【感想・ネタバレ】変身のレビュー

あらすじ

ある朝、気がかりな夢から目をさますと、自分が一匹の巨大な虫に変わっているのを発見する男グレーゴル・ザムザ。なぜ、こんな異常な事態になってしまったのか……。謎は究明されぬまま、ふだんと変わらない、ありふれた日常がすぎていく。事実のみを冷静につたえる、まるでレポートのような文体が読者に与えた衝撃は、様ざまな解釈を呼び起こした。海外文学最高傑作のひとつ。

朝起きると巨大な毒虫になっていたグレーゴル。家族の働き頭だった彼だが、毒虫になったために働くことができなくなったばかりか、大迷惑な存在になってしまった。そんな、家族のお荷物となってしまったグレーゴルの心情や、お荷物を抱えることになった家族の心情がよく描かれた作品です。
グレーゴルが家族に迷惑をかける度に、グレーゴルに対する家族の態度や扱い方が酷くなっていく描写がすごくリアルで、グレーゴルにも家族にも同情してしまうため、「道徳的にダメな扱いだけど、現実世界でもこうなってしまうんだろうな…」と考え込んでしまいます。
ただ読むだけでなく、グレーゴルがなってしまった「巨大な毒虫」が、はたして何のメタファーなのかを考察するのもこの作品の楽しみ方の一つです。
物語に対する自分なりの解釈を見つけられるまで何度読み返しても飽きないような作品なので、是非お勧めしたいです!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

いかに人間が本質ではなく存在でものを捉えてしまっているのかがわかる気がした。それと同時に実存主義に興味を持つきっかけにもなった。
虫になり家族に貢献することができなくなり煙たがられてしまうことは何かのメタファーであるのだろうが、そこ以上に社会の持つ不条理とそれに生きる自分たちと云う面で見てしまった。そして、その不条理に対して人間はどう動くのだろうか。この小説の場合、グレーゴルは自らが虫になったことに対していつのまにか慣れてしまう。そのことがひどく恐ろしく、印象に残った。

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2026年04月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なぜグレーゴルは虫に変身という状況にそんなに取り乱すこともなく、冷静に対処しようとできたのか。本書内ではもちろん理由は書かれていなかった。「そんなことよりも、自分は働かなければならない」という意思があったんだろうか。

そして、そんなグレーゴルが最後には家族の負担になってしまうという不条理。でも家族のことをただ責めることはできないのかも。コミュニケーションも取れず、でも世話をし続けなければならない。家族が暮らしていくために全員で働かなければならない。終わりの見えない長く暗いトンネル。「グレーゴルさえいなければ、、」と思ってしまう気持ちも否定はできなかった。

突然の事故や病気、高齢者の認知症など、ザムザ家に訪れた突然の暗闇は、私たちにもいつ訪れるかは絶対にわからない。でも、そうならないよう努めようと思った。

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2026年07月28日

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ネタバレ

朝起きたら虫になっていたという設定がまずおもしろすぎる。

虫になっていたことは色々なことの比喩なのかもしれないが、そういったこと以上に虫になってしまったザムザについての描写が不思議で少し気持ち悪くて何よりおもしろいというのが何度も思った感想。

最初は人間っぽかったのに、天井に張り付いているのが心地よいと思い始めたり、だんだん虫になっていくかんじがすごい。

虫になってしまってるのにそのことよりも、まだ家族のために働こうと支配人に訴えようとするザムザが健気。それなのに、、ああ本当に不条理だ。。

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2026年06月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

目が覚めたら虫になってた…という設定は有名ですし知ってはいたのですが、内容は初めて知りました。

そもそも『虫』ってなに?というところなんですけど、別に虫であることが重要というよりは、愚鈍で醜くて役立たずで嫌悪を駆り立てる存在、ってことなのかなあ?
目が覚めたら…というのも現実に向き合った、みたいなことの比喩なんでしょうか。
ザムザは『ろくに働けない家族のためにやりたくもない仕事をして稼いでやってるんだ』という認識でいたけれど、本当は案外家族みんな自立できてるし、ザムザの助けがなくても十分だし、みんなザムザが自負するほど彼に感謝も愛着もない…という現実を目にしてしまっただけなのかも?
つまるところ、現実と向き合って最後『消えることが唯一できること』と受け入れ消えていく、そして残された家族は明るさを取り戻して前に向いて歩き出す、という結論からも、諦観と厭世観のようなものがすごく感じられました…時代もあるのかな?
なんとも言えない後味の作品でした…でも割と好きかも。笑

