フランツ・カフカのレビュー一覧
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カフカ 「変身」
2回目読んだ時にやっと物語のあらすじが分かった。
朝起きたら毒虫になったグレゴール。今までは家族を養う大黒柱的な存在だったが虫になったことで立場は一転、みんなの邪魔元に成り下がってしまう。
そんなグレゴールはかつて、妹を音楽学校に進学させたいという夢を持っていた。
そんな思いやりに溢れた優しい兄なのだが、自身の姿が毒虫になったことで、家族からぞんざいに扱われ、自尊心を失っていく様が痛ましい。
最初はグレゴールを献身的に世話していた妹でさえ、ご飯を足で蹴り与えるなど次第に愛がなくなっていく。
何か相手にしてあげたいこと、優しさに溢れた思いやりを持っていたとしても、自分の立場や姿によってそれが正しく伝わらないことがある。更には予想に反して屈曲したり180度誤解されて伝わってしまう危険があるのだな。
虫になって家族から邪険に扱われるグレゴールを見ていてそんな風に思った。
それは例えばパジャマ姿で選挙活動を行っていても、身なりであの人は「身だしなみが適当だから言っていることも信頼できないだろう」と判断されてしまうことだったり、無職の状態で「あなたを幸せにします!結婚してください!」とプロポーズして玉砕されてしまうことだったり。
胸に秘めている情熱は立派でも、体裁が伴っていなければ相手には正しく受け取ってもらえない。
常々、自分を磨くことの意義を痛感させられた。
そして、醜い毒虫になっても、 父からリンゴをぶつけられ負傷しても、バイオリンを演奏する妹を見ようと這いずって部屋から出ていった愚直なグレゴールに同情してしまった。
妹のグレーテには彼の真意を少しでも理解してもらいたかった・・・。
「断食芸人」
オーナーから断食は40日までと決められ、もっと長くできるのに!と反抗していた芸人だが、自らの体型を把握しておらず、実はガリガリで腰から持ち上げられてしまうくらいの体重なのは喜劇。
それに、なぜ断食をするのか?と聞かれ、
「食べたいものがこの世にないから」
って、なんじゃそりゃ・・・。
大食いの人間へのアンチテーゼか!
と突っ込みたくなった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ2025/3/14-17
●判決
ほんとに全く言っていることが分からず…感想がかけない。。
●変身
やばい変身にはめちゃくちゃ考えさせられた…ただの深読みのしすぎかもしれないけど、、
長くなりそうなのでどうでもいい感想から先に↓
1 虫ってこんな気持ちなのかな?と謎に虫視点に立てた
2 家族が同じ状況になったらどうする?って考えさせられた
1 私は虫特にGがこの世で一番大嫌いなのだが、グレーゴルが変身しちゃった虫は勘だけどGなんじゃないかなぁって。周囲の人々の生理的な嫌悪感を見ていても、身体の特徴を見ていても、食べなくてもしばらく平気だというのを見ていても、そう思った。それで、Gの急な方向転換とか突進とかがめちゃくちゃ怖いんだけど、Gも人間から逃げようとして、生き残ろうとして必死に逃げたり戦ってるんだろうなぁって思った(まぁ、それでも嫌いなことに変わりはないけど)。謎に虫視点から物事が見れて、ただ必死に生きているだけなのに暴力振るわれたり追い立てられたり、ちょっと同情した
2 これはむずい問題だなぁと思った。。グレーテの気持ちがめちゃくちゃわかる気がした。そうそう、最初は大好きな家族だから頑張ってお世話をしていても、疲れて限界が来るんだよね。生理的にキモいだけではなく終わりも見えないし、穀粒しだし、いるだけで周囲を暗い雰囲気にしちゃうし。。まして、虫だからね。。巨大な虫だから。自分の立場に立った場合耐えられるかわからないし、自分の家族も耐えてくれるか果たしてわからないなぁと思った。
深読み↓
そしてここからが深読み&めちゃくちゃ考えさせられた部分。穿った見方かもだけど、ここではグレーゴル=病気の人間 その他の家族=それをケアする家族 という印象を強く受けた。最初は甲斐甲斐しく介護するんだけど、終わりは見えない、自分の時間とお金が犠牲になる、相手とうまくコミュニケーションが取れない、などなどのネガティブな要素が積み重なって、結局共倒れしてしまう、、みたいな介護疲れの風刺のように思えたよ。最後グレーゴルが死んで「ほっとしている」シーンは特に介護疲れで、親が亡くなって寂しいよりも安堵が強く出る、みたいな状況を表しているように思えた。特に妹の態度の変わり方がケア疲れを象徴しているように思えたなぁ。「殺す」のではなく「見殺しにする」のもリアル。
あと、グレーゴルがある日「突然」虫になるというのは、うつ病のような精神的な病気を表しているように感じた。私は経験したことがないからわからないけど、精神的な病気はある日突然発症することもあるようなので。まぁグレーゴルはストレスの多い環境下で働きすぎだったみたいなので、それを示唆していると言えなくもない気はする。穿った見方かもしれないけど、間借り人たちの強い嫌悪感?は社会からの拒絶を暗示していそうだし、それによって追い詰められていく家族の実情もリアル。社会的弱者への嫌悪感や差別意識を感じましたとさ。「働けない」状態であることに対してマネージャーを中心に非難の声があがるのも、働けない社会的弱者への非難を暗示しているように見える。今までは大黒柱だったのに、働くことができなくなったらすぐに手のひら返しなのもね。。家族、グレーゴルをATMやと思ってたんか?って感じ
