俺俺

俺俺

605円 (税込)

3pt

なりゆきでオレオレ詐欺をしてしまった俺は、気付いたら別の俺になっていた。上司も俺だし母親も俺、俺ではない俺、俺たち俺俺。俺でありすぎて、もう何が何だかわからない。増殖していく俺に耐えきれず右往左往する俺同士はやがて――。他人との違いが消えた100%の単一世界から、同調圧力が充満するストレスフルな現代社会を笑う、戦慄の「俺」小説! 大江健三郎賞受賞作。

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俺俺 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    俺俺って、そういうことか~。例の詐欺に絡んでのひと悶着かと思いきや、電話で完結する狭い世界に止まらず、もっと壮絶なディストピアに向け、物語はひたすら広がっていく。世界の均質性に疑義を突きつける、読んで楽しいエンタメだけど、考えさせられもする作品でした。

    0
    2019年10月07日

    Posted by ブクログ

    この本での「俺」ってなんだろう。
    クローン?コピー?
    はじめは分からないまま読んでいた。
    しかし、読み進めていくうちに、
    「俺」には色んな一面があるんだと気がついた。
    くだらないことも考える、
    真面目なことも考える。
    他者よりも優秀でありたい、
    でも疲れた時にはだらけていたい。
    そんな面を誰しも持ち

    0
    2014年06月21日

    Posted by ブクログ

    1.著者;星野氏は小説家。大学を卒業後、産経新聞記者になったが、会社を退職し、メキシコに私費留学。ラテン文学の影響を受けた。現実と幻想を掛け合せた小説を書き続けている。植物・水をモチーフにした作品や社会問題を問う作品が多い。「目覚めよと人魚は歌う」で三島由紀夫賞、「焔」で谷崎潤一郎賞などを多数受賞。

    0
    2023年02月24日

    Posted by ブクログ

    最初の日常の一場面からまさかまさかの展開。 想像だにしないストーリーに、とにかくこの混乱を早く治めたくて、ページをめくればめくるほど更なる混沌が待ちかまえていて。 凄かったです。なんでしょう。非現実なホラーな世界なんだけど、明瞭にイメージできる世界に圧されて震えちゃいました。 ラストの意外性も良かっ

    0
    2022年07月30日

    Posted by ブクログ

    安易にオレオレ詐欺に手を出していとも簡単に成功してしまう冒頭、道徳的に過ぎるラストはどうかと思った
    チンケなオレオレ詐欺こら人類創世、個の誕生まで読ませる

    0
    2021年09月08日

    Posted by ブクログ

    映画をみてから興味を持って読んでみました。主人公のおれおれぶりが活字の場合、また違った勢いを伴っていて面白かったです。

    0
    2019年04月30日

    Posted by ブクログ

    ありえない、と一蹴することもできる反面、いままさに、そんな現実に直面しているとも言えるのではないか。

    0
    2016年07月15日

    Posted by ブクログ

    ファーストフード店で、たまたま隣り合った男が携帯を「俺」のトレイに置き忘れていった。なんとはなしに、その携帯の持ち主になりすまして、その携帯の持ち主の親からお金の振込もしてもらい、俺俺詐欺のような話になったところで異変が起きる。金を振り込んでくれた「親」がアパートにやって来て、まるで最初から「俺」が

    0
    2016年02月03日

    Posted by ブクログ

     出来心で詐欺を働いた日から増殖していく俺。始めは元の自分が何者であるか分かっていたのに、次第に記憶も曖昧になり、いつの間にか別人の名前を語り、別人の記憶と境遇を生きている主人公俺がとても不気味だ。
     他者を心の中で疑いながら自らの役割を演じているというのは怖いけど、同じようなことを日常的に行ってい

    0
    2015年12月02日

    Posted by ブクログ

    パラレルワールド系の話かと思ったら全然違った…あんまりSFを楽しむって感じじゃなくてちょっとお説教臭い感じ。大人になったらまた読みたい。

    0
    2015年05月27日

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