苅谷剛彦の一覧
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ユーザーレビュー
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高校くらいで読みたかった。
正解のある問題しか解いてなかったことから自分で問いをみつけるというのがとても苦手。
そういったことを極力避けてきた。
社会人でなんとなく成長の壁を感じる最近、このモノの様々な見方というのがとても意味がありそう。
具体的なやり方がのっていて何度も思い出したり読み返したい
...続きを読む本
Posted by ブクログ
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良書:本書は「考える力をつけるにはどうすればいいのか。ものの見かたを変えるにはどうしたらいいのか」をできるだけわかりやすく解説するのが目的としています。
常識にたっぷりとつかった単眼思考から、自分の頭で考える複眼思考をするための方法論を詳しく解説したものと著書はいっています。
長い思考のプロセスを階
...続きを読む段のように並べていて、一歩づつ登れるように導いてくれます。
気になったことは、次の通りです。
知的複眼思考の前提となっているもの
①情報を正確に読み取る力
②ものごとの論理の筋道を追う力
③受け取った情報をもとに自分の論理をきちんと組み立てられる力
④それらをもとに隠された問題を探っていくことができる
世の問いには、正解はない。学生は問題が与えられた時、ないはずの正解を探しにいく人が多い。
複眼思考の出発点
①批判的に読書を通じてものごとに疑問を感じること
②ものごとを簡単に納得しないこと
③「常識」に飲み込まれないこと
すなわち、自分で考える姿勢ができていること
知識の受容だけでは、本当に自分で考えるようにはならない
非難をするかどうか、攻撃的であるかどうはではなく、著者の思考の過程をきちんと吟味しながら読もうとすること
批判的な読書とは
ステップ1
①読んだことをそのまま信じない態度
②おかしいと思うところを見つける
③意味不明なわからない部分を見つける ⇒ 著者に問題がある場合も多い
④あくまでも、論旨に照らして理解する、文章を流れで理解しようとする
ステップ2
⑤著者のねらいを理解する 著書はかならず目的をもっています
ステップ3
⑥著者の論理を丹念に追う。論理の飛躍、過度に攻撃的な主張がないか確認しながら読み進む
ステップ4
⑦著者の前提を探りだし、それを疑ってかかる、隠されている暗黙のメッセージはなにか
批判的読書とは、単なる相手の欠点や欠陥をさがすことではない
考える力をつけるためには、もう一歩踏み込んで代案をだす
考えるという行為は、何らかのかたちで表現されて初めて意味をもつ、それは、話すことであり、書くことである
文と文を適切な接続詞でつなぐ
反論を書く、それは、相手に立場になったり、自分の立場になって、それぞれ賛成、反対を考える、それを話すことで行うのがディベードである
ディベートとは、いろいろな立場になってかわるがわる考えることで多面的なアプローチが可能となる。一人ディベートでも気づきは大きい
ものごとに疑問をもつことがはじまりである
そのままにしておいては、考えることにはつながらない
疑問を、問いにかえることが次のステップになる
次に、問いを分解して、いろいろな面から眺めてみる。それを、分解と展開という
各問いに、なぜを繰り返しぶつけていく、ただ展開したものは、見込みや予想であって事実によって確認されたものではない
なぜは、因果関係を問うもの
①原因は結果より時間的に先行している
②原因と見なされている現象も、結果と見なされている現象も、ともに変化しているのが確認できている(共変関係)
③原因以外に重要と思われる他の要因が影響していない(他条件の同一性)
④偽物の相関:疑似相関を見破るには、同時に変化している要因の影響を取り除いてみればよい
思考とは、抽象+一般性と、具象+個別性のとの間を行ったり来たりする
ひとつ上のレベルである概念化を行い、同一なもの、相違しているものなどを整理して再び思考する
概念は言葉によってはっきり定義される、個別性はケースといわれる、概念をもって事象を別の角度からながめている
複眼思考法を身につけるための3つの視点
①関係論的なものの見かた そのものだけではなく、プロセスを考えてみる、背後にある関係を確認してみる
②逆説の発見:意外性を見つける、パラドクス 抜け道の発見 全く意図せぬ結果となってしまう施策など
③ものごとの前提を疑う、メタを問うものの見かた 問題を問うこと自体を問う 視点を変えてみる メタとはギリシア語で後ろを表す接頭辞 後ろに下がって眺めることをいう
ここまでできたら、問題を流れとして捉えて、その問題を解くことができたらどうなるかを考えてみる。
目次
文庫版まえがき
序章 知識複眼思考法とは何か
1 知識複眼思考への正体
2 「常識」にしばられたものの見かた
3 知ることと考えること
第1章 創造的読書で思考力を鍛える
1 著者の立場、読者の立場
2 知識の受容から知識の創造へ
第2章 考えるための作文技法
1 論理的に文章を書く
2 批判的に書く
第3章 問いの立て方と展開のしかた 考える筋道としての<問い>
1 問いを立てる
2 <なぜ>という問いからの展開
3 概念レベルで考える
第4章 複眼思考を身につける
1 関係論的なものの見かた
2 逆説の発見
3 <問題を問うこと>を問う
コラム
あとがき
リーディング・ガイド
Posted by ブクログ
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階層を勉強したいならこの本!大学時代、"JPN Sociocaltural Stratification"っていう授業で使った!超面白い!英訳あり。
Posted by ブクログ
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階層を勉強したいならこの本!大学時代、"JPN Sociocaltural Stratification"っていう授業で使った!超面白い!英訳あり。
Posted by ブクログ
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大学は死んでいる吉見俊哉☆☆☆
現代の大学論・改革論の基礎を網羅している、著者の見識の深さ素晴らしい
されど日本社会は、少子化・財政逼迫の中で争われ、中期ビジョンの実行のための取組は為されにくい
1.大学の環境変化
①18歳人口激減②グローバル競争激化③Digital革命の社会構造変化
91年大学設
...続きを読む置基準の大綱化
大学院の劣化 教養教育の弱体化
「カレッジ」大学の基本
生活共同体(旧制高校) 帰属の単位→エリートの育成
2.大学改革の機運
①日本社会にとって大学の重要性が高まる
②従来の大学教育には問題があった
③科目数の多さ15科目
米国は5つゼミのごとく 2冊読破/毎週→ハード実質
④大学入試が大学問題ではない
トータルシステムの見直し=教育・成果が本質
3.印刷革命15世紀グーテンベルク活版印刷→知の拡散
Digital革命も知の体制改革へ
大学<出版の隆盛 知の拡大へ
21世紀 Digital革命→新たな「知の再編・再構築へ」
Posted by ブクログ
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