●アカデミーで報告する
何となく啓蒙主義のお話のように感じた。人間ってこういう感じで進化してきたのかな?とか思ったりして
●掟の前で
意味わからなかった。けど、入口は死の世界への入口かな?と思ったり。で、それなら入ろうと全てをかけて頑張ったのは皮肉だなと思った。それと同時に、人間は誰しも死ぬまでの間を生きているだけであって、死んだら手に入れた物体は全て消え去るわけで、門番に渡していた賄賂はそういう意味もあるのかなぁとか思った。生きているうちにうお金を使って、死後の世界には持っていけないような物を必死に手に入れている人間…
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判決/変身/アカデミーで報告する/掟の前で の4篇。
「変身」はタイトルと概要くらいは聞いたことのあるくらい有名作品でしたが初めて読みました。
「変身」で印象に残ったのは、妹の邪魔をしないように虫となったグレーゴルが長椅子の下に隠れたり、背中にシーツをのせて体を覆うことで虫(である自分)を見せないように配慮したりする場面。虫になって嘆くどこころか家族のために配慮するところが面白くも感じた。と同時にそんなグレーゴルの境遇を不憫にも思った。
父親も父親で部屋を貸し出した人たちに自分たちが元々座った椅子を取られていてもただお辞儀したりと、なんか配慮する系家族なのかなとか。
家政婦がグレーゴルのことを「ほら、おいでよ、クソ虫」と”親しみやすそうな言葉”で呼ぶところもいい。
話の内容でいうと個人的には「判決」と「アカデミーで報告する」が好みです。「判決」は一晩で書いたというのだからすごい。 -
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ネタバレ2024年に没後100年の記念イヤーだったカフカの自由律俳句集……?
ではもちろんなく、カフカの手紙やメモ、小説の断片から、文学紹介者の頭木弘樹さんが、“俳句的”な文章を選び、短い文章をつけた一風変わったカフカ紹介本。
繊細でナイーブなカフカは、頭木さんいわく、「炭鉱のカナリアのように」他の人の気付かない不安や恐怖に反応してしまう。
一見、ネガティブな“句”(と、この本では呼んでいる)だけれど、他者に対する攻撃性はまるでなく、自分の内面や、自分と世界の関係について、深く深く内省している姿が、ごまかしがなく、とても誠実に感じる。(もしかしたら、そう感じる言葉を選んでいるだけかもしれないけれど)
気に入った句
〈鳥籠が鳥を探しにいった〉
〈まっすぐに立つ不安〉
〈ずっとベッドの中。拒絶〉
〈溺れた者として救いを夢見ている〉
〈ドアががばっと開き、家の中に世界があらわれる〉
〈会話はわたしのせいで絶望的なものに〉
〈ただ自分のことを悲しんでいる〉
〈ときおり体が八つ裂きになりそうな不幸を感じる〉
〈人間の体のくっきりとした輪郭が怖ろしい〉
〈快適だと何もせず、快適でないと何もできない〉
〈闇の暖かさのない闇〉
自由律俳句の山頭火や尾崎放哉と奇しくも同世代なのだそう。
巻末の頭木さんと俳人の九堂夜想さんとの対談も面白かった。 -
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カフカ.名前は知っていたが生前の作品は少なく、親友のブロートが残された短編や断片、日記や手紙などを出版して世の中に知られるようになった由.本書の編訳者の頭木弘樹さんが「波」に‘’「わからない」がわからせてくれること‘’ で素晴らしい解説を披露してくれて、それを読んで捲ってみることにした.読んでいて何か不思議な感覚に陥ることが度々で、何度も読み返しては納得する文が数多くあった.例えば「家庭生活、友人関係、結婚、仕事、文学など、あらゆることに、わたしは失敗する。 いや、失敗することさえできない。」 「正しい道筋を永遠に失ってしまった。そのことを、人々はなんとも深く確信している。そして、なんとも無関心でいる。」
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カフカの断食芸人を文字面は知っていたが、改めて読んだ。断食という行為の無常さ。腹は減るのに、何かを失って、何かを得ることのアイロニー、そして何かを失うことによって得られる快感。ただそれも度がすぎると、何かを失いすぎると周りの人間は見ても目もくれないと言う。不思議な矛盾とでもゆうか、断食と言う、何か失うと言う行為。同時に自己の限界を試す自己検査の行為。またまたそれのどちらでもあるかそのどちらでもないか話を読むに進めると、主人公の断食芸人はやはり誰かから注目を集めたくて断食をやっている。ただその断食にもプライドがある。誰かが自分を見ていなかった時でも断食を続け、断食を軽視する人間に対して常に懐柔されるのではなく、追従するのではなく、ともかく、その断食と言う行為にこだわり暮らしていく。そして最後に真実がわかる。断食芸人は断食以外のことができないのだ。個人の能力とそれを発揮する社会との距離感、そして行き過ぎた、自我は淘汰される不条理、短い文章の中に自己認識のファクターが詰め込まれている。
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カフカは変身しか読んでない
城は部屋のどっかにあるけど
最初のほうしか読んでない
その程度のカフカ好きだが
変身は大好き
カフカって名前も空気抜けてて好き
だからこれが出たときは
絶対読まなきゃ!!!
