あらすじ
ある朝、気がかりな夢から目をさますと、自分が一匹の巨大な虫に変わっているのを発見する男グレーゴル・ザムザ。なぜ、こんな異常な事態になってしまったのか……。謎は究明されぬまま、ふだんと変わらない、ありふれた日常がすぎていく。事実のみを冷静につたえる、まるでレポートのような文体が読者に与えた衝撃は、様ざまな解釈を呼び起こした。海外文学最高傑作のひとつ。
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朝起きると巨大な毒虫になっていたグレーゴル。家族の働き頭だった彼だが、毒虫になったために働くことができなくなったばかりか、大迷惑な存在になってしまった。そんな、家族のお荷物となってしまったグレーゴルの心情や、お荷物を抱えることになった家族の心情がよく描かれた作品です。
グレーゴルが家族に迷惑をかける度に、グレーゴルに対する家族の態度や扱い方が酷くなっていく描写がすごくリアルで、グレーゴルにも家族にも同情してしまうため、「道徳的にダメな扱いだけど、現実世界でもこうなってしまうんだろうな…」と考え込んでしまいます。
ただ読むだけでなく、グレーゴルがなってしまった「巨大な毒虫」が、はたして何のメタファーなのかを考察するのもこの作品の楽しみ方の一つです。
物語に対する自分なりの解釈を見つけられるまで何度読み返しても飽きないような作品なので、是非お勧めしたいです!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
解釈が難しいところを読み返しながら読んでいたため5時間かかりましたが「変身」を読み終えました。
「変身」のグレゴール・ザムザと
「判決」のゲオルクは親に心を支配されているところが共通していると思う。
親が要求したものに応え続ける人生。
「判決」のゲオルクが父親に怒鳴られている時もゲオルクは父に愛を向けていたように
「変身」のグレゴールもどんなに職場で辛い思いをしても 自分自身が虫になって自分自身の未来すら見えない状況でも家族のことを一番に思い愛していた。
しかし「判決」の父親も「変身」の家族も
自分達が要求したものに応えられないものはある裏切り者であり 愛するに値しない人間と成りうる。
「変身」のグレゴールは誇らしい息子、家族を経済的に支えることのできたからこそこの家族に必要とされ限定的に愛された。
経済的に支えられない虫となったグレゴールはこの家族にとって愛すに値しない。
虫になったグレゴールは家族の行く末を案じ弱って死んでいったが
仮に虫にならなかったとしてもグレゴールは最後まで家族の支配から逃れられず要求し続けられ本当の自分の人生を生きることなく死んでいったのだろう。
あんなに行く末を案じた家族は
本気になればそれぞれ仕事をし生活をしていけるというのに今までグレゴールに頼って生活していた。
グレゴールがいなくなった今
彼らはそれぞれ働いて生活をしているが、
妹が結婚をした時、その夫がもしかするとグレゴールのように支配され要求され続けるのではないかとなんだか心配になってしまいました。
親に支配され続ける子供のなんと悲しいことかと深く考えさせられました。
Posted by ブクログ
虫として過ごしやすい環境を受け入れてしまってよいのか?人間として人間らしさを捨てずにとっておくのか?一度人間らしさを捨ててしまえば戻ってくることは容易ではない。しかし、現実を見ると捨ててしまったほうが快適であるかもしれない。
障害を持った人間とケアする周りの人間においても似たようなことが言えると思った。
Posted by ブクログ
外交販売員として働くグレーゴルは、朝起きたら巨大な虫になっていた……という設定が面白い。虫になった割には冷静かもしれない。絶対にそれどころではないのに、上司を説得しようとしているし。稼ぎ頭であるという責任感がきっとそうさせている。
・ずっと仕事がストレス
・両親の借金を返さなくてはならない
