フランツ・カフカのレビュー一覧

  • カフカ断片集―海辺の貝殻のようにうつろで、ひと足でふみつぶされそうだ―(新潮文庫)

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    少しわかる。残りはわからない。
    そういう感覚が連続する、ごく短い文章を詰め込んだ巾着袋のような一冊。

    わからない、ということについて、編訳者解説のなかで全面的に肯定されます。そして、作者も友人に出した手紙の中で以下のように残しているそうです。

    “自分の城の中にある、自分でもまだ知らない広間。それを開く鍵のような働きが、多くの本にはある。”

    “ぼくらはそもそも、自分を咬んだり刺したりする本だけを読むべきではないだろうか。
    ぼくらが読んでいる本が、頭をガツンと一撃して、ぼくらを目覚めさせてくれないなら、いったい何のために、ぼくらは本を読むのか?
    本とは、ぼくらの内の氷結した海を砕く斧でなけれ

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    2026年02月23日
  • カフカ寓話集

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    カフカが宇宙全体に対して行う激烈な訴訟〔審判〕の果てにぼくが見いだすのは、まさにこのごまかしの道なのだ。そして、かれの下す信じがたい判決とは、もぐらまでが鼻をつっこんできて彼岸への希望をいだきたがるこの醜態で衝撃的な世界なのだ。
    ──アルベール・カミュ

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    2026年02月15日
  • 変身・断食芸人

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    自己の認識は周囲の行動が大きく影響するのであり、不条理を受けたものに対する周囲の接し方は、これまでのような無償の愛を与えることは困難になる。

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    2026年02月15日
  • 変身

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    この作品には、なんとか社会に適応しようとして、無理をすればぎりぎりそれができてしまう人間の苦しみが書かれていると思った。
    無理をしての成功と平和だから、それを続けるも地獄、ドロップアウトするも地獄。ドロップアウトした自分には価値がないと恐れていた。
    本人からすると綱渡りだが、傍から見ると、大丈夫な人にしか見られない。無理して得ている成果も当たり前のこととされ軽くなっていく。

    絶望名人のカフカは、出世に興味がなかったけど、勤めに出ればわりと仕事はできて、出世コースだったと知って、やっぱりという気がした。

    家族に焦点が当たる終わり方が残酷ですごくいい。
    小間使いのお婆さんは理解者だったのかな。

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    2026年02月13日
  • ポケットマスターピース01 カフカ

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    ひとまず変身を読んだ
    -どんな虫になったんだろう?たぶんかなり大きい?
    -家族の一見薄情にも見える態度がケアの現場で目にするような現実とリンクした。ケア対象の死が安堵と希望をもたらしてしまう。
    -人の価値が家族への貢献度になっているリアル
    -愛とはいったい

    流刑地にて
    -これ無理なやつ…
    -士官はアドルフ・アイヒマンですか

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    2026年02月07日
  • 変身/掟の前で 他2編

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    タイトルだけ昔からよく知っていた「変身」をそろそろ読んでみようと手に取りました。

    結論、この年で読んでおいてよかった。
    いや、もっともっと早く読んでおくべきでした。

    読む年齢によって、解釈が幾度も変わりそうな作品です。また読みたい。

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    2026年01月24日
  • 変身

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    出オチノンエンタメ小説。
    そこから這い上がることも、自分の身に起きたことを覆そうという努力もしない。

    ただ受け入れるだけ。

    ずっと物悲しい主人公が、非現実なほどに諦めていく。

    読み終えたとき「カフカぁ」と嘆きたくなりました。

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    2026年01月17日
  • 変身

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    初めて読んだのは学生時代。
    頁は少ないが内容が内容なだけあり、未だ全てを理解しきれているとは思っていない。だけど、確実に私の人生に影響を与えた一冊。言葉にはできないがこの本が好きだ。

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    2026年01月16日
  • 変身

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    理由もなくグレゴールは虫になる。家族を養っていた彼が、邪魔者となり、ついには世話をしてくれていた妹からも「追い出してしまおう」と言われてしまう。

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    2026年01月08日
  • カフカ寓話集

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    もう本当にカフカ最高です。
    絶望を書かせたら天才だし、思いっきりネガティブなんだけど
    ブラックユーモアも絶妙に効いていて、思わず笑ってしまうくらい魅力があり、本当に大好きです。

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    2025年11月21日
  • 絶望名人カフカの人生論

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    超訳系はあんまり好きじゃないけれど。
    カフカの名言集。この手の本は正直好きじゃないのだが、意外にもおもしろかった。カフカの小説以外の手紙などは初めて読んだが、良い文だなと思った。
    名言に解説みたいなことを書いてくれているが、読みやすいように茶化すような書き方で、どうかなという気もしたけれど、それでも、根っこにはカフカへの敬愛が感じられて良かった。

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    2025年11月02日
  • 変身

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    有名な出だしの意味不明さと、海外古典の敷居の高さ、さらに『海辺のカフカ』の影響でなんとなく敬遠していたのだけれど、思い切って開いてみたら意外にも軽やかな世界。虫は何の象徴か、と考えると底なし沼なのだろうけれど、素直に物語が面白い。
    「虫けら」がどんな姿なのか、あえて詳しく描かれていないところがいい。
    家族が虫を嫌悪しながらも同居を続けてしまうあたり、現代の引きこもりや介護の問題と重なる。でも、書かれた時代にはそんな社会的背景はなかったはずで、では一体何の象徴か。考えたらハマる深くて奇妙な読書体験。おすすめ。

