あらすじ
世界各地での取材の前に「ネイティヴから学ぶ」「教材を自作する」など、独自の学習法で25以上の言語を学んできた著者。本書ではその学習法と実践の記録を、コンゴでの怪獣探し、ミャンマーのアヘン王国潜入など超ド級のエピソードとともに披露している。
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Posted by ブクログ
辺境ノンフィクション作家の青春語学体験記。
“辺境ノンフィクション作家”だけあって 挑んだ言葉が???!!!
「リンガラ語」「ボミタバ語」「シャン語」「ワ語」などなど。聞いたこともないような言葉が続々。
もちろん「英語」を始め、メジャーな「フランス語」「イタリア語」「スペイン語」「ポルトガル語」
「中国語」も。
「タイ語」「ビルマ語」も。
「英語」ひとつだけでも 四苦八苦している私にとっては 驚きの連続。
しかし 彼と私の学びの姿勢の違いは 歴然としている。彼には それぞれの言語を話す民族の事を知りたいと思う“必死さ”。どうしてもの“必要性”。
語学には興味あるが、この“必死さ”と“必要性”が足らないのが どうも私の語学の進歩が遅々と進まない原因の一つであることが ハッキリしました。
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ、めちゃくちゃ面白かった〜!もっと早く読めば良かった〜!旅行記としては刺激的、語学については知的好奇心を満たしてくれ、学ぶとは?体験とは?といった抽象的な問についても、おもしろ可笑しく考察してくれている。語学の勉強法についても学べて、いったいこの本からいくつの刺激を受けたか分からない。そして、経験を笑いに変えられる、著者の心広さ、たくましさに尊敬の念を覚える。もっと、硬派な本かと思っていた。
読書はこういう体験をさせてくれるから止められない。ありがとう、である。
Posted by ブクログ
興味をそそるタイトルに座布団2枚。
著者、19歳から29歳までの語学をめぐる風雲録。フランス語に始まり、リンガラ語、ボタミア語、スペイン語、ポルトガル語、タイ語、シャン語、ビルマ語、中国語、ワ語。舞台はインド、コンゴ、ザイール、ブラジル、ペルー、コロンビア、タイ、ミャンマー、中国。
しかし著者にとって、ことばはあくまで探検を成就するための手段。ポリグロットやマルチリンガルになるのが目的ではない。ことばは、現地の人々との間に良好な人間関係を作るため、情報を得て、探検を可能にするためにある。
語学の習得は現地主義。予習が可能なら、ある程度予習して、現地に乗り込む。現地の人とコミュニケーションをするなかで本格的に習得する。しかし、それも探検という目標があってこそ。探検のモチベーションが下がってしまうと、習得のスピードも一気に落ちる。おもしろいのは、新たな言語に夢中になると、既習得の言語がどこかに行ってしまうこと(もちろん、多少のリハビリで、取り戻せはするようだが)。そういうのをビルマの諺では「穴の開いた袋にカエルを拾って集める」と言うそうな。確かに、それだと永遠に語学の天才にはなれない。
大学院を勧められるも、アカデミックなところには進まず。チェンマイ大学の日本語教師になるも(女子学生に囲まれた写真はすごく幸せそうだ)、いやいやこれではいけないと1年で辞めてしまう。安住の誘惑に負けずに、初志を貫徹する。そこが凄い。
(p.s. 著者のような言語習得のスタンスは、いつかどこかで読んだような。そう、文化人類学者の西江雅之の著書。2人は同じような匂いがする(西江先生はまったく風呂に入らなかったが)。2人は高校と大学が同窓。そこも共通している。)
Posted by ブクログ
最初から最後までずっとわくわくしながら読んだ。
世界がまだ広かった時代(スマホやネットのない時代)の冒険譚。
作者の飾らない性格も好ましい。災難に見舞われても、むしろ美味しいと思える不屈の精神。こんなに自分に正直に生きること(好きなことだけしてる人生)のかっこよさ。
個人的に南米や中国のマジックリアリズムについて書かれた箇所が特にわくわくした。
言語を通した文化人類学的な考察もユーモアを混ぜながらわかりやすく、何よりめっちゃ面白く(ウケることへの嗅覚が文章にも反映されてて、時々声出して笑った)でもちゃんと参考文献や註もあり、学術的にも面白いという。また、比較言語学的な視点からの考察も、実地で見てきた説得力がはんぱなく。言語を学ぶことの楽しさが伝わってきて、これから語学をはじめる、また今学習中の人へのエールもあり、奥深い本だった。
Posted by ブクログ
