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Posted by ブクログ
第一線の脳科学者による意識、情動、自己認識に関する研究と論考。
「意識」を複数の階層に分解することで、一般的に思われているその高尚さを鮮やかに解体してみせる。
自分なりの解釈では、身体状態を追跡するマッピング群の集合(原自己)が、中核意識によってその変化が捉えられ続け、蓄積されていく中で、比較的まとまりのある「自己感」へとアメーバ状に育っていったものが我々が通常考えている「意識」(拡張意識)ないし「自己」と読んだ。
ここで面白いのは、原自己そのものは非意識的なプロセスであり、原自己の変化を中核意識が二次的に表象すること自体が自己感の発生点だという点。このあたりの論理構造はベイトソンのダブルバインド理論を着想したが、実際には矛盾を統合しているのではなく、劣勢な信号を捨象することで単一の経験を強制的に作り出していることが大宗なのかなとも思う。だからこそダブルバインドの超克が難しいのかなとも。
末尾の「意識は感情である」という一節がなぜだか妙に刺さったのは、著者の価値観や願いが前面に出ていたからかも。
名著には間違いないが、この領域は色んな人が色んなことを言っているので一回自分なりに整理してみたいなと思わされる、その意味でも自分としては価値のある読書体験だった。
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