赤の他人の瓜二つ

赤の他人の瓜二つ

1,463円 (税込)

7pt

4.0

血のつながっていない、赤の他人が瓜二つ。そんなのはどこにでもよくある話だ。しかしそう口にしてみたところで、それがじっさいに血のつながりのないことを何ら保証するものでもない。――私が初めてその男と会ったとき、そんな自問自答が思い浮かんだ。それほど男は私にそっくりだった、まるで記憶の中の自分の顔を見ているかのようだった。

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赤の他人の瓜二つ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2012年05月01日

    この人の書く本には常に、何というか骨子というか主張というか「言いたい事」と言う物が一つあって、そんな事を言えばどんな作家だってそうなのかもしれないが、そういうレベルでは無く、もっと明文化された「本論の骨子を一行で書け」とか言う試験問題の答えの様に、シンプルに削ぎ落とされた物を構築してから書き始めてる...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年08月11日

    意識の波のようなものを感じた。語り手はどんどん移り変わり、過ぎていく。個々の意識など瑣末なことだと言わんばかりに、人類全体を包む大きな波の中で、たゆたう感覚。
    コロンブスの話の後に出てくるチョコレート工場で働き始めた青年が、冒頭の兄妹の兄の方と同じ人物であるとは言い切れない。さらにそれは、妹や両親に...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年02月01日

    筋が追いにくいという人もいるが、私はそんなことは無く、読みやすかった。時間がふわっと流れている独特の世界観、雰囲気を感じる小説。もっとこの著者の本を読みたいと思う。

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    Posted by ブクログ 2011年09月28日

    不思議な構成のお話であった。
    一本の線上を順番に歩いているつもりが、
    いつの間にかメビウスの帯に絡め取られていた感じがする。
    優しく読みやすい文章でスラスラ読める。
    こういう玄人っぽい作品、ダメな人はダメだろうな。

    2011 年 第 21 回 Bunkamura ドゥマゴ文学賞受賞作品(辻原登氏選...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年08月25日

    時間の流れを自在に操る文章に引き込まれました。
    ただ、この作品にはハッキリした落ちは必要なかったと思います。
    それ以外は星5です。

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    Posted by ブクログ 2011年07月31日

    人格と時間が口の中のチョコレートのように溶けていく、読書でした。昭和のある時期のフレーバーを濃厚に吸い込みました。

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    Posted by ブクログ 2012年08月08日

    ずっと磯崎憲一郎の作品は読みたいな、と思いながら、読んでいなかった。これが初めて手につけた作品ていうことになる。のだけれども、予想以上に読みやすく、そして、面白かった。他のも読んでみようかしら。(12/2/13)

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    Posted by ブクログ 2011年05月23日

    カカオとチョコレートの起源についてお勉強になりました。又戦後から昭和30年代の往時の労働者たちの暮らしぶりもリアルでした・・・がッ・・・・テーマも読者に伝えたいことも・・・よく解りませんでした。私の見識の浅薄さかもしれません・・・?

    読後感=・・・そういえば、うちの父親も似た様な暮らしぶりだったな...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2012年01月12日

    読んでいて面白かった。
    え、どうなってるの?って思いながらも
    テンポよく目の前の文字を追っているうちに
    読み終えてしまった感じ。
    赤の他人の瓜二つというタイトルは
    生きている人がもつ共通意識のことか?と思う。
    私も死を迎える時、他の人とつながって生きていたことを
    実感できるだろうか。

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赤の他人の瓜二つ の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    講談社
  • ページ数
    174ページ
  • 電子版発売日
    2014年11月28日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    1MB

閲覧環境

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