ある神経病者の回想録

ある神経病者の回想録

「神」の言葉を聞き、崩壊した世界を再生させるために女性となって「神」の子を身ごもる……そんな妄想に襲われた一人の男は、みずからの闘いを生々しく書き綴った。それは、1903年に公刊されて以来、フロイト、ラカン、カネッティ、ドゥルーズ&ガタリなど、幾多の者たちに衝撃を与え、20世紀の思想に決定的な影響を及ぼした稀代の書物である。世界を震撼させた男が残した壮絶な記録を明快な日本語で伝える決定版。(講談社学術文庫)

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ある神経病者の回想録 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2016年01月31日

    ある朝に、女性になってみたらどんなに素晴らしいかという思いを持った男の回想録。そうした思いに病気のさまざまな症状が重なった結果、異様な妄想世界が作り上げられている。彼は今でいう統合失調症と診断されてはいたものの、しかし現にこれだけまとまりのあるものを理性的に書きあげている点で正常であると言える。(実...続きを読む

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