フランツ・カフカのレビュー一覧

  • 変身

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    ネタバレ

    グレーゴル・ザムザは巨大な虫に、変わってしまった。
    虫に変身したことで、厳しい労働環境、家内で自分が働かなければというしがらみから解放されたようにおもわれた。しかし、「…ふたたび仕事にとりかかった(102)」から、虫となった今では生きる行為が肉体労働に値するほど大変である状態となり、解放されるどころか肉体的にも精神的にも不自由な、閉鎖的な狭い檻に閉じ込めまれてしまっており、字面での労働も虫としての働きも本質的には同義であるようなふうにも思えた。
    商人として海外を飛び回わった過去と、虫として部屋の中を動き回っている今との、彼の周りに広がる世界がコントラストになっており、逆説的にこれまでの商人とい

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    2026年05月21日
  • 変身

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    高齢の両親と年端もいかない妹を養う為毎日懸命に働く男グレーゴルが、ある朝なにか気がかりな夢から目を覚ますと巨大な虫に変身していたという衝撃的な冒頭が有名な作品。
    当然仕事どころか日常生活さえままならなくなり、粉骨砕身しながら養っていた家族には遠巻きに扱われ、最期は…
    傍から見るとこの上ない理不尽の連続でグレーゴルを哀れまずにはいられないのですが、当の本人は一貫して冷静であり、絶望しているような様子もそこまで見られないのがまた不思議な印象を与えるお話でした。

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    2026年05月20日
  • 変身

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    よく分からなかった…。
    【海外文学最高傑作のひとつ】と内容紹介に記載されているのだが、なぜ、この作品が最高傑作のひとつなのかが分からない。
    研究をすれば色々な解釈の仕方があるから面白いのかもしれない。表層的なことしか思考できない自分にとっては、この作品の奥深さを感じ取ることができなかった。
    「わかりやすさ」ばかり求めているから、こういった作品の面白さを理解できないのかもしれない…。本との向き合い方に関して、再度考えていきたいと思った。

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    2026年05月17日
  • 変身

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    ネタバレ

    解説を読んで少し理解が深まったと感じた。グレーゴルの虫への変身は人が普通でなくなることを表現したのかもしれない。
    グレーゴルは元軍人のセールスマンで間違いなく普通の人であった。普通ではあったが、順風満帆という訳でもなく、親がいなければ仕事などとうに辞めていたという描写がある程度には自分の仕事に対して不満を抱いていた。また、彼の主観から語られる地の文からは、自分が家族の収入源だという自負が伺えた。
    これらの不満や精神的負担は彼を人から虫に変身させてしまうには十分すぎるものだったのかもしれない。

    解説されている通り、この物語を夢の世界だと考えるなら、描かれている家族の行動はグレーゴルのから見た家

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    2026年05月04日
  • 変身

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    グレーゴルの地位や存在価値が悲観的に描かれており、日常が突如として崩壊することの残酷さを感じる作品だった…

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    2026年05月04日
  • 変身

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    登場人物の中に特別に冷酷な人物がいるわけではなく、むしろ誰もが現実的に振る舞っているように見えた。
    それにもかかわらず、最終的には一人が排除される結果に至る点に、この作品の恐ろしさを感じた。
    個人の問題というよりも、役割や余裕によって人の価値が決まってしまう構造そのものが残酷なのだと思う。

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    2026年04月17日
  • 絶望名人カフカの人生論

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    カフカはマンボウ並みにメンタルが弱く毎日絶望してたのに、別に希死念慮はなく自殺とかはせず普通に肺炎で死んだのおもろい。逆にメンタル強いと思う。見習いたい

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    2026年04月14日
  • 変身/掟の前で 他2編

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    変身を読みたかったが、掟の前で もとても良かった。
    このような現実を別の形でよりリアルに書けるのがすごいと思う。

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    2026年04月06日
  • 絶望名人カフカの人生論

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    カフカのことをあまり知らなかったけど、こんなにもネガティブで自己肯定感の低い人間だったとは。人間失格を読んだときにも感じた、申し訳ないけど面白くなってきちゃう感じ。家族との確執は切なくなったし、苦しさに共感。
    解説は少し安易に感じるところもあったけど、わかりやすい構成。

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    2026年03月30日
  • カフカ断片集―海辺の貝殻のようにうつろで、ひと足でふみつぶされそうだ―(新潮文庫)

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    やっぱり絶望しているときはカフカだよな~~~~~
    この場合の絶望は世界とかではなく、世界にフィットできない自分に対して自分って本当にこの世において何もできないどうしようもない存在だな…みたいに自分に絶望しているときはカフカぐらいしか読めねえのよ
    自分を肯定するとかエンパワメントを受けるほどのエネルギーすらないときってあって、そういうときはカフカがじわっとしみる
    自分への絶望に浸ることを許してくれるのはカフカぐらいなんだよな
    これは断片集で本当に数行で終わってしまうのもあったけど、今度は短編を読みたい

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    2026年03月30日
  • 変身

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    ネタバレ

    主人公が突然虫になってしまうというインパクトのある展開の作品でありながら、主人公が不自然なほど淡々とその状況を受け入れているのが印象的だった。 解説を読んだが、作者が表紙絵にと推した「主人公以外の家族の明るい団欒と、少し開いたドアの先の暗闇」がまさしくこの作品のテーマを表現しているのだと思う。主人公はたしかに虫になったが、この作品はただ人間が虫になる様を描いたファンタジーでは全くない。むしろ、人間の心の悲痛な叫びを、リアリティをもって描いた作品だと思った。

