フランツ・カフカのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
昨年上演された指輪ホテルの「断食芸人」というお芝居のタイトルが妙に記憶に残っていて、どんな話なのか気になって読んでみた。短編がたくさん入っていて、カフカさんが書いた棒人間みたいなイラストも載ってお得。
わたしはどうも、意味をわかろうと読んでしまうため、カフカさんの小説は意味がわからなくて欲求不満になりそうになる。途中からそのことに気がついて、これは何かの隠喩だとか、この台詞の意味はこうなんじゃないかとか考えないようにして読んだ。
現実はいくら知恵を絞ってみても割り切れない。割っても割ってもなにか余りがでる。そして、その余りは、気味が悪いというか…なんとも嫌な感じに胸に残る。ありそうもないような世界なのに妙にリアリティがある。理屈をつけて説明可能な事象にしようとすればするほど、カフカさんの描く世界に裏切られる。なんだかカフカさんに「世の中そんなに単純じゃねぇよ。」せせら笑われているような心持ちがした。
ともかく、賢いふりをするのは小賢しい行いだからしないようにしようと思った。割り切れない世界を割り切れないまま苦悩して生き続けるのもいいのかもしれない。なんか、カフカさんはそうしてたんじゃないかとふと思う。
Mahalo -
Posted by ブクログ
カタチやイレモノはカフカの「文法」そのものなのですが、色調が他の作品とはちょっと違う。比較的明るめじゃないかな。冒険小説的な。未完の三部作、これを最後に読んだのは良かったのかも。
また、未完の著作とされていますが、私にはそうでもないように感じられました。こういう終わり方もアリだなあ。結論に重きを置く人には不満ですかね。
「主人公がふいに日常から切り離された世界に投げ込まれ、そこでの存在をどうにかこうにか保とうと画策していく」のが彼の織り成す世界構造だという認識です。日常に生きる私や私たちに示唆を与えてくれます、読み方によっては。そのあたりは、読み手の、受け取り方の自由だね。 -
Posted by ブクログ
未完の作品と聞いてはいたけれど、結末はちゃんとあるのね。結末は。彼の著作は『変身』、『城』に次いで3作目ですが、作家性・テイスト、筆のクセを感じずにはいられません。著者名を隠されても世界観・世界構造から推察できそう。苦悩に満ちたストーリー展開であっても、それを著しているカフカ自身は書くことで満たされている感があるなあ。それが楽しくもある。
本作は、タイトルからも分かる通り、法律・裁判、その辺りの話題が多く、法学に通じている人ならより楽しめるのかもしれませんね。
☆は三つにします。どうしても既読の同氏著作と比較してしまいましてね。
未完であるとか、完結しているとか、ということにこだわったりしますが、実のところあまり意味を成さないかもしれないなあ。ゴールを重視するか否かの問題です。