作品一覧

  • 社会が壊れるその前に―メアリ・ダグラスの人類学―(新潮選書)

    社会が壊れるその前に―メアリ・ダグラスの人類学―(新潮選書)

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    象徴の力が働く時、人は論理ではなく情動により動く――。私たちは宗教や儀式の束縛から逃れ、自由で優しい社会を築いてきた。それなのに、なぜ強い不全感や孤独感に襲われ、終わりのない自己研鑽や社会変革に駆り立てられるのか。どうして推し活やセカイ系に心を奪われるのか。人類学の古典を手がかりに、「象徴」に巻き込まれる現代人の姿を考察し、社会の命を守る視座を示す。
  • 急に具合が悪くなる

    急に具合が悪くなる

    ビジネス・実用

    4.3
    1巻1,430円 (税込)
    もし明日、急に重い病気になったら── 見えない未来に立ち向かうすべての人に。 【濱口竜介監督 最新作】 映画『急に具合が悪くなる』 2026年6月19日全国公開 第79回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品決定! 哲学者と人類学者の間で交わされる 「病」をめぐる言葉の全力投球。 共に人生の軌跡を刻んで生きることへの覚悟とは。 信頼と約束とそして勇気の物語。 もし、あなたが重病に罹り、残り僅かの命言われたら、どのように死と向き合い、人生を歩みますか? もし、あなたが死に向き合う人と出会ったら、あなたはその人と何を語り、どんな関係を築きますか? がんの転移を経験しながら生き抜く哲学者と、臨床現場の調査を積み重ねた人類学者が、死と生、別れと出会い、そして出会いを新たな始まりに変えることを巡り、20年の学問キャリアと互いの人生を賭けて交わした20通の往復書簡。 ──────────────────────── 1便:急に具合が悪くなる 2便:何がいまを照らすのか 3便:四連敗と代替療法 4便:周造さん 5便:不運と妖術 6便:転換とか、飛躍とか 7便:「お大事に」が使えない 8便:エースの仕事 9便:世界を抜けてラインを描け! 10便:ほんとうに、急に具合が悪くなる ──────────────────────── 宮野真生子(みやの・まきこ) 福岡大学人文学部准教授。2000年、京都大学文学部文学科卒業。2007年、京都大学大学院文学研究科博士課程(後期)単位取得満期退学。博士(人間科学)。専門は日本哲学史。著書に『なぜ、私たちは恋をして生きるのか──「出会い」と「恋愛」の近代日本精神史』(ナカニシヤ出版)、『出逢いのあわい──九鬼周造における存在論理学と邂逅の倫理』(堀之内出版)、藤田尚志との共編著に『愛・性・家族の哲学』(全3巻、ナカニシヤ出版)などがある。 磯野真穂(いその・まほ) 国際医療福祉大学大学院准教授。1999年、早稲田大学人間科学部スポーツ科学科卒業。オレゴン州立大学応用人類学研究科修士課程修了後、2010年、早稲田大学文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。専門は文化人類学、医療人類学。 著書に『なぜふつうに食べられないのか──拒食と過食の文化人類学』(春秋社)、『医療者が語る答えなき世界──いのちの守り人の人類学』(ちくま新書)、『ダイエット幻想──やせること、愛されること』(ちくまプリマ―新書)などがある。
  • コロナ禍と出会い直す 不要不急の人類学ノート

