フランツ・カフカのレビュー一覧

  • 絶望名人カフカの人生論

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    絶望名人カフカの人生論
    カフカの人生と共に語る「絶望の名言集」。
    自分の将来、世の中、身体、親、学校、結婚、食べ物から睡眠までカフカは日常のあらゆる事に絶望していた。勿論、彼の言葉が本心なのかどうかは誰にも分らないが、彼が書いたものにはネガティブな言葉しか並んでいない。小説同様、日記や手紙、ラブレターに至るまで、楽観的な記述が無く、現代人の悩みの全てを先取りしたような印象を受けた。
    彼は絶望していても、実際は裕福な家庭で育っており、会社勤めもこなす(遅刻は多かったらしいが)普通の人生を送っていた。ただ、あまりに理想が高すぎて、自分の現実とのギャップを感じていたのだろう。自分の人生に絶望しても、

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    2016年03月13日
  • 希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話

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     陰と陽。両極端な二人の狭間から生まれるものは。


     作家界の二大巨塔ゲーテとカフカ。かたや25歳にして『若きウェルテルの悩み』が大ヒットした独を代表する文豪。かたや多数の作品を生み出しながらも死後40年あまりも評価がされることがなかった不遇のオーストリア保険局員。そんなポジティブとネガティブを象徴させる二人の名言を、テーマごとに対比させてみるという面白い試みをしたのがこの本。


     「太陽が輝けば、ちりも輝く」ゲーテ
     「暗闇に戻らなければなりませんでした。太陽に耐えられなかったのです」カフカ


     偉大なる存在のもとにあって、その恩恵を感じるか自身の小ささを思い知るか。自分がその場に相応

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    2016年02月17日
  • 絶望名人カフカの人生論

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    ネガティヴ過ぎて心身ともに疲れ果て、41歳の若さで亡くなったカフカ。

    心配しすぎて不眠になり、病気になり婚約破棄三回。貧乏から叩き上げで一代で財をなした父の強さ、巨大さに怯えるように自己を卑下し、生まれつき裕福で長身痩躯、労働を嫌い、世間に評価されない(当時は)作品ばかり書いたカフカ。

    面倒くさいこと甚だしい男です。が、このネガティヴさは旦那に少し似てる…。

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    2016年01月22日
  • 絶望名人カフカの人生論

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    面白かった。
    私も相当ネガティブな思考の持ち主だと常々思っていましたが、
    それを遥かに上回るネガティブぶりに、何だかホッとします。
    カフカ、色々と突き抜けています。
    ネガティブな言葉でホッとするって
    考えてみれば変かも知れませんが、
    自分よりネガティブな人を見つけると
    「えっ!いやいや、そんな風に考えなくても…」と思えるし、
    自分自身の考え方を客観視するきっかけにもなりそうです。

    悲しい時に明るい曲を聴くよりも、まず悲しい曲を聴いてから、
    明るい曲を聴いた方が良いらしいので、
    言葉も同様に、落ち込んでいる時はポジティブな言葉よりも、
    まずネガティブな言葉を身近におくのもアリ?

    こんなにネガ

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    2015年12月05日
  • 希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話

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    構成もデザインもナイス。
    内容もゲーテとカフカの言葉なので外れなし。

    どっちかをageてどっちかをsageるもんでもなく、対比させて陰と陽を楽しむといいよ。希望名人ゲーテが眩しいときはカフカの言葉に浸り、絶望名人カフカが鬱陶しいときはゲーテの言葉を謳えばいいよ。

    中庸万歳(ぇ

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    2015年08月09日
  • 絶望名人カフカの人生論

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    タイトルと相反してとてもとっつきやすい内容。必要なひとには必要な本かもしれない。共感できておもしろかった。カフカに興味をもつきっかけになった。

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    2015年03月24日
  • 希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話

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    ことごとく、自分次第。
    自分が、かなりカフカよりだということに気づかされる。
    でも。カフカほどではない。
    自分の出来る範囲を決めてしまい、自分の周りからの評価をきめつけている。常に不安をおぼえ、余計なことを考えている。
    ゲーテは、少なくとも自尊していて、明るく前向きに過ごすことを常としている。
    根っからのものではないとしても、どう思うかは自分次第なんだなと思う。
    自分も自分の力で、もっと前向きになれるようにしたい。

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    2015年03月12日
  • 希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話

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    基本的にはポジティブ・ゲーテとネガティブ・カフカの言葉が対比して書かれてます。
    ゲーテのある意味つっこみたくなるようなポジティブな名言が好きでした。しょうがないおっさんだな、と何度も思ったような気がする……。対するカフカは……しょうがないやつだな……とたまに嫌になることも(え)。その日の気分次第で感想は変わると思います、はい。
    ゲーテの言葉はよく小説から引用されてるみたいですが、対するカフカの言葉は日記とか手紙が多いです。
    実は、不思議なカバーです。買ってからのお楽しみ。

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    2014年10月08日
  • カフカ寓話集

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    "メシアはやってくるだろう――もはや必要なくなったときに。到来の日より一日遅れてやってくる。最後の日ではなく、とどのつまり、いまわのきわにやってくる。"

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    2014年10月03日
  • 希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話