って買ったんだが
ちょっと忘れてた
読みだしたら
まぁ断片集なので
あっと言う間だったけど
たまらなく染み入る時間だった
独房というわけではなかったが
最高にカフカじゃない?!
って一瞬吹き出した
大好きすぎるな
結構昔の人だけど
いや最近、誰かが書いたっしょ?
って思っちゃうほど
若さというかこじらせてる中年っぷりが
今も昔もこじらせてるやつって
こうなんだな!って
愛おしくも嬉しくもある
とにかく
たまらん
好き
星は4つ
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なぜなのか、まったくわからないことが、ひとつ。今夏この僕が、フランツ・カフカを読んだのだ。不思議。この僕が?カフカの物語を?僕自身のことなのだけれど、さっぱり。以前の僕だったら、カフカなど最も縁遠い本だったろう。なぜ、この本を?いったいどんな風の吹き回しなのか。まったくもって不思議という言葉しか出てこない。
昨年末より、僕の読書習慣が再開した。きっかけは僕が好きだった俳優さんが、大の読書好きだと知ったから。彼女が薦める本や、彼女が出演した映画の原作などから読み始め、読書の虜になった次第。
彼女から影響を受けた本や著者以外の様々な本を僕自身、自らの意思で手に取ることに、今では何の躊躇も戸惑いもなく。それこそ、こんな僕が、カフカの本を手にするほどに。僕は、僕だけの読書の世界を揺蕩えども、決して沈まぬ術を見出した。きっかけをくれた彼女には心からの感謝を。有難う。もうこれからは、僕ひとりで大丈夫。
前回の“断片集”に続き、今回は“短編集”を。恥ずかしながらカフカを読んだのは、この二冊の新刊文庫本が初めてだった。書店に並び始めたのを見て、この上ない機会だと思った。入り口には立った。カフカの魅力も知った。一編一編を愛おしく思った。僕のごとき拙い読者には、うってつけの短編集でした。読みたい、知りたい本が、どんどん増えてゆく一方です。
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ネタバレ変身と断食芸人の二篇。初めて読んだ。
普段は最近出た本しか読まないが、薄くてするする読めた。
二篇の中でも断食芸人の方が読みやすかった。
主人公はすごいことをしているんだぞ!という気持ちなのか、そのものにハマっているのか。熱中する気持ちには共感できたが病的。
だからこそ、読んでいて面白みがあった。
変身はただただ状況に混乱した。主人公の冷静さが逆にこちらを混乱させるように思う。
献身的に家族に尽くしたグレゴールの報われなさが人生って感じ。
お金をこっそり貯めて妹に音楽学校に通わせようとしていたところて毒虫になって、妹の演奏を聞きに良い妄想をしながら部屋を出たらヘイトをくらう展開のとんでもなさが辛くて良い。
作者のカフカは実存主義らしいが、実存主義がまだよくわからないので他も読んでみたいと思った。
また、カフカは短編が多いようなので、ほかの作品も読みたい。 -
Posted by ブクログ
#カフカ断片集
#カフカ
#フランツカフカ
初めてのカフカなのに断片から
スタートするっていう謎ムーブ。
(初めてだから断片にしたけど)
物語の種、絶望の種、言葉の種、
って感じで割と好きだったな〜
種と聞くと、これから花が咲くってイメージが来ると思うんだけど、カフカは別に花を咲かせることを目的としてない感じ。
なんだか始まっていないから
終われないような胸のざわつきを
感じる言葉の端きれって感じで、
だからこそ想像が膨らむものが多い。
どこから来てどこに行くかも分からない
所在のない物語のカケラって感じが強くて、
夢見てるみたいだった…ドリームコアすぎる笑
夢ってあっちこっち行って結局よく分からなかったり、部分が抜け落ちていたりするじゃん、なのに何となく心にざらつきが残ってる感じ。あの感じが断片にあった
その中にもストレートに伝わってくる断片も沢山あったのが面白くて、未完だからこその無限の可能性ってのも分かる気がする。
カフカという人間自身に興味が湧いてくる。
解説もなかなか面白くてそういう見方をすると確かにそうだな〜って素直に思った。