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太古の昔からコンゴ奥地の湖に棲息するという謎の怪獣・モケーレ・ムベンベ発見を賭け、赤道直下の密林に挑んだ早稲田大学探検部11人の勇猛果敢、荒唐無稽、前途多難なジャングル・サバイバル78日。子供の心を忘れないあなたに贈る、痛快ノンフィクション。
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Posted by ブクログ
著者が早稲田大学の探検部で、コンゴのテレ湖で見かけられたという幻の怪獣(ムベンベと命名)を確認すべく、プロジェクトメンバーを募り果敢に挙行する非日常的な大冒険談である。 そもそもコンゴは日本と国交がなく双方の大使館も無いなか、ビザの取得から苦労し、途方に暮れそうな行程で目的地のテレ湖をめざす。飛行機...続きを読むで行けるのはコンゴの大きな町までで、その後は道があるのは100km先にある村までで、そこからは丸木舟で100km先にある村を目指し、その後は湿地帯のジャングルの中を60km進む。ようやく辿りついたテレ湖は変化に乏しい単調な湖であり、果たしてムベンベが現れるのか、一瞬たりとも目が離せない状況から、3交代で24時間監視体制を組む。カワウソやゴリラなど尋常じゃない物を食しながら、マラリアに罹ったり生死が危うい環境のなか、めげる事なく監視活動を続ける。ムベンベは見つかるのか、その正体は何か、結論は出るのだろうか、半信半疑で読み進める。巻末には早稲田大学探検部のプロジェクトメンバー総勢9名の顔写真と本人からのコメント、またその後の人生が紹介されている。本書のなかでは、それぞれの人物像がくっきり表現されており、著者の類稀な描写力に感心させられる。こんな無謀なことにチャレンジする学生魂が紙面を通して伝わってくる。
恐らく当時テレ湖は秘境又は未開の地だったのでしょう。そこに行って調査をし、餓鬼になり、ゴリラとチンパンジーを喰らい、ジャングルの虫とも戦い、若さもある、時間もある、有り余るエネルギーをパワーを探検にぶつけているさまが伝わってきました。結果は...でしたが、みなさん社会人になり、メンバーのその後の人生...続きを読むの中で幻獣ムベンベは生きている!気がしました。
一昨日に読み終わった『アヘン王国潜入記』が面白かったので、高野さんの著作を順に読んでいこうと手に取ったが、これも大当たりだった。 未開の地ともいえるような場所で生活しよく病気にかからないな、かかってもよく生き延びられるなとCDPメンバーの生命力に感心してしまった笑
本書には、日本の学生、コンゴ人の学者、役人、現地住民が登場し、ジャングル奥の湖への行き来と滞在の様子が描かれる。 体力、時間、お金、思考力、仲間、これら全てを兼ね備える大学生の極みのような体験記と思った。 描かれる人たちは皆それぞれに才気に溢れ、行動力もある優秀な方々なのだが、その時々の目の前...続きを読むの出来事に右往左往しながら反応し、対処していく様子が面白かった。 日本では、将来に悩み、思い詰めることも数多くある思うが、本書中の登場人物にはそれらが見られず、ある意味で場当たり的に過ごしているようにも見える。しかし、後書きにあるように各位は今も元気に幸せに暮らし、立派な仕事をされている方もいる。 日々を生きるのに思い悩む必要はなく、目の前のことに集中して楽しく生きていても良いのかもしれない、という気持ちになった。
とにかく文章がうまい、読ませるなというのが第一印象。 早稲田大学の探検部に所属時していた時の出版だが、 平均的大学生の文章力を余裕で超えている。 氏は、後に数多くの冒険モノを出版しているが、 処女作には、作家の全てが宿るというか、この作品には、全てが詰まっている。 明らかに、著者は、変わりモノだが...続きを読む、その変わりモノを突き通し、 今では、辺境作家として、一つの地位を築いている。 今の大学生で、これだけ、無茶苦茶なことをやる人はいないと思う。 また、そういうことも、今は必要とされていない。 当時は、世界一周したら、いくらか価値があったのだ。 今は、その価値はあるかと聞かれたら、多くの人は、そんな余裕なんて、 ないと答えるだろう。 くらだないことができるほど、当時の日本が余裕があった。 協賛企業にソニーが並んで、冒険機材だけで、数百マンが出る時代である。 ただ、今でも価値があるのは、著者の目の付け所かなと思う。 抜群に、それがうまい。 どんなくだらないことでも、価値があるように見えてしまうのは、 著者の並々ならぬ知性によるものだろう。 そして、やはり、変幻自在の問題意識によるものだろう。 今の日常も、見方を変えれば、大きな冒険になる。 そういう視点を、この本は与えてくれるかもしれない。