・5年間無遅刻無欠勤からの寝坊
……まるで適応障害になったときの私みたい。
・さまざまな種類のご飯を用意してくれる妹
・りんごを投げつける父
・家具をどうするかについての母娘のやり取り
「グレーゴルとどうやって向き合う?」という家族の悩みや苦しみが感情豊かに描かれている。家族の1人が突然変わってしまったら、私はどうするだろう。
グレーゴルは、虫でいることに順応している。そこらじゅうを這っている。あまりにも苦しいと無理に順応してしまうことってあるよなあと思う。
この家に必要なのは「社会保障」であり、グレーゴルが虫になるまで無理して働くことではなかった
骨太の女中さん(通称:後家婆さん)だけはグレーゴルに怯えない。椅子で殺しかける様子は、ある意味暴露療法のようだ。
ラストシーンはなんともいえない。グレーゴルってこれで幸せなのかな。不幸せではない気がするけれど、わからない。
Posted by ブクログ
いかに人間が本質ではなく存在でものを捉えてしまっているのかがわかる気がした。それと同時に実存主義に興味を持つきっかけにもなった。
虫になり家族に貢献することができなくなり煙たがられてしまうことは何かのメタファーであるのだろうが、そこ以上に社会の持つ不条理とそれに生きる自分たちと云う面で見てしまった。そして、その不条理に対して人間はどう動くのだろうか。この小説の場合、グレーゴルは自らが虫になったことに対していつのまにか慣れてしまう。そのことがひどく恐ろしく、印象に残った。
Posted by ブクログ
なぜグレーゴルは虫に変身という状況にそんなに取り乱すこともなく、冷静に対処しようとできたのか。本書内ではもちろん理由は書かれていなかった。「そんなことよりも、自分は働かなければならない」という意思があったんだろうか。
そして、そんなグレーゴルが最後には家族の負担になってしまうという不条理。でも家族のことをただ責めることはできないのかも。コミュニケーションも取れず、でも世話をし続けなければならない。家族が暮らしていくために全員で働かなければならない。終わりの見えない長く暗いトンネル。「グレーゴルさえいなければ、、」と思ってしまう気持ちも否定はできなかった。
突然の事故や病気、高齢者の認知症など、ザムザ家に訪れた突然の暗闇は、私たちにもいつ訪れるかは絶対にわからない。でも、そうならないよう努めようと思った。
Posted by ブクログ
朝起きたら虫になっていたという設定がまずおもしろすぎる。
虫になっていたことは色々なことの比喩なのかもしれないが、そういったこと以上に虫になってしまったザムザについての描写が不思議で少し気持ち悪くて何よりおもしろいというのが何度も思った感想。
最初は人間っぽかったのに、天井に張り付いているのが心地よいと思い始めたり、だんだん虫になっていくかんじがすごい。
虫になってしまってるのにそのことよりも、まだ家族のために働こうと支配人に訴えようとするザムザが健気。それなのに、、ああ本当に不条理だ。。
Posted by ブクログ
目が覚めたら虫になってた…という設定は有名ですし知ってはいたのですが、内容は初めて知りました。
そもそも『虫』ってなに?というところなんですけど、別に虫であることが重要というよりは、愚鈍で醜くて役立たずで嫌悪を駆り立てる存在、ってことなのかなあ?
目が覚めたら…というのも現実に向き合った、みたいなことの比喩なんでしょうか。
ザムザは『ろくに働けない家族のためにやりたくもない仕事をして稼いでやってるんだ』という認識でいたけれど、本当は案外家族みんな自立できてるし、ザムザの助けがなくても十分だし、みんなザムザが自負するほど彼に感謝も愛着もない…という現実を目にしてしまっただけなのかも?
つまるところ、現実と向き合って最後『消えることが唯一できること』と受け入れ消えていく、そして残された家族は明るさを取り戻して前に向いて歩き出す、という結論からも、諦観と厭世観のようなものがすごく感じられました…時代もあるのかな?