    父に投げつけられ体に深く食い込んだ林檎が、誰にも除かれることなく腐っていき、その傷は主人公の体をじわりじわりと蝕んでいく。
    解説ではこの

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    2026年03月26日
  • 変身

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    ネタバレ

    いつ自分が主人公のようになるか分からない。
    初めは主人公に対して妹はまだ優しかったのに、最後は誰からも見放される。それは主人公の行いのせいでもあるのだが、決して主人公が全て悪い訳ではなく、ただ環境が主人公をそうさせたのだろう。
    主人公が死ぬタイミングで、主人公視点の物語から第3社してんの物語に移っていくのが少し怖かった。

    読み終わったあとすごい変な夢見た

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    2026年03月30日
  • 変身/掟の前で 他2編

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    『判決』
    父親が豹変しだした部分で雰囲気が急変した。途中まで一般的な小説だと思っていたが、信頼できない語り手としての異質さが際立つ。

    『変身』
    起床後自身の肉体が虫に変化していたというのに、語り手が務めて冷静でまるで人間のように振る舞うことから、序盤は本書の内容がいまいち掴めなかったが、大枠が掴めたらその後の展開が気になってしまう秀作。
    化け物が追いかけてくる様子は、周りの人間からしたらホラーであることに間違いないが、語り手に相手を脅かすつもりはないのだから軽く読み進めていける。
    唯一の稼ぎ頭であった語り手が一夜の変身によって自身の家庭内での役割が失われ、一番のお荷物へと転落する。だが語り手

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    2026年03月22日
  • 変身

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    ある日突然ベッドの中で巨大な虫けらに姿を変えていた主人公。家族の接し方は、まあそうなるよな……という何とも不条理な物語。けれど、わたしたちはどんなに幸福に暮らしていたとしても、事故にあったり病気を患ったりして、虫けら同然になるかもしれないんだよな。

    これ、ボリュームある訳者解説がおもしろい。カフカの半生。この変身が書かれた背景と、小説の中身のギャップよ。恋愛中にこれが生まれるの情緒不安定すぎるだろ。ラブレターまで一緒に翻訳されて、作品と一緒に遺されているのはいいんですかカフカさん……わたしの中ではだいぶ可愛い印象になったけど

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    2026年03月15日
  • 変身

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    主人公のグレゴールは今まで家族を養っていたのに虫になった瞬間、家族には見放されて最後まで救い用がなく可哀想な話だったな。でも家族の気持ちもわからなくもない。巨大な虫に対して誰だって拒絶する。
    『変身』は“主人公が虫に変身した”っていう視覚的な話でもあるし、“家族が虫になったグレゴールに対する気持ち”が変身、変わってしまったって話でもあるね。 
    「気持ち悪い」と思うのは仕方ない。でも、グレゴールがしてきた恩を家族は忘れちゃいけない。

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    2026年03月15日
  • 変身

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    ネタバレ

    「Qさま すごい本スペシャル」を見てたら出てきたので思い出した。これが授業で取り上げられた時には『こんなことある訳ないだろ』と思っていたけど、似た状況は現実でもよくあるんだよなあ。朝起きて異様に大きいできものが顔に出来ていることもあるし、ひどい事故にあって二目とみられぬ顔になってしまうこともある。違う生き物に変身してしまうような現実の隠喩なら、成立してしまうリアル譚だ。

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    2026年03月05日
  • 変身

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    ネタバレ

    その身体を見てまず考えたことが、自分の仕事を行動についてなの?最初それ?冷静すぎないか?まずキモすぎて激鬱からの死だろ。さらに足やら背中やらから感じるであろう、その身体であるという感覚も相まって吐くと思う。
    可哀想なまま終わった。最後も家族が虫の死を受け入れるのが早い。こうなった以上は死んでもらうしかこの絶望感は無くならないってみんな思ってたんやろうな。
    面白かったです!

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    2026年02月23日
  • 変身

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    最も印象的だったのは、語りの視点の変化。
    物語は彼(グレーゴル)視点で始まるが、
    彼の死から第三者的な視点へと移行する。
    死の苦悩や劇的な最期は描かれず、
    彼がその時何を思ったのかも明確には示されない。
    その空白が、かえって死を生々しく感じさせる。
    人の死は当人の内側ではなく、
    外側から処理されていくものなのだと
    突きつけられるようだった。

    父親が投げたリンゴの傷が死因であるという点も、
    美しく、象徴的。
    かつて家族を支えていたはずの息子が、
    父によって傷つけられ、徐々に衰弱していく。
    大黒柱だった彼よりも、
    父の威厳や家族の秩序が優先される構図は不気味で、
    家族という共同体の冷酷さを感じさ

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    2026年02月12日
  • 変身・断食芸人

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    何とも虚しき二本立て。この話をより現実的に置き換えると非常に恐ろしく、身につまされるような思いも感じられるような気がした。

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    2026年02月11日
  • 変身

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    役割を失った「個」と、残された家族の再生

    朝目覚めると巨大な毒虫になっていた、という不条理な設定から始まる物語。Audibleでの鑑賞において、背後に流れる時計の秒針の音は、本人の異変とは無関係に刻々と進む世界の残酷さを際立たせていた。

    ■社会的な役割と「うつ」の心理
    毒虫に変貌した直後、主人公グレゴールが真っ先に案じたのは自分の体ではなく「早く出社しなければ」という仕事への義務感であった。自分を二の次にして社会的な役割を優先する姿は、現代のうつ病を患う人の心理状態にも重なる。個人がどれほどの絶望の中にいても、社会や時間は何事もなかったかのように動き続けるという描写は、極めて冷徹である。

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    2026年02月01日