丘沢静也のレビュー一覧

  • 変身/掟の前で 他2編

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    ようやく、初めてカフカの「変身」を読みました。
    イメージしていたものと違って滑稽さがベースにあって、最後は物悲しさを感じる内容で、カフカに対してなんとなく持っていた暗い印象が変わりました。
    それにしても、なんの虫になったんだろう。

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    2025年05月06日
  • 賢者ナータン

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    ネタバレ

    内容は面白いのだけど、訳が残念。1人の女性口語の語尾が統一されてなくて人格が分からなくなるし不自然に感じる。舞台で観てみたい。

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    2025年04月29日
  • 変身/掟の前で 他2編

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    ネタバレ

    2025/3/14-17

    ●判決
    ほんとに全く言っていることが分からず…感想がかけない。。

    ●変身
    やばい変身にはめちゃくちゃ考えさせられた…ただの深読みのしすぎかもしれないけど、、
    長くなりそうなのでどうでもいい感想から先に↓
    1 虫ってこんな気持ちなのかな?と謎に虫視点に立てた
    2 家族が同じ状況になったらどうする?って考えさせられた

    1 私は虫特にGがこの世で一番大嫌いなのだが、グレーゴルが変身しちゃった虫は勘だけどGなんじゃないかなぁって。周囲の人々の生理的な嫌悪感を見ていても、身体の特徴を見ていても、食べなくてもしばらく平気だというのを見ていても、そう思った。それで、Gの急な方

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    2025年03月17日
  • 変身/掟の前で 他2編

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    判決/変身/アカデミーで報告する/掟の前で の4篇。
    「変身」はタイトルと概要くらいは聞いたことのあるくらい有名作品でしたが初めて読みました。

    「変身」で印象に残ったのは、妹の邪魔をしないように虫となったグレーゴルが長椅子の下に隠れたり、背中にシーツをのせて体を覆うことで虫(である自分)を見せないように配慮したりする場面。虫になって嘆くどこころか家族のために配慮するところが面白くも感じた。と同時にそんなグレーゴルの境遇を不憫にも思った。
    父親も父親で部屋を貸し出した人たちに自分たちが元々座った椅子を取られていてもただお辞儀したりと、なんか配慮する系家族なのかなとか。
    家政婦がグレーゴルのこと

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    2025年03月04日
  • 城

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     絶対的な権力として存在する城だが、本作の主人公Kは最後まで城のなかに入ることができず、城の実態は明かされないまま話は終わる。本作でKは城の近くにある村に訪ねてさまざまな人々と出会うが、誰も城という不気味な存在に何の疑問も持たず、日常を過ごしている。解説では、この小説は現代をリアルに描写していると指摘する。

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    2024年12月30日
  • 変身/掟の前で 他2編

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    すでに何人もの方が指摘しているところだが,『変身』は介護で起こりうる話としても読める。

    カフカ作品を読むと,場面転換の妙にしばしば驚かされる。気づいたら虫になっており,気づいたら死んでいる。

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    2024年11月14日
  • 賢者ナータン

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    ネタバレ

    ドイツでは上演機会が多い詩劇とのこと。寓話っぽい話で、ユダヤ、イスラム、キリストの3つの宗教の混在に、「多様性」と「相対性(わかったつもりにならないこと)」の大切さを説く、18世紀啓蒙主義を代表する作品。3つの宗教のうち、キリスト教だけ狭量に描いてるのは意図的だろうが、宗教戦争が絶えない一番傲慢な原因であることからまあわからないでもない。現在の複雑な多様性に通ずるテーマとして、決して押し付けない、説教的でないので、ややぼんやりとした印象も否めないが、すんなり読んですとんと気持ちが落ち着ける名作で、読むだけでなく芝居とみても十分楽しい。本文庫は現代劇に見立てた実際の芝居でもきっとわかりやすく、ま

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    2024年10月09日
  • 変身/掟の前で 他2編

