フランツ・カフカのレビュー一覧

  • 変身

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    ネタバレ

    言わずと知れた文学界の金字塔、フランツ・カフカの「変身」。
    ある朝目覚めた主人公は自分が一匹の大きな虫になっていることに気づく。虫になってしまった主人公とその小さな世界(家族と家の中)の変化と行く末を描く物語。
    有名な冒頭以外は知らなかったので、新鮮な気持ちで読むことができた。文章が面白いし引きずられるということはないんだけど、徹頭徹尾、主人公が深刻な鬱状態ですごく悲しい。自分が虫になってしまっていること、消えてしまいたいと思っていること、それでもなんとか家族や職場に迷惑はかけまいと思っていること、誰かにぞんざいに扱われても怒る気持ちが湧かないこと。主人公が自分を大切に思えていないのがよく分か

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    2025年08月21日
  • 変身

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    ネタバレ

    何回も読んでいます。
    はじめは虫になった描写が何よりもきつかった。しかし読み返すたびに、主人公が死んだ後に前に進んでいく家族を見るのがきついなと感じます。
    あんなに必死に繋ぎ止めようとしていた家族の幸せは、自分なしでも存在する。そしてそれを主人公は知らないまま。
    後味の悪さと家族が幸福になっていく眩しさの対比がくせになっています。

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    2025年08月18日
  • 絶望名人カフカの人生論

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    とても面白かったです。

    カフカの思いに共感できる部分がたくさんあったからです。
    体型が細身、間食をしない、不器用、理想が高いところ(僕は今は違いますが…)が似ているなと思いました。
    でも、さすがに思想はカフカほどマイナスではなく、「ネガティブ力」では負けてしまいます。

    あまりのネガティブさ、心配性の程度は、見ていて笑えてくるほどでした。

    気持ちが沈んでいるときに、悲しい曲や刺激に浸ることを
    「アリストテレスの同質効果」というらしいです。

    メンタルが落ち込んだとき、強力な武器になってくれる本だなと思いました。

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    2025年08月15日
  • 変身

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    5年ぶりの再読です。
    前回より、読解力が上がったのか
    さらに面白く読めました。

    3部構成。
    主人公のグレーゴル・ザムザ。

    虫に変身してしまった直後の描写は、とても面白くて思わず笑ってしまいました。ベッドの上でノソノソと動く様や、ドアに挟まって体が斜めに傾いている様とか。

    見た目が変わってしまい、周りの人間に除け者にされていく様はみていて辛かったです。
    文脈から推測すると、グレーゴルが虫に変身してから、約3ヶ月。
    息絶える直前に、妹のグレーテにドアを閉められてしまうシーンは、心が痛かったです。

    笑えたり、切なさを感じたり
    楽しく読めて良かったです。

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    2025年08月15日
  • 変身

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    バイトの休憩時間に読み進めてました。
    2日で読み終わってちょっと寂しさが
    ストーリーも内容もよく見聞きしていたので手に取りました。面白かったですが、案外あっけないなの感想が強いです。

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    2025年08月03日
  • 変身

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    ネタバレ

    グレゴールの変身する、しないに関わらず、グレゴールがいない方が家族にとって良い事であったように思われるラストで後味が悪い~~~

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    2025年07月04日
  • 変身

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    この薄い本に現代の私たちが考えるべきことがぎゅっと詰まっている。
    虫になりたくて虫になった訳じゃない(当たり前)。むしろ色んな「社会」が、私たちを虫にしてしまう。
    日本人すぎて海外の小説は読みにくいけど、薄いので読みやすかった。

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    2025年07月01日
  • 決定版カフカ短編集(新潮文庫)

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    ネタバレ

    読んでるうちに情景が掴めない、展開が読めない等の理由で正直よく分からない作品が多かったが、心に残る文章が各編あり、それが読後も尾を引く感じがかなり好き。シュルレアリスムの文章カフカで初めて読んだが、不思議な浮遊感を味わえた。断食芸人の「好きな食べ物が見つからなかった」って文章かなり心に残って尾を引いてる。
    天井桟敷の分かりやすい青年感も好き。大好き。

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    2025年06月05日
  • 変身/掟の前で 他2編

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    ネタバレ

    友達の紹介で変身を読みたくなり購入。どれも一筋縄では読解できない。なんか新しい感覚。たしかに80年前に出版されたとは思えない。
    判決は読後何だったのか分からなくて解説を調べてしまった。信用できない語り手この時代からいたのか。
    変身はグレーゴムの家族を思う純真な心に胸を打たれた。しかし家族に思いが通じず、酷い扱いを受けるのが不憫だった。本当にグレーゴムは馬鹿でかい虫になったのか?少し疑問が残る。
    アカデミーで報告する中の猿の「自由なんか欲しくない。出口さえあればいい」という文章にハッとさせられた。たしかに。同じようで全然違う。自由は全て自分で考えて行動しろという意志を感じるが出口がある状態は行動

