フランツ・カフカのレビュー一覧
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ネタバレ『100分で名著』でカフカ『変身』の回を見て、カフカにとても共感し読みたくなった。
「起きたら巨大な虫になっている」というストーリーは、虫が大の苦手な私にとって想像するだけでも鳥肌が立つほどの嫌悪感があり、この小説を読むことは一生ないだろうと思っていた。
番組を見て良かったと思う。
読むにあたってどの翻訳で読むか迷ったが、新潮や角川と比べて翻訳が一番新しい岩波を選んだ。
翻訳小説の日本語の読みづらさが少し苦手なのだが、岩波文庫改訳版(2004年)はわりと読みやすくて良かった。
この本には『変身』と『断食芸人』の2作品が収録されている。
(以下、ネタバレを含みます)
『変身』
突然何か大 -
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言わずと知れたカフカの名作である。
ある朝グレゴール・ザムザは何やら不穏な夢から覚めると1匹の大きな毒虫になってしまう。無論、タイトルの「変身」はその激的な冒頭文のことを指しているのであろう、そう思った。
毒虫になったザムザは部屋から出られずに1人で生きることは出来なくなったため家族が養ってあげることになった。なんて優しい家族なんだ。人間の食べものは食べられずに残飯を好んで食べ、人の言葉を失った代わりに虫の鳴き声で話し、本当にただのでかい毒虫になってしまったのである。そしたら家族もかつてはザムザだったその毒虫を「ただの毒虫」として扱うようになっていく。
嗚呼そうか、タイトルの「変身」とは家 -
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『審判』カフカ
100分で名著。
これで取り上げて欲しい1冊となりました。
1.購読動機
筒井康隆さんの読書の極意と掟のなかの一冊です。プロが影響を受けた書物に関心が芽生えたからです。
2.本書の内容
主人公は銀行エリートです。
30歳の誕生日に逮捕をされます。
それが物語の始まりです。
なぜ逮捕されたのか?
結末は?
読者の関心を引っ張りながら物語は淡々と展開します。
無実を信じる被告。
それがゆえの楽観。
しかし、時の経過とともに、無実を証明する戦いに体力、神経をすり減らす日々。
証明するために、自ら情報をとりにいき認識できる現実。
裁判所なる組織。
裁判官の上級、下級。
弁 -
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ネタバレ変身の描写はどこまでも淡々と、死にゆくグレゴールの最後の思考の一葉も伝えない。死にゆく彼が誰を思っていたのか、何を思っていたのか。それらは見るものが自由に空想するほかはない。
妹の心、両親の心。グレゴールの心は人のまま、けれど家族の心はグレゴールを人とみなさなくなる。人の半分は人に作られているのだと思う。
グレゴールの死を見つけた老婆がこの物語のアクセントだと思う。他人であり、元のグレゴールを知らず、毒虫であるグレゴールに話しかける変わり者であり、危機的状況の時には彼女は周りの人間の恐怖をなくすような、つまり、恐怖と恐怖をぶつけ合うことで周りは正気を保つように感じる、そのために彼女は雇われて -
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追記
Kがしていることは、不断の闘争によって、自分で自分のために希望を創り出すこと。どんな小さなことも、自分で闘い、勝ち取らねばならない。それが自分の人生を生きるということだろう。
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出会った中で最高の小説。人生の暗喩。
Kは城からどんなに蔑ろに扱われようとも、村人がどんなに信用できなくても、自分で自分を信じることをやめない。自分は使命をもってやってきた!その使命をやり遂げたい!と動き続ける。周りの環境が絶望的であればあるほど自分を信じる心が希望としての尊さを増す。
私ももうすぐ何がしかの仕事をもらって社会に出る。そこで相手に本当に必要とされているのかわからなくても、あるいは周りの -
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同じ訳者の「カフカ短編集」が面白かったので、こちらも読んでみる。
「寓話集」といっても、カフカがこれは寓話でこれは短編と仕分けた訳ではない。タイトルは、「カフカは現代の大人のための楽しい寓話である」という訳者の解釈から来たものだろう。
「短編集」を読んだときは、「そうはいっても、やっぱり暗いよなー」という感じがしたが、こちらは、なるほど寓話と言う感じだな。動物が主人公のものが多いし。
「皇帝の使者」「ジャッカルとアラビア人」「巣穴」「断食芸人」「歌姫ヨゼフィーネ、あるいは二十日鼠族」あたりが、特に面白かった。
きっとどれも昔読んだ事があるはずだけど、印象はかなり違う感じ。自分が -
購入済み
ネガティヴ思考もありじゃない?
現代作家の小説や漫画にカフカの名前がよく出てきて気になり手にした本。
ポジティブ思考なゲーテの言葉と極端にネガティヴなカフカの言葉の対比がとても新鮮で、マイナス思考っぷりが引き立ち、なんだか笑えてきました。
世に出回る自己啓発本に、ちょっと疲れたなと思える人にはホッとできる、そんな一冊でした。 -
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