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     最近はどうしても技術書ばかり読んでしまい、そうではないジャンルの読書ができていない自覚があり購入しました。本書はカフカの小説が4編載っている書籍なので、各短編ごとの感想を書いておきます。なお、本感想執筆者は文学を鑑賞する才能に乏しく、感想が的外れであったり誤読に基づくコメントをする可能性があります。
    ◇『判決』
     自分のことを中心に考えていて他人への関心や気配りの薄い人間の描写が妙にリアルです。現代の感覚からすると死に値するほど不義理な主人公であるとも感じませんが、いずれにしても自分が周囲の人間に対してどのようにコミュニケーションをとっているのか身につまされるような小説です。
    ◇『変身』
     

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    2024年05月12日
  • 田舎医者/断食芸人/流刑地で

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    田舎医者…。この本は、きつかった。昔、365日拘束されていた頃を思い出しました。20年前、理不尽な患者家族に取り囲まれた恐怖。ただ、私はその後関係を改善できたため理解いただいた後に、取り囲んだ家族に缶コーヒーを差し入れられた時は泣きそうでした。では、無事を祈りながら夜勤に行ってきます。

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    2024年02月27日
  • 変身/掟の前で 他2編

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    【変身】
    やはり人間は見た目なのか、と思った。
    意思疎通もままならないし、
    気遣いで近づいても嫌がられる。
    最終的に家族は新たな生活をスタートする。
    酷いと思われるかもしれないが人間らしさが出ている作品だなと思った。

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    2024年01月31日
  • ツァラトゥストラ(上)

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    全然理解出来なかったけど、何となくすごい本なんだろうな、ってオーラは感じた。
    世間で言われてる常識的なものを小難しく逆張りしていくんだけど、比喩がすごくてなかなか読み取れない。

    ニーチェと言えば力を求め、弱者を嫌う哲学だと思ってたけど、悪に対しても寛容なのは以外だった。

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    2023年10月05日
  • ツァラトゥストラ(上)

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    前に読んだ泉谷閑示『「普通がいい」という病』でふれられていた「三様の変化」の話を、原著で読んでみたくて手にとる。

    実際の文章(本書では「3つの変化について」という題)は、抜粋よりもさらに肉付けが豊かで、情景に迫力があり、読めてとてもよかった。

    どの鱗にも「汝なすべし」が金色に輝く、「つくられたすべての価値」である龍に対し、ライオンの精神が「われ欲す」と言い、新しい創造のための自由を手に入れるーーここの描写が圧巻で、とても好き。

    さいきん、なんとなく社会から「こうしろ」「ああしろ」と言われている気がして、それを受け入れてしまいそうになることが多々あるのですが、私の心にもライオンをすまわせて

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    2023年07月23日
  • 変身/掟の前で 他2編

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    チェコに行くことになった!ので手に取った、はじめてのカフカ。

    どうしてこんな発想ができるのかしら、と思う。
    「アカデミーで報告する」なんて現代のSFのよう。猿の惑星を思い出す。
    「変身」では、次第に虫としての行動を取り始める主人公、当初は虫となった兄を気遣うものの、最終的には一緒には暮らしていけないと明言する妹など、登場人物の心境の移り変わりが、悲劇的でも批判的でもなく、当然のことのように描かれる。
    そしてところどころのワンセンテンスの中にさりげなくユーモアが交えられる。

    カフカは取っ付きにくい印象があるものの、楽しく読めたので、原文からかなり意訳されてるのかなあと思っていたところ、役者あ

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    2023年04月02日
  • 田舎医者/断食芸人/流刑地で

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    ネタバレ

    短編集。
    仕事しながら書いたって凄いな。

    どれも、??と途中でなる。
    ボイラーマンと断食芸人。
    なんで急にそうなった?というのはボイラーマン。

    ヨゼフィーネは一読だけではほぼ????
    なのでまた読む。
    そして、最後の年表,人生も濃いな。

    婚約と解消,婚約と解消・・・

    ボイラーマン
    話の展開が不思議。カールって女中をって書いてあったけど幼いような。
    ボイラーマンっておじさんがあらわれたところからきゅうに影がうすくなった。
    とられないようとあんなに見張ってたトランクをなぜほとんど見知らぬ人にあずけて傘とりにいった?
    いろいろ?