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2026年06月04日

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ネタバレ

ある日突然虫に変貌してしまった男、グレーゴル•ザムザとその家族の顛末を描いた作品。
何故、どうして虫に変身したのかという理由は一切語られずに、一家を支えるため仕事に励んでいた好青年が突如人の言葉を介さない存在になるという不条理さ。しかもグレーゴル本人は人の心と思考を残しているのに、他人から見たら巨大な甲虫以外の何者でもないという、このなんとも言えない悲しさ...月日が経つにつれ、彼の感性が段々とそちらに寄っていくような描写があるのも悲しさを助長させます。
誰よりも父母、そして妹の事を考えて行動していた筈なのに、変わってしまった事で彼らから相容れない異物として扱われる描写の苦しさは言い表しようがありません。
グレーゴルがゆっくりと息を引き取った後、残った家族は未来への希望を見、或いは妹のグレーテが希望そのものとなりました。カフカがどのように彼の内でテーマを定めてこれを執筆したのかは図りかねますが、
『醜く変化してしまったものを過去のものとして忘れ、光ある未来へと目を向けろ。』
と言われているような気がします。
カフカはグレーゴルに自身を準えているという説がありますが、それはあながち間違いではないのではと感じられます。カフカは生涯を通じて、自分は何もできない、社会に適合できない、あるいは誰かを愛することもできない人間だという劣等感を抱いていたという話もあるようです。孤独に死んでいくグレーゴルの姿は、カフカ自身の投影そのものであるように思われます。

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2026年05月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

解説を読んで少し理解が深まったと感じた。グレーゴルの虫への変身は人が普通でなくなることを表現したのかもしれない。
グレーゴルは元軍人のセールスマンで間違いなく普通の人であった。普通ではあったが、順風満帆という訳でもなく、親がいなければ仕事などとうに辞めていたという描写がある程度には自分の仕事に対して不満を抱いていた。また、彼の主観から語られる地の文からは、自分が家族の収入源だという自負が伺えた。
これらの不満や精神的負担は彼を人から虫に変身させてしまうには十分すぎるものだったのかもしれない。

解説されている通り、この物語を夢の世界だと考えるなら、描かれている家族の行動はグレーゴルのから見た家族の行動なのかな。最後のグレーゴルが息絶えるシーンでも自分は死んだ方がいいと考えているあたり、家族に金銭をもたらさない自分は価値がないと考えていそうで辛い。現実のグレーゴルがゆっくりお休みできることをお祈りします。

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2026年05月04日

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ネタバレ

いつ自分が主人公のようになるか分からない。
初めは主人公に対して妹はまだ優しかったのに、最後は誰からも見放される。それは主人公の行いのせいでもあるのだが、決して主人公が全て悪い訳ではなく、ただ環境が主人公をそうさせたのだろう。
主人公が死ぬタイミングで、主人公視点の物語から第3社してんの物語に移っていくのが少し怖かった。

読み終わったあとすごい変な夢見た

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2026年03月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

正直、難解で読み手に委ねられる作品だった。
私は、カフカは人間の関係性の究極の希薄さを描きたかったではないかと考えた。
家族であってもその体裁によっては、急激に瓦解するような関係性であることがそのまま描写されている。「変身」では、今までグレゴールに養ってもらっていたのにも関わらず、最終的には家族3人でいた方が良かったかのように終わる。最初は歩み寄る姿勢があった娘でさえ、きっかけさえあれば放り出せとまで言ってのける。家族とは言いながらも、結局はその形に拘泥しているだけである。しかし、それが悪いとも思えない。恐ろしく、悲しく、どうしようもない気分になった。
ユーモラスでありながら、不条理な絶望をこれでもかとありありと見せつけられた。
少展開が少し躓く箇所があり、少し読みづらかった。

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2026年09月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

昔少し読んで内容に驚いた記憶。ちゃんと読めたのはじめて。変身してしまったグレーゴルへの態度の変わりよう。最初は良い方に進むかもしれないと僅かにも希望があったのに、最後には排除を願われる。家族の状況的にも仕方なかったのかもしれないけど、妹でさえもお世話しなくなったり、親は避けていたり、、態度の変わりようが悲しかった。

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2026年06月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

色々と考察しがいのある小説だけど、そんな深いことは考えずに読むと、もはや一周回って笑えてくる。
以下個人的面白ポイント↓
・朝起きたら虫になっているというのに、やけに冷静で、仕事の心配ばかりしている主人公
・息子(兄)は虫になってしまったと信じて疑わない家族
・母が虫の全貌を見て死にかけてしまう
・なぜかリンゴ(かわいい)で攻撃する父→そしてそれが後々の致命傷
・爽やかなハッピーエンド感
・この話を笑いながら朗読したらしいカフカ
色々とツッコミたくなる場面が多すぎる。

比喩として読んでも考えさせられることが多く面白いし、そのまんまの話として読んでもシュールなブラックコメディで面白い。いろんな楽しみ方ができる小説。

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2026年06月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

グ、グレーゴル、ずっとかわいそ〜〜〜〜、いいのぉ?こんなかわいそうで…
面白さより可哀想さのほうが勝ってしまった……

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2026年05月08日

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