秘境への冒険物語として、沢木耕太郎の『深夜特急』を読んだ時みたいなワクワク感も味わえるし、言語や世界地理の勉強にもなるし、楽しい本だった。この著者の他の冒険?の本も読んでみたくなる。
最後の、機械翻訳が進化した現在の語学をやる意味についての言及も、考えさせられるものがあった。
著者の、ビルマ語の手書きノートを見たら文字の可愛さに惹かれて、アルファベット以外の文字を使う言語も勉強してみたくなってしまった笑 でも肝心の目的がはっきりしてないから、続かないかなぁ
Posted by ブクログ
冒険で使える魔法の道具として「語学」を学んで行った著者ならではの語学エッセイ。
個人的にはタイ語を勉強していたのでチェンマイで東京ラブストーリーの漫画で日本語の授業をするエピソードが好きでした。
中国語の莫先生のエピソードがかっこよすぎて大ファンになったので、莫先生の話だけで一冊読みたいくらいです。
Posted by ブクログ
高野秀行さんて、「誰も行ったことのないところに行く」とか言ってるし、めちゃくちゃ破天荒な人なんだろうな、と、はじめの頃は思っていたし、実際、到底真似できないことばかりなさっているのでこれから述べる感覚はおかしいかもしれないのだが、読めば読むほど妙に親近感が湧いてくるのだ。これももしかして、異世界の人だと思ってたら案外話していることがわかって嬉しくなる、という「人間みな同じ」経験なのだろうか。同時代に生きる日本人の書いたもので、「驚き」と「共感」の両方がこんなに高いレベルで、一切のストレスなく得られるって、すごいことだ。
『アジア新聞屋台村』と読けて読んだので、“高野さん青春記”をさらに見せてもらった思いであり、そこに常に共にあった、というか切っても切れない「語学学習」を通して語られた言葉はどれも刺激的だった。
色々な言語話者がどんな「言語観」を持っているかを図で説明するところなどとても分かりやすくかつ興味深かったが、「尾張人はこう、三河人はこう」などと言い切る司馬遼太郎みたいだと思った。そして司馬遼太郎といえばもうひとつ。本書で高野さんが中国語を教わった莫先生から「高野は“でも”を使いすぎる」と指摘され、確かに“でも”に限らず接続詞を使わないで、簡潔な文をただ並べたほうがより中国語っぽいノリになると気付くシーンがあった。司馬さんの文章もそんな感じだったなあと思った。
この「言語のノリ」の話は面白く、本書では話し言葉中心に語られたが、書き言葉でも感じられるんじゃないかなと思ったり、国内旅行でも自分のなじみでない地元の言葉に触れるときに感じる新鮮さにだんだん慣れていくときのことや、ひいては言語差などなくても長く接している人について「あの人ってこういう話し方するよなあ」とその人の口調や論理展開が自分に乗り移る感覚などを思い出した。
南米文学のマジック・リアリズムに触れたくなる、「平安京的」とされるスペイン語とスペイン語話者の世界観に興味を持つなど、関心の幅が広がった。
Posted by ブクログ
語学をテーマに作者の探検譚を振り返る内容なんだけど、言語学的にも高野作品としてもどっちつかずで、どちらかというと高野作品初心者向けの内容だった。
ワクワク感には欠けるけどナマの語学学習法とかは新鮮でおもろかった。
Posted by ブクログ
私も今英語が通じない国への旅行を計画していて、少しでも深く現地を知るために新たな言語を学び始めたところだったので、目的があれば頑張れるというのは私も全く同じだし、目的がなければ頑張れないというのも本当にその通りだ。
作者の勉強法はだれにでも真似できるものではないけれど、ネイティブが書いた文をとにかく読むというのは有効そうだと思った。そして、伝えたいことがあれば語学は上達する。
現代では英語が話せれば最低限旅行はできるけれど、作者のように現地の人々や文化を深く理解したり、英語が全く通じない場所で暮らしていけたりはしない。
情報を伝達するという目的のための語学は今後必要なくなるかもしれないが、人と仲良くなったり、文化を理解したりするためにはまだまだ語学は必要なのだと思った。
Posted by ブクログ
言語にまつわる国民性(民族性?)や社会がよく分かり、世界の広さを感じさせる一冊。
近年、ICTの発展が著しく、中には「語学を学ぶ必要なんてない」という人がいる中で、語学を学ぶ必要性をこの本を読んで改めて感じた。
私はどこか、言語を目的として勉強してしまっているところがあったが、あくまでもコミュニケーション手段であり目的ではないことを思い出させてもらった。
