フランツ・カフカのレビュー一覧
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ネタバレ『変身』を読んだときに感じた、カフカ作品独特の読み心地をたっぷり堪能できる本だった。
どうしようもない不安、自己肯定感の欠如、悪夢のような断片。
そういうものがカフカの文章には漂っている。
あまりにも自分を卑下しすぎていて、「そんなに言わなくても……!」と逆におかしさを感じてしまうことすらあった。
しかし、起きている出来事も人物も自分とは違うのに、「これは私のことだ」と思ってしまうことも多かった。
カフカのこういう部分に惹かれるのだと思う。
編訳者解説で、カフカの作品は大半が未完だということを知って驚いた。
しかしその未完の状態こそが、カフカ作品の特徴で魅力だという。
この断片集を読んで、 -
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ネタバレ翻訳者解説がとても良かったです。
カフカの世界への間口を広げてくれているよう。
『わからなくても気にする必要はない』
実際、分かったような分からないようなが、グラグラと何度も繰り返すのが、カフカ作品です。
失敗することさえできない、隣人までの距離、法の前に、平穏を嘆く、虚栄心、使者、下へ、せめて、すべて無駄だった、心を剣で突き刺されたとき、志願囚人、海辺の貝殻のように
などが好きです。
しかし、読み返すたび変わるような気もするし、他の人は全く違ったりするでしょう。
誰かに刺さらなくても、また他の誰かにはきっと刺さる文節があるはず。 -
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かれこれ20年ぶりぐらいになるだろうかというぐらい離れていたカフカ。だいぶ印象が違う。若い頃に読む『変身』と今読む『変身』はやはり違う。主人公が可哀想でありながらしかし家族の邪魔になり、かつ最後家族は解放されている?家政婦への態度や間借り人たちへの態度からも分かるとおり、何か釈然としない感情は引き続きもっている訳で。
光文社古典新訳文庫でカフカを読むことの意味は訳者の丘沢さんが史的批判版に忠実に訳されていることにあるだろう。白水社版や新潮社版で大胆に改行がされていることを知って驚きを隠せない。文章を分けるのは日本語とヨーロッパ語の違いから理解はできるが改行は維持できるだろうに。『城』なんて文字 -
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ネタバレ『100分で名著』でカフカ『変身』の回を見て、カフカにとても共感し読みたくなった。
「起きたら巨大な虫になっている」というストーリーは、虫が大の苦手な私にとって想像するだけでも鳥肌が立つほどの嫌悪感があり、この小説を読むことは一生ないだろうと思っていた。
番組を見て良かったと思う。
読むにあたってどの翻訳で読むか迷ったが、新潮や角川と比べて翻訳が一番新しい岩波を選んだ。
翻訳小説の日本語の読みづらさが少し苦手なのだが、岩波文庫改訳版(2004年)はわりと読みやすくて良かった。
この本には『変身』と『断食芸人』の2作品が収録されている。
(以下、ネタバレを含みます)
『変身』
突然何か大 -
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言わずと知れたカフカの名作である。
ある朝グレゴール・ザムザは何やら不穏な夢から覚めると1匹の大きな毒虫になってしまう。無論、タイトルの「変身」はその激的な冒頭文のことを指しているのであろう、そう思った。
毒虫になったザムザは部屋から出られずに1人で生きることは出来なくなったため家族が養ってあげることになった。なんて優しい家族なんだ。人間の食べものは食べられずに残飯を好んで食べ、人の言葉を失った代わりに虫の鳴き声で話し、本当にただのでかい毒虫になってしまったのである。そしたら家族もかつてはザムザだったその毒虫を「ただの毒虫」として扱うようになっていく。
嗚呼そうか、タイトルの「変身」とは家 -
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『審判』カフカ
100分で名著。
これで取り上げて欲しい1冊となりました。
1.購読動機
筒井康隆さんの読書の極意と掟のなかの一冊です。プロが影響を受けた書物に関心が芽生えたからです。
2.本書の内容
主人公は銀行エリートです。
30歳の誕生日に逮捕をされます。
それが物語の始まりです。
なぜ逮捕されたのか?
結末は?
読者の関心を引っ張りながら物語は淡々と展開します。
無実を信じる被告。
それがゆえの楽観。
しかし、時の経過とともに、無実を証明する戦いに体力、神経をすり減らす日々。
証明するために、自ら情報をとりにいき認識できる現実。
裁判所なる組織。
裁判官の上級、下級。
弁 -
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追記
Kがしていることは、不断の闘争によって、自分で自分のために希望を創り出すこと。どんな小さなことも、自分で闘い、勝ち取らねばならない。それが自分の人生を生きるということだろう。
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出会った中で最高の小説。人生の暗喩。
Kは城からどんなに蔑ろに扱われようとも、村人がどんなに信用できなくても、自分で自分を信じることをやめない。自分は使命をもってやってきた!その使命をやり遂げたい!と動き続ける。周りの環境が絶望的であればあるほど自分を信じる心が希望としての尊さを増す。
私ももうすぐ何がしかの仕事をもらって社会に出る。そこで相手に本当に必要とされているのかわからなくても、あるいは周りの -
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同じ訳者の「カフカ短編集」が面白かったので、こちらも読んでみる。
「寓話集」といっても、カフカがこれは寓話でこれは短編と仕分けた訳ではない。タイトルは、「カフカは現代の大人のための楽しい寓話である」という訳者の解釈から来たものだろう。
「短編集」を読んだときは、「そうはいっても、やっぱり暗いよなー」という感じがしたが、こちらは、なるほど寓話と言う感じだな。動物が主人公のものが多いし。
「皇帝の使者」「ジャッカルとアラビア人」「巣穴」「断食芸人」「歌姫ヨゼフィーネ、あるいは二十日鼠族」あたりが、特に面白かった。
きっとどれも昔読んだ事があるはずだけど、印象はかなり違う感じ。自分が