フランツ・カフカのレビュー一覧
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「骨の痛み」・・・
痛みを感じるのは全て自分に原因があるから。何も変えようとしないのは、結局すべての元凶が自分だから。生きている限り、この痛みから逃れることはできない。
「人生を呪い」・・・
この世に生まれてこないことこそが最大の幸福である。世の中は絶望ばかりだ。幸福に生きれる人などほんのひと握り。残すは泥水すすり地べたを這いつくばる亡者のみ。この世に生まれないことこそがいちばんの幸せなのだ。
「せめて」・・・
どんなに願っても幸せになれない、穏やかに暮らせない。それならばいっそのこと静かに眠らせてほしい。
諦観の情。あきらめ。
「告白と嘘」・・・
人の本質は言葉では捉えられない。だから -
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最近はどうしても技術書ばかり読んでしまい、そうではないジャンルの読書ができていない自覚があり購入しました。本書はカフカの小説が4編載っている書籍なので、各短編ごとの感想を書いておきます。なお、本感想執筆者は文学を鑑賞する才能に乏しく、感想が的外れであったり誤読に基づくコメントをする可能性があります。
◇『判決』
自分のことを中心に考えていて他人への関心や気配りの薄い人間の描写が妙にリアルです。現代の感覚からすると死に値するほど不義理な主人公であるとも感じませんが、いずれにしても自分が周囲の人間に対してどのようにコミュニケーションをとっているのか身につまされるような小説です。
◇『変身』
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ネタバレ不条理文学というのを初めて読んでみました。
どちらもすごく面白かった。
毒虫:
起きたらばかでかい毒虫になってるの、普通はなんで!?ってなりそうなところですが、主人公は特に疑問も無しに受け入れてるの面白い。
家族も主人公が毒虫になったことを受け入れていてすごい(笑)
私なら主人公が毒虫に食べられたのかなと思って退治してしまいそう。
家族のために働いてきたのに、変身して毒虫になってから、気を遣われ、どんどん扱いが酷くなっていくの可哀想すぎる...でも、毒虫と共に住む家族の立場になると、仕方の無い扱いだよなあとも思います。
断食芸人:
かなり短かったけど面白い。
断食芸人ってほんとにいたっけ? -
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ダウンタウンの"トカゲのおっさん"の源流ってコレ?
私はこの作品が世界的に有名になって以後に生まれました。いくら読んだことがなくても、それなりの年数を送ってきた人生の中で『変身』がどんな物語なのか1ミリも知らない、という方が難しいでしょうから、どこまで新鮮に楽しめるかが気になりましたが、結果的にはとても楽しく読めました。ちなみに私は「主人公がある日、虫になった」としか知りませんでした(「しか」と書きましたけど、それがほぼ全てだった、というのが読後の印象)。
『変身』の新訳版が出たと聞き、海外の純文学に不慣れな自分でも読みやすいかなと手に取ったのがキッカケでしたが、その予想はドンピシャ当たり -
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チェコに行くことになった!ので手に取った、はじめてのカフカ。
どうしてこんな発想ができるのかしら、と思う。
「アカデミーで報告する」なんて現代のSFのよう。猿の惑星を思い出す。
「変身」では、次第に虫としての行動を取り始める主人公、当初は虫となった兄を気遣うものの、最終的には一緒には暮らしていけないと明言する妹など、登場人物の心境の移り変わりが、悲劇的でも批判的でもなく、当然のことのように描かれる。
そしてところどころのワンセンテンスの中にさりげなくユーモアが交えられる。
カフカは取っ付きにくい印象があるものの、楽しく読めたので、原文からかなり意訳されてるのかなあと思っていたところ、役者あ -
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ゲーテのポジティブさと、カフカのネガティブさに大きなギャップがあって面白かった。
ゲーテにおいては、ここまでプラスな考え事ができて本当にすごいなと思った。身長も187センチあって、身分も高くて、色々な学問に精通していて。現代にいたとしても超モテモテだと思う。
ゲーテの生き方をみて、色々なものを手に入れられたら本当に幸せなんだろうかと考えさせられた。
ゲーテは83歳くらいまで生きたらしい。人生の過程で、兄弟や奥さん、親友を亡くすという悲しい出来事を経験している。周りの人が亡くなるのを体験すること以上に悲しくなることはないと思う。だから、人生がある程度順調にいっても、本当に辛いことは誰でも起 -
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今日6月3日はカフカの命日ですね。
カフカ寓話集の題名に成っていますが、他に短編集の題名の作品が有るのであえてこの題名にされたとの事でした。
小品を中心に30話収録されています。
カフカは妹さんの下宿に転がり込んで創作に明け暮れたそうですが、書いては捨てるの繰り返しで、しっかり物の妹さんがカフカの捨てたものを拾っては隠し持っていたそうです。そのお陰で後世の我々がカフカの作品に浸れるからありがたい事ですね。
この本にカフカの絵が紹介されています。カフカは友人にも自分の作品を焼却するように依頼したそうですが、しっかり物の友人にも感謝ですね。
カフカの作品が後世の作家さんにもかなりの影響を与えた事を -
購入済み
世間との隔絶
ロビンソンクルーソーにしても、巣穴にしても、断食芸人にしても、世間との隔絶から自己の内面を追求せざるを得ない筆者の苦悩が表れてきているように思った。自分を理解してくれる人に囲まれているなら、これらの作品は生まれるはずがない。
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昔読んだときは思わなかったけれど、カフカさんの話って太宰治に通じるものがある。
昔は心理学的考察が云々なんて身構えて読んだ『変身』も実はブラック・ユーモアなお話だったんだね。
ここに収録されていた『変身』のザムザさんも『断食芸人』の芸人さんも最期は自分の死を受け入れている。
しかし、その受容は他者である読者からすると「それでいいの?」と感じるもので、その感情から読者は自分が亡くなるときのことを考える。
結局は納得して死を迎えられることは他人がどう思おうと幸せなことなのでは…って気がする。
上を見過ぎてもキリがないし。
2編とも奥深い話だな…と少し大人になった今は思いました。
訳も良かったと