イラン水滸伝から高野秀行作品を読むようになって、今ではすっかり高野秀行ファンになっている。
自分にはいろんな意味(モチベーション、勇気、体力、時間、お金)で経験できないことを、高野さんは経験し、それを本という形で表現してくれる。まさに本の醍醐味である。この作品は現実の世界での実際の体験記なのだが、今
...続きを読む自分が生活している世界からかけ離れすぎていて非常にシュールなのである。日本人がこれまで行ったことのない、ミャンマーのワ州僻地にあるアヘンを栽培している村に長期間滞在して、自分もアヘン中毒になってしまう。現実は小説より奇なりであるが、ノンフィクションは現実より奇なりである。著者はどうなってしまうんだろうとワクワクドキドキさせるエンターテイメントであり、世界にはこんなところもあるんだとか、ミャンマーの歴史ってそうだったのかなど勉強にもなる作品である。