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    2025年10月25日
  • 絶望名人カフカの人生論

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    カフカ…
    超人的な絶望家。
    超絶ネガティヴ。

    あまりのネガティヴ過ぎにかえって笑えてくる。
    著者の言う通りだ。
    読むと不思議と元気にさせられる。
    これは、なかなかの名著だぞ。
    超訳「ニーチェの言葉」のカフカ版と言ったところか。
    カフカの言葉と解説がワンセットになった86作品。

    目次を記す
    1.将来に、絶望した!
    2.世の中に、絶望した!
    3.自分の身体に、絶望した!
    4.自分の心の弱さに、絶望した!
    5.親に、絶望した!
    6.学校に、絶望した!
    7.仕事に、絶望した!
    8.夢に、絶望した!
    9.結婚に、絶望した絶望した!
    10.子供を作ることに、絶望した!
    11.人づきあいに、絶望した!

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    2025年10月05日
  • 変身

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    およそ、半世紀ぶりに読み直した本。
    高校の時もとても面白く読んだ。
    ところで、この本は「不条理」「学術」のくくりで語られるのだけど、何回読み返しても単純におもしろくて、これはエンタメでしかない気がしている。
    例えば「屍人荘の殺人」みたいな。
    屍人荘の方は、人外のものになる理由が一応あるから不条理じゃないかもしれないが、あり得なさではほぼ一緒だと思う。
    不条理系の小説はいくつか読んでて、面白かった本も何作か浮かぶけど、「変身」は違う気がするなー。

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    2025年09月14日
  • 変身・断食芸人

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    グレゴール・ザムザ 満を持して二度寝す。ってポップに言えないくらい家族からの扱いが酷いのなんのってw宮沢賢治の妹とは大違いだよ!ラスト、オー!マイキー かよ!

    断食芸人は片岡鶴太郎氏でしたねw

    カフカ 短編集にもちょいちょいあるけど
    サーカスネタ多いのね

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    2025年09月13日
  • カフカ断片集―海辺の貝殻のようにうつろで、ひと足でふみつぶされそうだ―(新潮文庫)

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    絶望を表現するにしては淡々とした文体。でも読みやすくて良い。最初の3篇連続で末尾が「いや、〜〜さえ〜ない」で笑った。あまりに無力。

    好きなのは〔道に迷う〕、〔夏だった〕。私は常に「ずっと倒れたままでいたい……」「このまま寝かせておいてほしい。ずっとこのまま……」と思っているので……

    〔道に迷う〕は「うっそうとした暗い森だが、道の上にはわずかな空も見える。それでもわたしは、果てしなく、絶望的に、道に迷う」という言葉も突き刺さった。仕事に迷走し転職を繰り返していた時、どの職場でも全部自分のせいにしてなんとかしようとして空回って更に自己嫌悪して。その時は自覚もなかったけど今思うと〔なにが?〕のよ

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    2025年08月31日
  • 希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話

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    カフカに興味があり読んでみたらとても面白かったので本棚登録。
    ゲーテとカフカの言葉を比較する内容ですが、二人が対極にあるかといえばそうではなく、むしろ二人の共通する部分がよく分かる内容です。
    この本の中でカフカがゲーテを尊敬していたことを知って、今度はゲーテにも興味か出てきました。
    ずいぶん前に若きウェルテルの悩みを読んだことがあって、ウェルテル悩みすぎやでと思った記憶しかないので、今一度読み返してみたいと思いました。

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    2025年07月21日
  • 変身・断食芸人

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    1958年初版なのでフォントの読みにくさはあるものの、訳の言葉に古さを全く感じませんでした。

    1編目は中編の『変身』。
    結末を知らなかったので、この本をどう読んだらいいのか手探りで読んでいきました。朝、いきなり毒虫になった体を苦労しながら動かす姿に、マンガ化するなら笑えるかも、などと想像しながら読んでいきました。しかし結末は…

    まず、毒虫としての表現が凄すぎる。足は勝手に動くし、ねばねばが出るし、虫嫌いのひとは絶対に受け付けないと思います。
    主人公・グレゴールの行動が徐々に虫らしくなっていくところに少し笑ってしまう部分があるけれど、とても哀しい。それに正比例して家族からの扱いがぞんざいにな

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    2025年06月10日
  • カフカ断片集―海辺の貝殻のようにうつろで、ひと足でふみつぶされそうだ―(新潮文庫)

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    仕事で帰宅が遅くなり、疲れて何もできないような日に少しずつ読んでいた。
    文章のローテンションさと疲労感、徒労、無力感を描いた内容が自分の疲労感に合っていた。
    癒やしというのか共感というのか、よくわからない質の安らぎを得られて睡眠へと軟着陸できる。
    短いので読書のやめどころが多いのも良い。

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    2025年06月03日
  • 変身・断食芸人

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    『変身』は再読。断食芸人の覚悟は、ある種の殉教者のようで、どこか神聖ささえ感じた。断食を信じてもらえないのは辛いだろうな、と思った。私には無理だ。予想していたけれど、結末はカフカ的不条理に満ちていて悲しい。

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    2025年06月01日