筆者曰く言語には2面性があり「情報を伝える側面」と「親しくなる側面」がある。この本では言語の「親しくなる側面」について、筆者の突拍子もない体験談から学ぶことができた。
言語や人間に興味のある人はぜひ読んでみてほしい。
自分の中の好奇心を奮い立たせたいときにまた読みたい。
Posted by ブクログ
比較的長い間、海外生活をしていた事もあるのだが、基本的に外国語を覚えるのは得意ではない。根気強く暗記したり、思い切って人に話しかけて実地で修正しながら覚えていくという事も、性格的にあっていないのだと思う。
だから、著者の〝修正しながら会得する“方法、飛び込めば何とかなる的な方法が取れる人は羨ましい。だったら自分には関係ないなと思いながら読んでいたが、実際には、ノートにメモを取り法則を見抜いたり、テープ録音して聞き直したりと、その陰に多大な努力があったわけだ。それを表立って見せず、面白おかしく紹介するのは著者の話術だろう。なんだか、色々、反省する。
本書はこうした語学習得のノウハウ本でもあるのだが、著者の放浪生活の総括的な自叙伝でもある。学生時代からの冒険譚、語学との格闘秘話が面白い。
著者の「コミュニケーションをとるための言語」と「仲良くなるための言語」、この二種類の言語が使えれば最強という意味は体感的にもよく分かる。私も英語圏以外で通訳に頼り切り、「仲良くなるための言語」つまり、挨拶とかお酒の席に盛り上がりそうな単語だけで乗り切り、それ以上の言語習得に至らなかった経験をもつ。
また、この事は、その国の言語に対する価値を品定めしているという打算でもあった。中国語なら、覚える価値あり。スワヒリ語は不要。韓国語は微妙、など。そんな感覚では真に現地に溶け込めるわけがない。その点、著者のマイナー言語習得に対する姿勢を見て、再び、反省する。
言語を学ぶとは、それを受け止める自らの心や頭のスペースを空けておく事。強い自我では、恥をかけもせず、他者が入り込む余地もなく、言語習得には至らない。つくづく私に反省を促す本だ。
Posted by ブクログ
「イラク水滸伝」で高野先生のファンになったので何か別の著書を読んでみたいと、こちらで検索してたどりつきました。星の数の多いもの…くらいのチェックで選んだので旅行記的なものかと思ってたのですが語学に特化したものなんですね。確かにタイトルに「語学」ってついてましたね。でも、とても面白かったです。
本作は先生がいろいろな語学を学ばれる話ですが、読んでいたら自分が大学でイタリア語を学んだ時のことを思い出しました。自分はイタリアが好きでイタリアに行ったらイタリア語で話したい!と当時思ってて、大学の講義にイタリア語があるのを見つけてラッキー!とばかりに履修したところ、授業に出て気づいたのですが先生がネイティブで日本語まったく出来ないという…。英語でイタリア語を教わるという恐怖の1年間を過ごしました。
マンツーマンでもなく寺子屋形式で週に1回、しかも自分以外は英語ができる方達…と、かなり苦行に近かったですが、独学でも勉強して、卒業旅行はイタリアでホームステイしながら1人旅してたので、結果的に高野先生も話されてる学習方法に近かった気がします。先生同様、目的を果たすと速やかに忘れるのですが。。。
翻訳ソフトやAIが進化してる昨今ですが、やはり外国に行ったら少しでもいいから向こうの言葉を使いたいものです。向こうの言葉をしどろもどろでも頑張って話してると相手もそれなりに聞こうとしてくれるし最後はジェスチャーゲームになってしまったとしても通じた時の達成感が半端ないです。日本にいて日本人同士で日本語を話す生活をしていると忘れがちですが、言語は話す方と聞く方の共同作業なんだな…と思います。
Posted by ブクログ
結構前に読んだ。読書メモだけ残してたので、感想として投稿。
まず初っ端に、インドで身ぐるみ剥がされる話。実はマザー・テレサに出会っていたのにただのおばあさんだと思っていた話。十分すぎるツカミなのにほんの序の口だった。それもそのはずで、この本は語学をキーに集められた、一つひとつが濃い内容の辺境旅をギュッと圧縮したものだ。そう言えば、インド英語ってなんか勢いが良くて好き。
著者の語学習得への取り組みは、まずは自宅近くでネイティブを探すことから始まる。彼(or彼女)が先生として優秀かどうかは関係ない。ダメ教師でもとにかく会話を録音して復習しまくる。
たしかにこれは良い。私も自分と先生の会話を録画して後から復習すると、話している最中には聞き取れなかった部分が明瞭に頭に入ってくることがよくあった。
そんな感じで世界の辺境・秘境に旅し、新たな言葉を千切っては捨てしているうちに学習した言語はなんと25を超える!