なんとも言えない後味の作品でした…でも割と好きかも。笑
Posted by ブクログ
ある日突然虫に変貌してしまった男、グレーゴル•ザムザとその家族の顛末を描いた作品。
何故、どうして虫に変身したのかという理由は一切語られずに、一家を支えるため仕事に励んでいた好青年が突如人の言葉を介さない存在になるという不条理さ。しかもグレーゴル本人は人の心と思考を残しているのに、他人から見たら巨大な甲虫以外の何者でもないという、このなんとも言えない悲しさ...月日が経つにつれ、彼の感性が段々とそちらに寄っていくような描写があるのも悲しさを助長させます。
誰よりも父母、そして妹の事を考えて行動していた筈なのに、変わってしまった事で彼らから相容れない異物として扱われる描写の苦しさは言い表しようがありません。
グレーゴルがゆっくりと息を引き取った後、残った家族は未来への希望を見、或いは妹のグレーテが希望そのものとなりました。カフカがどのように彼の内でテーマを定めてこれを執筆したのかは図りかねますが、
『醜く変化してしまったものを過去のものとして忘れ、光ある未来へと目を向けろ。』
と言われているような気がします。
カフカはグレーゴルに自身を準えているという説がありますが、それはあながち間違いではないのではと感じられます。カフカは生涯を通じて、自分は何もできない、社会に適合できない、あるいは誰かを愛することもできない人間だという劣等感を抱いていたという話もあるようです。孤独に死んでいくグレーゴルの姿は、カフカ自身の投影そのものであるように思われます。
Posted by ブクログ
高齢の両親と年端もいかない妹を養う為毎日懸命に働く男グレーゴルが、ある朝なにか気がかりな夢から目を覚ますと巨大な虫に変身していたという衝撃的な冒頭が有名な作品。
当然仕事どころか日常生活さえままならなくなり、粉骨砕身しながら養っていた家族には遠巻きに扱われ、最期は…
傍から見るとこの上ない理不尽の連続でグレーゴルを哀れまずにはいられないのですが、当の本人は一貫して冷静であり、絶望しているような様子もそこまで見られないのがまた不思議な印象を与えるお話でした。
Posted by ブクログ
よく分からなかった…。
【海外文学最高傑作のひとつ】と内容紹介に記載されているのだが、なぜ、この作品が最高傑作のひとつなのかが分からない。
研究をすれば色々な解釈の仕方があるから面白いのかもしれない。表層的なことしか思考できない自分にとっては、この作品の奥深さを感じ取ることができなかった。
「わかりやすさ」ばかり求めているから、こういった作品の面白さを理解できないのかもしれない…。本との向き合い方に関して、再度考えていきたいと思った。
Posted by ブクログ
解説を読んで少し理解が深まったと感じた。グレーゴルの虫への変身は人が普通でなくなることを表現したのかもしれない。
グレーゴルは元軍人のセールスマンで間違いなく普通の人であった。普通ではあったが、順風満帆という訳でもなく、親がいなければ仕事などとうに辞めていたという描写がある程度には自分の仕事に対して不満を抱いていた。また、彼の主観から語られる地の文からは、自分が家族の収入源だという自負が伺えた。
これらの不満や精神的負担は彼を人から虫に変身させてしまうには十分すぎるものだったのかもしれない。
解説されている通り、この物語を夢の世界だと考えるなら、描かれている家族の行動はグレーゴルのから見た家族の行動なのかな。最後のグレーゴルが息絶えるシーンでも自分は死んだ方がいいと考えているあたり、家族に金銭をもたらさない自分は価値がないと考えていそうで辛い。現実のグレーゴルがゆっくりお休みできることをお祈りします。
Posted by ブクログ
登場人物の中に特別に冷酷な人物がいるわけではなく、むしろ誰もが現実的に振る舞っているように見えた。
それにもかかわらず、最終的には一人が排除される結果に至る点に、この作品の恐ろしさを感じた。
個人の問題というよりも、役割や余裕によって人の価値が決まってしまう構造そのものが残酷なのだと思う。
Posted by ブクログ