    コロナ禍と出会い直す

    小説・文芸

    3.9
    1巻1,980円 (税込)
    最後のお別れすら許さない病院、火葬すら立ち会わせない予防策、子どもたちへの黙食指導、至る所に設けられたアクリル板、炎天下でも外せないマスク、連呼された「気の緩み」――あの光景はなんだったのか? 人類学者が「不要不急」のフィールドワークから考えた、「和をもって極端となす」日本社会の思考の癖、感じ方の癖! 【本書の内容】 コロナ禍で連呼された「大切な命」というフレーズ。それは恐らく、一面的には「正しい」フレーズであった。しかし、このフレーズのもとに積み重ねられた多様で大量の感染対策が、もとから脆弱であった人々の命を砕いたのも事実である。そしてその余波は、いまだに続いている。 もちろん必要な対策もあっただろう。しかし、「批判を避けたい」「みんながそうしている」「補助金が欲しい」といった理由に基づく名ばかりの「感染対策」はなかったか。そのような対策が、別の命をないがしろにしていた可能性はなかったか。忘却する前に、思い出す必要があるはずだ。未来の命を大切にするために。 “出会いとは、自分が予想し得なかった人や出来事との遭遇のことを指す。だからこそ、出会いの瞬間、私たちは驚き、戸惑い、右往左往する。2020年冬にやってきたコロナも私たちにとっては出会いであった。驚いた私たちは困惑し、社会は恐れと怒りに包まれた。あれからすでに4年が経過する。人でごった返す繁華街から人影が消えたあの時の風景に私たちはどのように出会い直せるだろう。” 「出会い直し」とは、過去に出会った人や出来事の異なる側面を発見することを通じ、それらとの関係を新たに編み直すことを指す。本書では、コロナ禍のフィールドワークで集めた具体例とともに、「コロナ禍と出会い直す」ためのいくつかの視点を人類学の観点から提供する。現地に赴くフィールドワークを、研究者自らの手でエッセンシャルから「不要不急」に追いやっていいのだろうか。感染予防のためなら、暮らしのほとんどは「不要不急」になるのだろうか。 人間の生とは何か。人類学者が問いかける。
  • 他者と生きる リスク・病い・死をめぐる人類学

    他者と生きる リスク・病い・死をめぐる人類学

    ビジネス・実用

    4.2
    1巻990円 (税込)
    生の手ざわりを求めて――。 “正しさ”は病いを治せるか? “自分らしさ”はあなたを救うか? 不調の始まる前から病気の事前予測を可能にし、予防的介入に価値を与える統計学的人間観。 「自分らしさ」礼賛の素地となる個人主義的人間観。 現代を特徴づける一見有用なこの二つの人間観は、裏で手を携えながら、関係を持つことではじめて生まれる自他の感覚、すなわち「生の手ざわり」から私たちを遠ざける。 病いを抱える人々と医療者への聞き取り、臨床の参与観察、人類学の知見をもとに、今を捉えるための三つ目の人間観として関係論的人間観を加えた。 現代社会を生きる人間のあり方を根源から問う一冊。
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

    コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

    ビジネス・実用

    3.4
    1巻869円 (税込)
    日本の未来はどうなるか――? 養老孟司 ユヴァル・ノア・ハラリ ジャレド・ダイアモンド 福岡伸一 ブレイディみかこ 角幡唯介 東畑開人etc. 22人の論客が示すアフターコロナの針路!朝日新聞大反響連載を書籍化新型コロナウイルスは瞬く間に地球上に広まり多くの命と日常を奪った。すべての人に平等に降りかかるこの感染症によって、社会は様変わりしてしまった。第2波の懸念も高まり、感染への恐怖が消えない中、私たちは大きく変容する世界をどう捉え、どのように考えればよいのか。現代の知性たちのパースペクティブを通し「コロナ後」を思考する糧を届ける。
  • ダイエット幻想 ──やせること、愛されること

    ダイエット幻想 ──やせること、愛されること

    ビジネス・実用

    4.3
    1巻968円 (税込)
    「やせたい」、そう願う人はたくさんいる。でも、どうしてやせたいんだろう? 健康のため? 「かわいい」あるいは「かっこいい」と思われたい? おしゃれがしたい? 理由はいろいろあるけれど、それに人生、振り回されていませんか? 食べること、他者と生きることをあらためて見つめなおす一冊。
  • 医療者が語る答えなき世界 ──「いのちの守り人」の人類学

