フランツ・カフカのレビュー一覧
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外交販売員として働くグレーゴルは、朝起きたら巨大な虫になっていた……という設定が面白い。虫になった割には冷静かもしれない。絶対にそれどころではないのに、上司を説得しようとしているし。稼ぎ頭であるという責任感がきっとそうさせている。
・ずっと仕事がストレス
・両親の借金を返さなくてはならない
・5年間無遅刻無欠勤からの寝坊
……まるで適応障害になったときの私みたい。
・さまざまな種類のご飯を用意してくれる妹
・りんごを投げつける父
・家具をどうするかについての母娘のやり取り
「グレーゴルとどうやって向き合う?」という家族の悩みや苦しみが感情豊かに描かれている。家族の1人が突然変わってしま -
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Posted by ブクログ
少しわかる。残りはわからない。
そういう感覚が連続する、ごく短い文章を詰め込んだ巾着袋のような一冊。
わからない、ということについて、編訳者解説のなかで全面的に肯定されます。そして、作者も友人に出した手紙の中で以下のように残しているそうです。
“自分の城の中にある、自分でもまだ知らない広間。それを開く鍵のような働きが、多くの本にはある。”
“ぼくらはそもそも、自分を咬んだり刺したりする本だけを読むべきではないだろうか。
ぼくらが読んでいる本が、頭をガツンと一撃して、ぼくらを目覚めさせてくれないなら、いったい何のために、ぼくらは本を読むのか?
本とは、ぼくらの内の氷結した海を砕く斧でなけれ -
Posted by ブクログ
この作品には、なんとか社会に適応しようとして、無理をすればぎりぎりそれができてしまう人間の苦しみが書かれていると思った。
無理をしての成功と平和だから、それを続けるも地獄、ドロップアウトするも地獄。ドロップアウトした自分には価値がないと恐れていた。
本人からすると綱渡りだが、傍から見ると、大丈夫な人にしか見られない。無理して得ている成果も当たり前のこととされ軽くなっていく。
絶望名人のカフカは、出世に興味がなかったけど、勤めに出ればわりと仕事はできて、出世コースだったと知って、やっぱりという気がした。
家族に焦点が当たる終わり方が残酷ですごくいい。
小間使いのお婆さんは理解者だったのかな。 -
Posted by ブクログ
カフカ…
超人的な絶望家。
超絶ネガティヴ。
あまりのネガティヴ過ぎにかえって笑えてくる。
著者の言う通りだ。
読むと不思議と元気にさせられる。
これは、なかなかの名著だぞ。
超訳「ニーチェの言葉」のカフカ版と言ったところか。
カフカの言葉と解説がワンセットになった86作品。
目次を記す
1.将来に、絶望した!
2.世の中に、絶望した!
3.自分の身体に、絶望した!
4.自分の心の弱さに、絶望した!
5.親に、絶望した!
6.学校に、絶望した!
7.仕事に、絶望した!
8.夢に、絶望した!
9.結婚に、絶望した絶望した!
10.子供を作ることに、絶望した!
11.人づきあいに、絶望した!