ただ、千切っては「捨てている」ので忘れてしまった言語も数知れず、だそうな。
自身の学習の仕方についての考察もある。文法からではなく、まずは必要そうな会話を先に円覚え。文字の順は忘れたが、、、文法は後から。
これ、12言語を話せると言う人の本にも、この順での学習が良いと書かれていた。
私が以前スペイン語を習った時も、先生からその順がベストだと聞いた。実際にその通りにした。
スペイン語好きとしては、スペイン語界隈の話も興味深かった。コロンビア人や他の南米人・スペイン人は、母語・外国語や、母国人・外国人の区別にあまり頓着しない。まるで同じ国の人のように接してくれるそうだ。
うわ〜、これもスペイン語の先生(日本人)が言ってたなぁ。過ごしやすいよ〜って。
この本には本当にたくさんの国・地域がでてくる。そして、一つひとつが1冊の本になるほどのエピソードがあるので、今まで全く興味を持っていなかった場所にも記憶のフックがかかる。
先日ミャンマーのニュース記事をみた。普段はスルーしてしまう地域だけれど、今回はその写真に写る見たことのない文字を見て「あっ」と思った。これが本に出てきた文字かー。そして、興味をもった自分にもびっくりした。こんなに簡単に興味をもつことができるんだ。
中国語に魅せられた瞬間の話も良かった。日本語のノリで話す中国語ではなく、中国人の発する中国語は全く違う言語であるかのように力強く響いた、という。
私は昔『レッドクリフ(赤壁)』という二部作の映画を見た時のことを思い出した。失礼ながらそれまで中国語に特に興味も関心もなかった。でも映画で曹操(だったかな?)が高らかに漢詩を歌い上げるシーンでは、その中国語の美しい響きに心から感動した。しばらくウットリとした気持ちが続いた。
書き出したらキリがないくらいに面白い本だった。この著者の本はずっと読みたいと思いながら手つかずだった。これからは大いに手をつける!
Posted by ブクログ
語学を習得することの難しさや楽しさが面白おかしく描かれている良作。
何かしら自分も勉強してみようかな、という気にさせられると共に、高野さんの過去作品が横断的に語られているので、全て読みたくなります。
Posted by ブクログ
面白かった。
できるだけ楽に習得すると言っても、やはり努力、集中力がとんでもなく必要なことが改めてわかる。
目的があってこそというのは、その通りだろう。その目的である数々の体験は本当に面白かった。
「誰もいかないところへ行き、誰もやらないことをし、誰も書かない本を書く」
濃い人生でうらやましい。
Posted by ブクログ
最近この手の本は最後までなかなか読み切れないのだけれど、これは面白かった。
特にエピローグがとても良かった。
だって、Google翻訳があればどこにでも行けそうな時代だもんね。
でも、そうじゃないんだよなーーー
Posted by ブクログ
めくるめく語学の習得と現地の探検内容が書かれたもの。探検に行った目的とその成果が気になったら、より深掘りされた別書を読んでみてねってお勧めしてくれる流れがあって、初めて読んだ著作がこちらで正解だったように感じました。
マイナーな地元言語を話せると、現地の人はどんな反応をしてくるか。地域に違いもあって面白かった。
『どの言語社会も近代化や経済発展、情報革命などに伴い、不特定多数の人やよそ者と接する機会が増える。その時、自分に敵意がないことを相手に知らせたり、親しみをもってもらったりするために、TPOにあまり関係なく、誰にでも使える挨拶語や儀礼語を使うようになる。-第5章 世界で最も不思議な国の言語(中国・ワ州)-』
「こんにちは」も「ありがとう」も存在しない言語圏があり、挨拶一覧で世界の言語はまとめられないと気がついた。日本との違いも、各章お国柄の違いも読めて、世界の広さに圧倒されますΣ(・∀・;)
2025.1
Posted by ブクログ
初読みの作家さん
タイトルだけ見て語学の勉強法とかの本だったと思っていましたが、まさかの冒険記!
