高校の古典の時間には意味を掴むのでいっぱいだったが、現代語訳なので古典がスイスイ読め、話自体の面白さを味わうことができる。
だいたい一話2.3ページ程度で、この巻だけでも180もの話が連打され、目眩がする。
付霊鬼、怪綺談に興味があって読む。
知らない山小屋に泊まろうとして鬼に食い殺される話が多い
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どの話も最後に一言、教訓めいた総括がなされるのだが、知らない家に泊まってはいけない、ってそりゃそうだろと思う。
また、鬼に襲われるのには道理があるものの、狐や狸は理由なく化かそうとしてくるらしく、ほとんど逆に狐が殺されて話が終わる。
羅生門、藪の中、鼻など芥川作品の元になった話が出てくるほか、聞いたことがないくらい奇妙な展開の話があったりして昔の日本人やべえってなる。
巻第三十一、本朝、付雑事、第十三〜第十五の異郷説話、かくれ里の話が特に好きだ。