    医療者が語る答えなき世界 ──「いのちの守り人」の人類学

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻946円 (税込)
    私たちは病院に、答えを得るために足を運ぶ。心身の不調の原因が明らかになり、それを取り去るすべが見つかることを期待する。しかし実際の医療現場は、私たちが思う以上のあいまいさに満ちており、期待した答えが得られない場合も多い。そんな時私たちは、医療者に失望するが、それは医療者も同様に悩み、考えるときでもある。本書は、医療者のそんな側面を、本人たちへのインタビューをもとに紹介する。病気になったとき、私たちは医療者とともにいかに歩むことができるのか。かれらの語りを通じて考えてほしい。

ユーザーレビュー

  • 急に具合が悪くなる

    Posted by ブクログ

    泣いた。2人のかっこよさ。すごくよかった。
    いい本って、何が書いてあったかをひと言で言えない本だと思う。読みながらいろんなことを考えて、いろんなところに考えが飛んで、すごく読みやすいのに結局何度も読んで意味がとれるような。
    グラデーション、信頼、覚悟、向き合うこと。
    私の中で、2026ベスト5に入る本だった。

    0
    2026年10月24日
  • 急に具合が悪くなる

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    人が考え、感じるものはすべて言語化することができるのかもしれない。

    北欧、暮らしの道具店の佐藤店長のIGで『急に具合が悪くなる』の映画と本の感想を観てからずっと、気になっていた。
    読みたい本が途切れず、買えていなかったけどようやく読めた。
    本当は映画→本の順番にしたかったけど、3時間の映画を観るの疲れてしまうかもと自信がなくて、迷っていたら上映期間終わってしまっていた…悔やまれる。

    本を読む気満々だったから、敢えてどういう本なのかの情報はシャットダウンしていた。真っさらな気持ちで読めて、ストンと入ってきた。
    往復“書簡”とは?と思っていたけど、手紙のやり取りのもう少し格式ばったやつです(合ってる?)。

    言語化能力に長けた二人の貴重な書簡。
    人が考え、感じるものはすべて言語化することができるのかもしれないと思わせられるほどの思考力。
    言葉にしないほうが美しいとか強いとか(特に根拠もなく)思っているんだけど、その考えを覆されそうなくらいには言葉を尽くして書かれていて、考えるプロの力を見せつけられた。

    磯野さんと同じく、わたしも船の移動が好き。電車の移動も好き(乗り換えが多くて時間が多少かかっても、割安な移動を選択する。ただの貧乏性?)。どこかへ向かう時間って、わくわくする。大抵は本を読んでいるまたは寝ているのだけれども。14時~15時に乗る電車は、それはそれはぽかぽかしていて、電車に乗っている人は大体お昼寝している光景も好き。

    【メモ】
    1便
    可能性やリスクに縛られた人生は嫌だ。だがリスクを回避した道には安心がある
    未来でしかない死から今を生きるのは違うのではないか?
    →可能性やリスクに抗っていたいのはそうだけど、実際に死に向かう病気になったとき、果たして抗える元気があるかな。抗うことには体力と気力が要る。そして抗わないと安心と楽が手に入る。

    2便
    「選ぶ」って何だろう?
    選ぶって大変、決めるの疲れる
    →自然体で選びたい気持ち、本当によくわかる。

    3便
    患者の意思である同意書への署名
    選び、その選択の結果を引き受けるのは自分だけど、選ぶまでのプロセスは一人で担う必要はない
    →目から鱗!もっと自分のことを主治医に相談していいのか。
    わたしも医者にとって「良い患者」であろうとしがちだ。それが自分に良いとは限らないのに。

    4便
    必然の先にある偶然

    5便
    不運でも不幸ではない
    不運を受け入れなくてもいい。理不尽だと怒っていい。でもそれはわからないことに対して怒ることだからエネルギーを要する。合理的な理由に飛びつき、わかるとされていることに流される
    →理不尽だと怒ることはよくあるけれど、怒ったところで書いてあるように「わからないこと」に対して怒っているのであり、怒ったことで解決に繋がる訳ではないので、怒るだけエネルギーが消費されてしまうという仕組みになっている。かなしい。そうして、合理的に説明がつくものに飛びついて、どうにか解決しないかな、と望んでしまう。

