面白いとは思わないような気がしていて、何と言うか、この本を楽しいと思える時点でその子は数学の才能があるんだと思いますが(笑)。

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    2021年03月13日
  • 寄宿生テルレスの混乱

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    2021年 16冊目

     もう、無邪気に小動物をいたぶり殺す子供ではない。物の分別と残酷さへの憧れの境界線にいる少年たち。性衝動の嫌悪、憧れ。少年の心理発達を真横で鑑賞しているような気持ちになりました。

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    2021年02月12日
  • 賢者ナータン

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     十字軍時代のエルサレムを舞台に、ユダヤ人の賢者ナータンは、金の調達に困っているスルタンのサラディンから、ユダヤ教、イスラム教、そして十字軍戦士が信仰するキリスト教、この3つの宗教のうち、本物の宗教はどれか、という罠を仕掛けた問いを出される。果たしてナータンは如何に答えるのか。 
     宗教間の対立、相克に対する寛容の在り方という重い
    テーマを、ロマンスあり、親子愛あり、数々の誤解や行き違いありのストーリー展開を、戯曲の形をとって面白く描いている。 

     訳文は平易と言えば平易で分かりやすい会話体なのだが、時代背景や登場人物の地位などからすれば、もう少し荘重な文章が良かったように思う。

     

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    2020年12月03日
  • 普及版 数の悪魔

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    滑り落ちていく怖い夢ばかり見るロバートの夢に、突然数の悪魔と名乗るおじいさんが出てきた。そして、数の不思議を教えてくれる。12夜に別れた数のいろいろ。ちょっとした頭の体操。

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    2020年05月16日
  • ルイ・ボナパルトのブリュメール18日

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    マルクスの文章や分析には興味を覚えるが、当時の政治的背景等について一定の知識、理解がないと、本当のスゴさが分かりづらいと思われる。

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    2020年05月05日
  • 普及版 数の悪魔

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    この本、いつ買ったんだんだっけ。奥付をみると、2009年5月26刷とあるから、10年ぐらい積読したのかな。通勤電車内では読むのには合わない本だよね。

    数学は得意ではないけれど嫌いじゃないので、ある程度(理系じゃない人の真ん中やや上と思っている)は出来ると思っていたので、まあ、子供向けの本だしと思ったら……。

    いや~、驚いた。殆ど自然数ばかり扱っているのに、何でそうなるの、そんなの聞いたことないよ、の連続。
    「パスカルの三角形」「1.618033989」……。特にこの2つは凄いよ。覚えておこう。
    大人向けの解説本とか欲しいなあ。

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    2020年04月19日
  • この人を見よ

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    ごめんなさい、私の理解力がなさ過ぎるため、ほとんど頭に入って来なかった。
    最後の訳者による解説、あとがきで何とか「読んだ気」になった程度。。

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    2020年03月02日