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    カフカの突き抜けたネガティブっぷりに逆に励まされた。希望の人ゲーテの底抜けの明るさも愛しい。若きウェルテルの悩みも、カフカの書簡邦訳も探してみたい

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    2014年04月27日
  • アメリカ

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    ネタバレ

    カフカを読むとどうにも気持ちが重暗くなってしまう。こういう不条理を客観的に読むにはそれなりの素質が必要な気がする。自分が経験しているような辛さがある。この作品は比較的明るいのだけど、そのぶん不条理な出来事の落差が激しい。

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    2014年03月14日
  • 絶望名人カフカの人生論

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    「怖くて電話が取れません」

    職場の後輩から、こんな相談を受けたことがあります。

    営業サポートを担当する彼女は少し前にお客様にキツく叱られたことがあり、それ以来

    また失敗したらどうしよう、
    叱られたらどうしよう、と

    心配のあまり電話を取ることができなくなってしまったようでした。

    私たちには時として、他人から見れば「何で?」と思うようなことが怖くなったり、心配でならないということがあります。

    「仕事に失敗は付き物、心配しないでまずはやってみれば?」と先輩にアドバイスされても不安は消えないし、怖さも無くならない。

    頭では分かっていても心配に心が潰されそうな時というのが私たちにはあります

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    2014年01月22日
  • ある流刑地の話

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    村上春樹の『海辺のカフカ』の中で大島さんがカフカで1番好きと言ってた変わった処刑道具の登場する話。どんな話なのか気になって気になって、でもどうやら絶版ぽいし…偶然見つけた古書店で購入。カフカの意味わかんない感じ結構やみつきになる。2011/065

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    2013年09月13日
  • カフカ寓話集

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    結構わかりやすいことをやっている。案外とおもしろい。けど、これって歴史的な価値?以上のものなんだろうか。カフカ以外の名義で、例えば無名の若い作家の名義で新しく出版されても評価されるんだろうか。なんて思った。表現をいじれば普通にウケるかな。孤独とか不安とか。ね。

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    2013年08月30日
  • カフカ寓話集

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    岩波文庫のもう1つのカフカの短編集です。
    個人的には「カフカ短篇集」の方が好みですが、カフカの短編を他にも読みたいって方はこちらもどうぞです。
    岩波文庫の短編集は、手頃で手軽に手にしやすい点で、おすすめです。

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    2013年07月11日
  • 絶望名人カフカの人生論

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    カフカのエッセイや日記から、選りすぐりのネガティブ発言だけを集め紹介した名言(迷言?)集。「将来に」「世の中に」「自身の健康に」「親に」…ありとあらゆることに悲観的です。
    中身は全てカフカ自身の愚痴と諦めと絶望に溢れています。気付けば私自身も彼の影響を受けネガティブになるのではと少し心配もありましたが、全くの杞憂でした。
    彼のネガティブ思考は達人級なので「ここまで自分を卑下しなくても…」とやきもきし始め、気付けば会ったこともない彼を叱咤激励している自分がいます。

    カフカ自身を知れる興味深い1冊です。笑っちゃうくらいネガティブな面を知った上で、彼の作品を読んでみたいと思いました。

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    2015年04月20日
  • カフカ寓話集

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    初めてのカフカ作品。寓話が元々好きだったこともあり、残酷な表現も多々見られたが楽しく読めた。けれども、どこか不安になってくるお話たち。ちょっとしたスリルや奇妙な雰囲気を漂わせるお話を求める方におススメ。

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    2013年03月10日
  • 審判

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    カフカの作品を初めて読みました。個人的にはコナン・ドイルのような書き方だなと思いましたが、彼の作品よりもかなり読みやすかったです。


    物語はある日銀行員Kが無実のまま突然逮捕されることから始まります。Kは何故自分が逮捕されたのか罪名は何かも分からない、まさに不条理の世界に突き落とされます。次第にKの周りに変化が起き、最終的にKは数々の尋問の後極刑に処せられてしまいます。こんな展開はまさかあり得ないだろうと思うのですが、実はあり得るかもしれないという恐怖がこの作品から感じれます(物語の内容から後のナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺を予見した?)


    読んだ感想としては「序盤からの大展開は驚き」で

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    2012年02月16日
  • アメリカ

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    喜劇的な要素をふんだんに含み、現実的なストーリーで、一見カフカっぽくない作品でした。
    しかし、無経験な十六歳の少年が、異国の地アメリカで戸惑い、つまづきながらも必死で生活を確立させようとする姿は、現代の混沌とした社会で自身を確立しなければならない私たちの苦悩と共鳴します。

    学生時代にこの作品を読むと、さらに深く感銘を受けることができたかもしれません。

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    2011年09月23日
  • カフカ寓話集

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    「断食芸人」と「歌姫ヨゼフィーネ、あるいは二十日鼠族」、「最初の悩み」、そして未完のままに終わっている「巣穴」がよかった。

    「巣穴」の主人公は未知なる外敵に怯え、完璧に作り上げた彼の巣穴をめちゃくちゃに掘り返しはじめる。
    しかし読者には、静謐な巣穴をこの上なく愛するこの「私」が誰なのか、いったいどのような獣なのか、まるでわからない。
    取るに足らないことに思える妄想に振り回され、ひたすら穴を掘り続ける「私」に、つい自分を重ねてしまったりする。

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    2011年01月06日