フランツ・カフカの作品一覧
「フランツ・カフカ」の「絶望名人カフカの人生論」「変身」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「フランツ・カフカ」の「絶望名人カフカの人生論」「変身」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
『変身』を読んだときに感じた、カフカ作品独特の読み心地をたっぷり堪能できる本だった。
どうしようもない不安、自己肯定感の欠如、悪夢のような断片。
そういうものがカフカの文章には漂っている。
あまりにも自分を卑下しすぎていて、「そんなに言わなくても……!」と逆におかしさを感じてしまうことすらあった。
しかし、起きている出来事も人物も自分とは違うのに、「これは私のことだ」と思ってしまうことも多かった。
カフカのこういう部分に惹かれるのだと思う。
編訳者解説で、カフカの作品は大半が未完だということを知って驚いた。
しかしその未完の状態こそが、カフカ作品の特徴で魅力だという。
この断片集を読んで、
Posted by ブクログ
今年の1冊目はカフカ。
悪い夢から覚めると自分の身体が虫になっていた。という始まりが有名だが、結末は知らなかった。
なぜ虫になったのか?なぜ虫なのか?最後まで明かされることなく終わってしまう。ということは虫になること自体はそれほど重要ではなく、これを比喩にして何か伝えたいことがあるのだろうか?
第一印象は、虫になってしまう主人公グレーゴル・ザムザは、カフカ自身のことではないかと思ったが、どうやら違うらしい。
2回目読んで、グレーゴルは読者である僕自身のような気がした。醜く、役立たずなだけでなく、それどころか生きているだけで周りに迷惑をかけてしまう。グレーゴルは父親に投げつけられたリンゴ
Posted by ブクログ
翻訳者解説がとても良かったです。
カフカの世界への間口を広げてくれているよう。
『わからなくても気にする必要はない』
実際、分かったような分からないようなが、グラグラと何度も繰り返すのが、カフカ作品です。
失敗することさえできない、隣人までの距離、法の前に、平穏を嘆く、虚栄心、使者、下へ、せめて、すべて無駄だった、心を剣で突き刺されたとき、志願囚人、海辺の貝殻のように
などが好きです。
しかし、読み返すたび変わるような気もするし、他の人は全く違ったりするでしょう。
誰かに刺さらなくても、また他の誰かにはきっと刺さる文節があるはず。
Posted by ブクログ
文庫本の3分の1が解説を占めてたから意外と短い物語で驚いた。
カフカ的なんて言葉が出るくらいには人々に衝撃を与えた作品、なるほど確かに他にないキレと視点がある。
家族とは?自分とは?
「起きたら虫になってた」という究極の不条理が、誰でも抱えうる不安や恐怖を紐解いて行く。
走ってたら虎になった訳でもなく、悪い魔法使いにカエルにされた訳でもなく、なんの理由もなく虫に。
振り切れた不条理が面白い。
個人的にはカフカの陰鬱な自己嫌悪が如実に出た作品に見える。
かなり好き。
訳した川島隆さんの解説がかなり読み応えがあった。
「ああ神様」の翻訳者により異なる訳が面白かった。
表紙絵の変遷も面白かった。