丘沢静也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
思春期の少年が特定の(特殊な)環境に置かれることで
内面に生じる様々な「混乱」が描かれています。
だけど、これ、帯の売り文句がいただけないなぁ。
古典の新訳なので新たな読者層を獲得したいという意図は
理解できるんだけど、
「ボーイズラブの古典」という一言に喰いつく人と同じくらい、
逆に、そのフレーズにげんなりして
購入をためらう人も多くいるのでは?
――なんて、余計な心配をしたくなってしまった。
主人公たちは半人前の分際で娼館へ女を買いに通ったりしてて、
とても同性愛者とは思えない。
精神的な愛とは別に、性的な衝動が存在し、
年頃や特殊な環境のせいで、後者が暴力的に弾ける、
ってことなんじゃな -
Posted by ブクログ
光文社古典新訳文庫のほうでもよんでみました。
岩波文庫より感覚的に理解できるのではと思った。
気持ちよくながれるように読めた。
内容は自分的には好きだけど、これ実践していったら、世間一般の幸せから遠ざかるだろうなあと思います。まあだから超人なのだろうけど・・・。
そして俺の精神レベルでは、「この世のあらゆることをあるがまま受け入れ、苦悩の果てに死んでいけ!」という風に感じてしまいます。
まあ、なんとなく理解できるが自分の言葉で説明しようとすると出来ないところが結構あるので、理解に程遠い思います。
なのでまた読み直したい。てか、経験が足りないからちゃんと理解できないのか・・・。
そいえば、あ -
Posted by ブクログ
あんまり面白くはなかった。
測量士として雇われて村にきた筈なのに、なぜか拒絶され、雇い主である城にも全然辿り着けず、いつまで経っても仕事を始められないKの話。
巡り巡りすぎて、Kの目的が段々あやふやになっていくのを感じた。その感覚は自分にも覚えがある。シンプルに考えればいいものを色々遠回りに考えすぎるから、結局何がしたいのか目的を見失って、なかなか本質に辿り着けない。(それは村人達がKにそうさせてるのか? )
考えすぎてしまう人≒ネガティブ思考≒絶望名人カフカ
のような式が成り立つような気がする。
何もたしかなことがない、不思議な小説だった。 -
Posted by ブクログ
「人間万事塞翁が馬」
真理には善も悪もない。
哲学を超えた視点から言えば、分別心や分離感が悪、愛や慈悲が善と言えないこともないかもしれないがどうなんでしょう。
哲学者が思考で奮闘し導き出した答えは果たして説得力があるのだろうか。
自分は仏教とか禅に影響を受けたから、その辺を気にしてしまう。
西洋のニーチェが東洋のお釈迦様や老子とかの覚者と対峙したらどんな展開が待っているかと妄想が勝手に膨らみますね。
自分は坐禅や瞑想を始めてからは、哲学的なことは有限な思考のお遊びで時間の無駄のように思ったりもしましたが、最近は哲学にも有益な部分がありなかなかおもしろいと思うようになってきました。
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Posted by ブクログ
世界的文学作家、カフカの史的批判版。実は初めてカフカを読んだ初心者だ。独特の世界観を持つ天才作家というふわっとしたイメージで読んだが、海外作品で且つ、古典となると日本人の感覚としては読みづらい。きっと初心者が読むならこの作家というセオリーはあったに違いない。それでも引き込まれる部分があったのはカフカという作家が書く文章に力があったからに違いない。最後の解説や訳者あとがきを読むことで違った解釈を得ることができたため、読み深めていく作品なのだと解釈した。現時点では3つ星だが、読者のレベルを高めてくれる著書。次回読んだ時に星が増えるのか否かを楽しみたい。
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Posted by ブクログ
設定だけは誰もが知る不条理作品である「変身」。筋書きは全く知らなかった。
虫になった初日朝、アポありのセールス先への遅刻の心配をするところから始まり、徐々に視力やらが虫化し、そのうち家族からも疎んじられ、父親から林檎を投げ付けられたり、お手伝いさんに殺されそうになったり、とひたすら虫ケラ化していく。最後は、食事というかエサも貰えず餓死し、家族は開放感に酔う。
描写を信じる限り、虫は、足多めの巨大ゴキブリ。虫の世話で生活に困窮した家族が間借り人を三人引き入れるも巨大ゴキブリを目にされて契約を破棄されたのは、そりゃそうだろう。
もうひとつの表題作「掟の前で」は僅か3頁の掌篇ながら、名作と名高