星野智幸の作品一覧
「星野智幸」の「大江健三郎賞8年の軌跡 「文学の言葉」を恢復させる」「俺俺」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「星野智幸」の「大江健三郎賞8年の軌跡 「文学の言葉」を恢復させる」「俺俺」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
早稲田大学第一文学部文芸専修卒。1997年『最後の吐息』でデビュー。文藝賞受賞を始め数々の賞を受賞。代表作品の一つ『俺俺』などの作品を手がける。同作は 大江健三郎賞受賞作品。亀梨和也(KAT-TUN)主演で映画化。漫画化にもなる。
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自分とは何者か?俺が増殖して自我が崩壊していく筋書きは安部公房の『箱男』を思わせるが、自身の内面をどこまでも掘り進むと同時に、社会の中で存在を見失ない大衆の平均像の中に自分を解体して全体の中に溶け込んでいく感覚は、『幼年期の終り』の裏側の暗黒面を描いたようにも受け止められる。(アーサー・C・クラークの壮大なイメージは本書ではビールを飲んだ後のハモり的な卑小なイメージに変換されてはいるが‥)
解説で中島岳志が全体主義との関係を論じており、結末部分では戦争経験者の語り継ぎにも通じるものを感じるが、この種の経験を実感を持って伝えることの難しさ自体が、本書のもう一つのテーマなのかもしれない。
設定は極
Posted by ブクログ
「ありえたかもしれない世界」。
それを、「社会」の視点で想像させてくれる小説だと感じた。
東畑開人さんの書評を読んで、読みたいと思っていた長編の小説。
オウムなど、私たちの世界で本当にあったことは、一貫して架空日記の中で記載される。
主人公の生きる世界が決して希望だらけのユートピアとして描かれている訳ではない。
それでも、その世界では、主人公は少しずつ息ができるようになっていることを実感し、その幸せを噛みしめるような場面もある。
一方で、架空日記の中の自分は、いつまでも自分を消えるべき存在として描かれる。
世界は昔と比べて生きやすくなったのかもしれない。それでもそこからこぼれ落ちる人
Posted by ブクログ
4年ぶりに再読。直前に宇野重規『〈私〉時代のデモクラシー』を読み、それを道標にまたこの作品を読みたくなった。
私なりにこの作品の構造を整理してみる。
ヤソキチがメガトンを辞めると言った時の大樹の反応などに例えられるように、【俺】たちは自分より劣っている存在によって自分の存在価値を感じているのである。
同時に自分も誰かから見下されていたり、同調圧力に晒されたりしていて、自分の存在価値が不安定であることを許せないのである。(「均」的考え)
自分が固有で特別な存在でありたいという思いから、自分を見下したり圧力をかけたりする【俺ら】を「削除」し始める。
しかし元々他の【俺】を見下すことで自分の存在