    6便
    だらっとした会話が必要
    0パーセント患者で会話したいけど、症状が進んで行くと0パーセントではいられない。ほどほど患者でいたい
    →患者と非患者のコミュニケーションの難しさ。患者と非患者であるということよりも、個人と個人の関係性がどう成り立っているかの先にコミュニケーションがあることが理想なんだろうな。
    患者であるとき、どういう言葉がかけられることを望んでいるのか、わからない。わからないことだらけだから、一緒にとまどってくれることが良いのかも。

    7便
    予防は最低限で、場当たり的でいいのでは?
    →自分が傷つきたくないから、自分がいい気持ちになりたいから、人は行動すると最近思う。他人に優しくするのも、自分がいい気持ちで生きたいからそうするんだって思って行動している。
    予防線を張ったコミュニケーションは定型にはめてしまうことになる。

    信頼は、「わからないはずの未来に対してあらかじめ決定的な態度をとること」
    約束は、本来取れるはずのない「決定的態度」を「それでも」取ろうとすることであり、こうした無謀な冒険、賭けを目の前の相手に対して、「今」表明することに意味がある
    あなたがいるからこそ決めたのだという、「今」の決断こそ「約束」の要点
    →信頼と約束の意味。ちょうど(?)『室井慎次 敗れざる者』を観ていたので、信じることや約束について、考えていた。

    9便
    「〇〇に対する適切な接し方」による多様な社会や人々の繋がりの達成への疑問
    人と人の間にあったはずの(とまどいを含めた)動きがなくなってしまう

    10便
    なにかを選択することで、自分が明らかになっていく
    偶然だと思った出会いも、自分が選択した結果なのかもしれない。そうして他者と出会っていく
    →出会いに偶然はあるかもしれないけど、その相手と付き合っていくかどうかは、偶然に見せかけて、自分の、そして相手の中のなんらかの力が動いているのかもしれない。そう思うと、いま周りにいる人たちや、これから出会って関わっていくかもしれない可能性がとっても愛おしくなる。

    0
    2026年10月21日
  • 急に具合が悪くなる

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    1回目は読破できなかったけれど、映画が素晴らしかったので、再チャレンジ。クラインマンの哲学的には、専門職セクタ、民俗セクタ、民間セクタの3つに分けられる話がとてもよくて、宮野さんの母親が医師に「あなたの家族だったらどうしますか?」と聞くのはルール違反、専門職セクタの人を民間セクタに引きづり下ろしている、というのがとても良かった。また不運は点、不幸は線、だとか、患者と健康な人との関わり方について、偶然と選択について、点から点への移動とラインの違いについて、など、深く考察されていて、本当に面白かった。100%患者でいること、患者である自分から離れられること、患者に対して健康な人にはルールに沿って会話をしていること、など、人との付き合い方をもう一度考えるきっかけをくれる本だと思う。また読みたい。

    0
    2026年10月20日
  • 急に具合が悪くなる

    Posted by ブクログ

    素晴らしかったです。
    本を手に取った時は小説かな?と思っていましたが開いてみると哲学者と人文学者の書簡を書籍化したものでした。
    命を懸けて紡がれた、まさしく哲学や死生観の入門書。
    最後は涙無しでは読めませんので家で1人ゆっくり読まれる事をおすすめします
    映画も見なければ

    0
    2026年10月15日
  • コロナ禍と出会い直す 不要不急の人類学ノート

    Posted by ブクログ

    自分の中で2020-22の記憶が完全に抜け落ちている。あまりにも2023からの元の生活に戻るまでがスムーズ過ぎてというのもある。

    自分が危惧しているのは、あの頃の振り返り・反省がどこにおいても行われていないように感じるところ。このままでは次のパンデミックでも同じことを繰り返していると思う。

    振り返る機会を得られたことに感謝したい。そして、何事においても自分は思考停止にならないということを肝に銘じて生きていく。

    0
    2026年10月11日

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