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    2025年05月26日
  • 変身

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    ネタバレ

    不条理文学の代表的な作品です。
    主人公が支えてきたことも忘れて、家族が一致団結して良い方向に向かいます。家族から見れば自分たちへの不条理を乗り越えて明るい明日へ進む話ですが、主人公は受け入れられず、理解されず、一人孤独に死んでいきます。
    毒虫への変身のため、古めかしいファンタジーだと受け取りがちですが、このような不条理は今でも突如として人々を襲います。コロナ禍での差別的な視線は同じものだったのではないでしょうか。

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    2025年05月21日
  • 変身/掟の前で 他2編

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    ようやく、初めてカフカの「変身」を読みました。
    イメージしていたものと違って滑稽さがベースにあって、最後は物悲しさを感じる内容で、カフカに対してなんとなく持っていた暗い印象が変わりました。
    それにしても、なんの虫になったんだろう。

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    2025年05月06日
  • 変身

    購入済み

    フランツ・カフカの代表作と言っても過言ではない。
    本作のみでも読み物として面白いが、彼の人生や性格などを調べていくとより深く作品にのめり込むことが出来ます。

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    2025年05月03日
  • 変身

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    主人公が理不尽にも虫に変身してからというものの、家族や同僚まで全員が主人公を忌み嫌うようになる。主人公に最期まで救いはない。

    ただ人生の意味はあった。邪魔者であった主人公が死ぬことで家族は絆をより深めて再出発できたのである。

    家族の誰かがある日重い障害や病気(もしくは罪科?)を抱えてしまったら、この本と闘わねばならない。救いはきっとあると信じて。

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    2025年04月30日
  • 変身

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    グレーゴルが姿を変えてから日に日に家族の扱いがひどくなり、疎外されていく。
    私たちの社会でも人として役に立たなくないと判断されてしまった人たちが排除されてしまうという現状が描かれているような気がした。

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    2025年10月16日
  • カフカ俳句

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    カフカの作品や日記・ノートなどから選んだ語句を自由律俳句としてとらえて紹介している。訳者による解説も含めて、納得と感動だった。

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    2025年04月20日
  • 変身・断食芸人

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    カフカ 「変身」
    2回目読んだ時にやっと物語のあらすじが分かった。
    朝起きたら毒虫になったグレゴール。今までは家族を養う大黒柱的な存在だったが虫になったことで立場は一転、みんなの邪魔元に成り下がってしまう。
    そんなグレゴールはかつて、妹を音楽学校に進学させたいという夢を持っていた。
    そんな思いやりに溢れた優しい兄なのだが、自身の姿が毒虫になったことで、家族からぞんざいに扱われ、自尊心を失っていく様が痛ましい。
    最初はグレゴールを献身的に世話していた妹でさえ、ご飯を足で蹴り与えるなど次第に愛がなくなっていく。

    何か相手にしてあげたいこと、優しさに溢れた思いやりを持っていたとしても、自分の立場や

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    2025年04月05日
  • 変身・断食芸人

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    変身はもう感想書いたので断食芸人の方
    自分の欲求が満たされず忘れられて死ぬなんてことがあっていいんか!!!!
    頭を抱えた

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    2025年03月19日
  • 変身/掟の前で 他2編

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    ネタバレ

    2025/3/14-17

    ●判決
    ほんとに全く言っていることが分からず…感想がかけない。。

    ●変身
    やばい変身にはめちゃくちゃ考えさせられた…ただの深読みのしすぎかもしれないけど、、
    長くなりそうなのでどうでもいい感想から先に↓
    1 虫ってこんな気持ちなのかな?と謎に虫視点に立てた
    2 家族が同じ状況になったらどうする?って考えさせられた

    1 私は虫特にGがこの世で一番大嫌いなのだが、グレーゴルが変身しちゃった虫は勘だけどGなんじゃないかなぁって。周囲の人々の生理的な嫌悪感を見ていても、身体の特徴を見ていても、食べなくてもしばらく平気だというのを見ていても、そう思った。それで、Gの急な方

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    2025年03月17日
  • 変身/掟の前で 他2編

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    判決/変身/アカデミーで報告する/掟の前で の4篇。
    「変身」はタイトルと概要くらいは聞いたことのあるくらい有名作品でしたが初めて読みました。

    「変身」で印象に残ったのは、妹の邪魔をしないように虫となったグレーゴルが長椅子の下に隠れたり、背中にシーツをのせて体を覆うことで虫(である自分)を見せないように配慮したりする場面。虫になって嘆くどこころか家族のために配慮するところが面白くも感じた。と同時にそんなグレーゴルの境遇を不憫にも思った。
    父親も父親で部屋を貸し出した人たちに自分たちが元々座った椅子を取られていてもただお辞儀したりと、なんか配慮する系家族なのかなとか。
    家政婦がグレーゴルのこと

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    2025年03月04日
  • カフカ俳句

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    ただ生きることがたまらなく苦しい人種っていて、カフカはそのうちの一人だったんだと思った。カフカが普通と違うのは表現者だったことで、でも彼の苦悩は普遍的だからみんなに読まれてるんだなぁとも。

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    2025年03月04日