    断食芸人
    はやってた時代ってどんなやったんやろ。
    廃れた仕事

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    2023年03月20日
  • 田舎医者/断食芸人/流刑地で

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    おそらく、大学受験の時以来じゃないかな、変身。そのカフカが書いた短編小説集。訳者のあとがきにもあったけど、こんなにも???な小説家だったのか!ま、そもそも変身だってそうなんだけど、そこまでのインパクトはないんだけど、不思議な小説だった。
    ま、それなりに普通なのもあるのだが…

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    2023年02月18日
  • 普及版 数の悪魔

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    算数・数学が大嫌いな私ですが、こちらは物語調になっているため楽しく読めた。数学が出来たら世界が広がるんだろうなぁと思うので、若い子たちにぜひ読んでほしい1冊。

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    2022年06月08日
  • 論理哲学論考

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    衝撃的だった。特に否定によって世界の内にあるものは全て真理関数で表せることに気がついたことがすごいと思ったし、納得してしまった。その上で世界の外にあるものは真理関数では表せないと気づいたときに著者が「6,44 世界がどうであるかということが、神秘なのではない。世界があることが神秘なのだ。」と述べてて、なんとなく毎日を生きている自分にとってささった。
    記号論理学を勉強した上でもう一度よんだら今回理解できなかったところも理解できてまた新しい視点から本を読めそうで面白そう。読み直したい。

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    2022年02月02日
  • ツァラトゥストラ(下)

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    下巻も引き続き難解でした。もっともっと大人になって読み直したりするかな〜しないだろうな。
    とにかく2021年初頭に立てた目標のひとつ「ニーチェの『ツァラトゥストラ』を読む!」は達成できたのでよかった。
    永劫回帰、【これが生きるってことだったのか? じゃ、もう一度!】ってすごい言葉だよなぁ。

    〈 地上では、よいものがたくさんつくられてきた。役に立つものもあれば、気持ちがいいものもある。そのためにこの地上は愛すべきものなのだ。
     非常によくできたものもある。たとえば女の乳房。役に立つし、気持ちもいい。〉

    〈こんなことを言ってくれた女性がいる。「たしかに私、結婚を破綻させたけれど、でもね、まず最

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    2022年03月05日
  • ツァラトゥストラ(下)

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     ようやく読み了える。三島由紀夫『花ざかりの森』を読んだ後は「もうどんな本でも読める」と思い上がったものだが、世の中には三島と違う難しさがあったのか。
     ツァラトゥストラの従者みたいな鷲と蛇が人語を操るのに驚く。
     福音書のイエスは滅多に笑わぬ印象だが、ツァラトゥストラはよく笑う。ダンスを好み、とりわけサイドジャンプが得意らしい。
     自費出版でわずか40部しか印刷されなかったという第4部は、奇人変人が続々と現れいでてくるので、いくらか面白い。
     大島弓子がマンガ化するとよい、と萩尾望都が主張していたけれど、ヴィジュアルが想像できない。
     これより解説書をひもとく。

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    2022年01月06日
  • 変身/掟の前で 他2編

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    「判決」「変身」「アカデミーで報告する」「掟の前で」のカフカ作品4篇が収録されています。

    東野圭吾さんの「変身」という作品を読んで、同じ題名の名作を読んでみようと思い読みました。カフカの「変身」は家族の邪魔になる事を虫になるという比喩を用いて表現した作品でした。虫となったグレゴールに対する家族の気遣いや扱い方にもどかしさを感じると同時に、家からいなくなると家族が晴れやかになる結末は、後味が悪い印象ではありましたが、現実にある問題を色濃く表した名作だと思いました。

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    2021年12月30日