主人公が突然虫になってしまうというインパクトのある展開の作品でありながら、主人公が不自然なほど淡々とその状況を受け入れているのが印象的だった。 解説を読んだが、作者が表紙絵にと推した「主人公以外の家族の明るい団欒と、少し開いたドアの先の暗闇」がまさしくこの作品のテーマを表現しているのだと思う。主人公はたしかに虫になったが、この作品はただ人間が虫になる様を描いたファンタジーでは全くない。むしろ、人間の心の悲痛な叫びを、リアリティをもって描いた作品だと思った。
父に投げつけられ体に深く食い込んだ林檎が、誰にも除かれることなく腐っていき、その傷は主人公の体をじわりじわりと蝕んでいく。
解説ではこの部分に作者と父の関係性が現れている、といったようなことが書かれていたが、それ以上に、「滅び」を美しく描いた部分だと思った。
Posted by ブクログ
いつ自分が主人公のようになるか分からない。
初めは主人公に対して妹はまだ優しかったのに、最後は誰からも見放される。それは主人公の行いのせいでもあるのだが、決して主人公が全て悪い訳ではなく、ただ環境が主人公をそうさせたのだろう。
主人公が死ぬタイミングで、主人公視点の物語から第3社してんの物語に移っていくのが少し怖かった。
読み終わったあとすごい変な夢見た
Posted by ブクログ
「Qさま すごい本スペシャル」を見てたら出てきたので思い出した。これが授業で取り上げられた時には『こんなことある訳ないだろ』と思っていたけど、似た状況は現実でもよくあるんだよなあ。朝起きて異様に大きいできものが顔に出来ていることもあるし、ひどい事故にあって二目とみられぬ顔になってしまうこともある。違う生き物に変身してしまうような現実の隠喩なら、成立してしまうリアル譚だ。
Posted by ブクログ
考察したり、解釈したり、メタファーだったり。そういうことを考えるのは苦手です。
読んだままで理解します。
芋虫になってからの、体の傷つく感じがリアルで切なかった。弱いんですよ。虫だから。皮膚が。
気をつけてあげてーって思いながら読みました。
妹と最後和解するのかと思いきや、見事に捨てられてしまうという。悲しい。
それを納得してるし、足掻かないところも悲しい。
Posted by ブクログ
有名どころなので一度はと思い読破したが、どうだろう、そんなに名作といわれるほどの筆致かと言われるとちょっとわからない。もちろん奇抜な設定そのものは面白い案だと思うし、当時の文学界の常識に照らし合わせれば気を衒った話題作となるのも頷けるが、ありとあらゆるジャンルが次から次へと生まれている現代の視点から見ると、「そこまでか?」というのが正直なところ。、
Posted by ブクログ
昔少し読んで内容に驚いた記憶。ちゃんと読めたのはじめて。変身してしまったグレーゴルへの態度の変わりよう。最初は良い方に進むかもしれないと僅かにも希望があったのに、最後には排除を願われる。家族の状況的にも仕方なかったのかもしれないけど、妹でさえもお世話しなくなったり、親は避けていたり、、態度の変わりようが悲しかった。
Posted by ブクログ
色々と考察しがいのある小説だけど、そんな深いことは考えずに読むと、もはや一周回って笑えてくる。
以下個人的面白ポイント↓
・朝起きたら虫になっているというのに、やけに冷静で、仕事の心配ばかりしている主人公
・息子(兄)は虫になってしまったと信じて疑わない家族
・母が虫の全貌を見て死にかけてしまう
・なぜかリンゴ(かわいい)で攻撃する父→そしてそれが後々の致命傷
・爽やかなハッピーエンド感
・この話を笑いながら朗読したらしいカフカ
色々とツッコミたくなる場面が多すぎる。
比喩として読んでも考えさせられることが多く面白いし、そのまんまの話として読んでもシュールなブラックコメディで面白い。いろんな楽しみ方ができる小説。
Posted by ブクログ
有名な作品だったので、教養として。
事務報告のように淡々と描写する乾いた文体。
昨日まで一家の支柱だった主人公が虫になった途端に、家族は彼を「汚物」として扱い、最終的にその死を清々しく受け入れるが、そこに嫌悪感は感じなかった。
主人公の境遇については理不尽だし哀れだと思うのだが、だからといって同情したり家族に怒ったりする気になれず、「人ってそんなものだよね」と納得してしまった。
「人間の価値は、役に立つか立たないかで決まる」がテーマ?