ワセダ三畳で、コンゴに棲むという生物を探すため、トーキョーで語学力を磨く著者。その結果が著者が作家となり結実している。早大探検部という時間はあるが金がない探検隊が、口八丁手八丁でかき集めた資機材でムベンベを探索するドキュメントがすごい。情熱だけで現地民との駆け引きの末60Kmもの密林を歩き、約1か月...続きを読むを文明から切り離された湖畔で過ごすバイタリティーに感動。それに、周りの探検部員がマラリアなどに侵されているのに、ピンピンしている著者のタフさにも驚いた。
辺境作家 高野秀行の処女作。早稲田大学探検部に所属していた高野さんが、コンゴ共和国(当時)のテレ湖に棲むという幻の生物「モケーレ・ムベンベ」を探しに行く顛末を描いた本。いないかもしれない、という至極真っ当な疑問を抱きながら、同時にその存在を切に信じて調査団を編成して冒険の旅に出る。 学生の身分であ...続きを読むるのに(学生だからこそ?)、機材の調達のためにキャノンやソニーなどの大企業から支援を募り、コンゴ政府や原住民と交渉をしてサポートを得て、大規模な調査団を率いて1ヶ月以上にもわたる調査を行った。怪獣に関する目立った成果はなくとも、その行動力自体に脱帽する。自分が学生時代の発想を思うと、全く想像すらできなかっただろうことをやっている。 高野さんも「はっきり言って、なぜ自分がこんなことをしているのかわからない。わからないながらも、あまりに無意味な活動をしているので、なぜか快感すら覚える。「普通の人は、ちょっと真似ができないな」と思う。当たり前だ」という感想を漏らす。著者はその普通でないところにプライドを持っていたのだろうし、確かにそうだ。食事ひとつとっても、ワニ、カワウソ、ヘビだけでなくゴリラやチンパンジーまで食する。少し食べてみたい気がするが、屠殺する場面を見て唾が出てくるようにはならないだろうなあ。 現地人とのやりとりや微妙な空気も生き生きと表現されていて読んでいて楽しい。荒削りな部分もあるが、補って余りある魅力がある本。 文庫本にあったっての後書きにある同志近況も素敵。マラリアにかかってほとんど寝込んでいた後輩の田村さんが寄せた手記は考えさせるものがある。 高野さんは語学の才能があるんだということもわかった。後の日本で唯一の辺境作家となる素地がこのとき花開いた感じがあり、うれしい。「アフリカとは末永くつき合っていくと思われる。そのなかで、もっともっと想像のつかない世界に入っていきたい」と述べる著者。その思いは、その後現実となり、その果実を読者と分け合うことになる。素敵な話だ。
自らも冒険しているような気持ちになりながら読める本でした。実際の現場の空気感や温度音などを写実的な表現と言うよりは、主観的な表現言葉を用いて文章を作っていました。そのふいんきが生々しく、自分の頭に想像できることが楽しくするすると読み進めてしまいました。 時系列順に高野さんの作品を読んでいこうと思って...続きを読むいます。ありがとうございました。
コンゴ・ジャーニーからの流れで読む。こちらはより真剣にムベンベを探しているが、最後には一種の悟りの境地に達するあたりは探検家として通る道なのかも。 紀行作家としての格はなかなかオハンロンにかなわないが、破格の探検行の中にも大学のクラブらしいノリも感じられ、身近に引き寄せて楽しく読めた。コンゴ・ジャ...続きを読むーニーの前日譚として共通の登場人物(ドクターやドゥーブラ)も出てきて興味深い。
1988年。”辺境作家”として確固たる地位(?)を築いている著者。この時点でそうなることは本人でも予想してなかっただろう。35年経つ。バブルがはじけ、就職氷河期を経て、コロナ禍でバイトがなく退学する学生も出た。3月~5月の3か月におよぶアフリカ探検。バイトも学業も止まる。この時代だからこそできたのだ...続きを読むろう。泥にはまって、ワニ、トカゲ、サルを食らい、毒虫の恐怖に怯える。そこで見出したのは世紀の発見か?現地の国事情、当時の学術事情、村人の人間事情。残したものはそれなりに大きかった。今でも楽しめるのがその証。
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