このテーマをどう受け取るか非常に悩ましい。そうだと言い切れるほどドライな世の中ではないと思うし、役に立たなくても全ての人間に価値があるなんて言えるほど私は優しくない。どちらかといえば同意する。特に金が絡めば、家族であろうとも役たたず=価値のない存在になると思うので。
重い気分になりそうな話ではあるが、何かを学んだりするというより、理不尽な世界を覗き見てしまったな…という感覚が残る。
Posted by ブクログ
海外の古い小説は読みづらいというイメージを持っていたが意外と読みやすかった。改行などが殆どないけど、それでも何故か大丈夫だった。
作者の意図とは絶対違うけど、アルツハイマーになった家族のお世話とか障害を抱えてしまった兄と家族の関係とかそういうものを想像しながら読んでた。
Posted by ブクログ
変身
著者:フランツ・カフカ
ある朝、一家を支える大黒柱の主人公グレゴールが一匹の巨大な虫に変身する。
それによって生まれる主人公の葛藤と取り巻く登場人物の心情の変化を描いた作品。
最終的に虫となったグレーゴルは、これまで養い続けた家族の手によって殺されてしまうという悲惨な結末を迎える。
虫の解釈には色んな意見が生まれそうな気がした。解説によると、出版当時カフカは挿絵に対して、虫そのものを描かないようにと注文をしたらしい。多様な捉え方によって主題は二転三転し、違った作品性になるところが変身の魅力なのかもしれない。
自分は経験も相まって、虫=難病、高度障害、精神疾患のような、日常を覆し得る自身の変化というイメージが強かった。
もし自分が他人の介護無しでは生きられない身体になったら、また逆に家族がそのような状態になったらどうなってしまうだろう。
そんなことを読み進めながら考えてしまっていた。
Posted by ブクログ
どこかで鬱病の暗喩なのでは?というのを聞いたことがあったので、初めて読む時にそれを意識してしまった。
解説の難しい話は分からなかったが、鬱病だと仮定するなら、最後はあまりにも可哀想で、自分の家庭と比較して考えてしまった。
Posted by ブクログ
不条理文学で有名な、カフカの代表作。
目が覚めると巨大な虫になっていたという奇抜な設定に惹き込まれるうち、珍しく一気読みしてしまった。
虫への変身が何を暗示しているのかについては諸説あるようだが、個人的には、ひょんなきっかけから家族や社会に見捨てられてしまうかもしれないという漠然とした不安感を表現しているように感じた。
なんとも表現し難い読後感も含め、癖になる味わい。他のカフカ作品にも挑戦してみたい。
Posted by ブクログ
友人Uからのプレゼント。「自分や家族が虫になった場合にこんなにしっくりと虫になった事実を受け入れられるのか?」、そして「その状態から抜け出そう、もとの人間に戻ろうという努力とかはしないのか」という純粋な疑問を抱いた。バイオリン演奏以降の終盤の流れがクレイジーで良かった。
Posted by ブクログ
[ブログで紹介]
ふと
「新潮文庫の100冊」
を読もうと思い立った、第三弾です。
ネットオフの「タダ本1か月無料トライアルキャンペーン」で無料(送料のみ)で古本を入手しました。
フランツ・カフカの小説は初めて読みました。
【本書のポイント】
まったく不可解な小説です。
虫になった主人公と家族の関係が冷ややかで、最後にやりきれない思いになります。
時代背景やカフカの家族関係を研究すれば、理解が深まるかもしれません。
1.あらすじ(ネタバレを含みます)
一人で家族を養っているセールスマン、グレーゴル・ザムザはある朝起きると虫になっていました。
同居している家族、両親と娘はぞんざいに扱います。
グレーゴルは弱っていき息を引き取ります。
家族は仕事に就いていて、新しい生活が始まる予感に心が浮き立ちます。
2.感想
虫になって意思疎通ができなくなってしまい、部屋に閉じ込められてしまうグレーゴルは、引きこもり状態を示しているのかもしれません。
ぞんざいに扱う家族は、対処ができない状態を示しているのかもしれません。
そこに同情のような感情はありません。
死後、今後の生活に新しい夢を感じる家族には、いなくなってほっとする感情が湧きあがったのかもしれません。
やり切れない思いにもなりました。
しかし、私も家族内で経験があるので分かる感じもします。
それにしても、まったく不可解な小説です。
グレーゴルの視点で書かれていると思っていたら、死後も書かれていたので違っていました。
解説がいくつか付いていますが、何も答えは得られません。
第一次世界大戦前のチェコスロバキアでの時代背景、カフカと父との関係など、研究すれば理解が深まるかもしれません。
ただ、私にはこれ以上考えるのは不要だと思いました。
(2024.12.26)
※2024.12.8古本をネットオフに注文、12.13到着
新潮文庫の100冊 2024:6冊目
2024.12.17読書開始
2025.6.9ネットオフで売却