25を超える言語を使ってきた著者が
出会った海外の人との交流や探検の話が
実にイキイキと語られている描写は
自分も若かったら一緒に行ってみたいと
思わせてくれる内容で読んでて楽しかったです
阿片栽培は中毒が怖いのでパスw
紹介された言語としてはスペイン語に興味を持ちました。今年の目標としてスペイン語習得目指そうかな
Posted by ブクログ
30数年にわたり、世界各地で25以上の言語を学んだ著者による半生記
辺境を旅する物語的な面白さもありながら、様々な言語の特徴や、言語の習得方法、言葉と文化の関係といった真面目で実用的な要素もあり、他には類をみない記録。
親しくなるための言語、ブリコラージュ学習法など、独自の考察も非常に興味深い。
Posted by ブクログ
私は日本語しかまともに話せないので語学の勉強なんてものは学校に通っているときのみ
それでも海外旅行に行った時には何となくで言われていることは理解できました
ただ、私からは発信することができない
言われていることはわかる、でも伝えられないあのもどかしさ
勉強していれば良かったなぁと何度か思い、思っただけで終了
語学の勉強って、辛い思い出しかなくて
それも勉強するという意思に歯止めをかけているのだと思います
こんなにも興味を幅広く持ち、忘れたとしても学ぶ姿勢は見習わなければ、とも感じます
が、ここまで冒険はしなくてもいいかな笑
Posted by ブクログ
初めて読んだのがアヘン王国潜入紀。
信じられないくらい面白くて、他の書籍も色々読んだが、様々な辺境にも言語は存在する中で、著者の野性的かつ本質的な言語習得能力はタイトルが謙遜過ぎるくらい。
非母語(外国語)の文章を読んで理解するということは「情景が浮かぶ」ことである。
単語一つひとつの意味がわかってもそれが像を結ばなければ理解したとはいえない。
言語によって階層化され、話者同士で上下関係が無意識に形成されていくのは納得。
コンビニでカタコトの日本語で接客する留学生は私なんかより全然優秀だが、日本人東大生を前にする気後れがないのが言語の受け止め方。
Posted by ブクログ
面白かった。
言語に限らず、動機のある学びは強い。
一定レベルまで学んでこそついてくる動機もあるため、義務教育の形は否定しない。ただ、もっと自分と向き合う時間みたいなものも、子どもたちに与えたいなあ。能動的になる時間というべきか。
本来それが探究活動なのだろうけれど、探究の時間だからそれをやるのではなく、もっと日常や人生にもその態度を振り向けてほしい。
などと、大きなことを考えながら読んだ。
Posted by ブクログ
著者の半生記を語学に絡めて書いたもの。語学の話よりも著者のやっていることに関心ある人向きだと思う。
外国語についての考察は半分眉唾だが面白い。
特にアフリカや東南アジアの言語は全然知らなかったので勉強になった。
これを読んでいると自分も語学を勉強して外国に行きたくなる。
良本です。
Posted by ブクログ
体調崩し、寝込み中の読書。ほぼ一気読み。
挨拶の言葉がない、ほぼ日常で使わない、とか文化的な背景に根ざす違い面白かった。著者が語学を学びながらしていた旅も今のIT社会となっては…どうなのだろう。
2025.2.10
Posted by ブクログ
・発音を覚えるためにはネイティヴの吹き込んだ録音を聞いて何度もくり返すのがベスト(193)
・言語(外国語)は「話したいことがあると話せる」(204)
・言語を話すときの「ノリ」(234) どの言語にもその言語特有のノリとか癖とか何らかの傾向などがあることがわかる。それが語学で決定的に重要だということに気づかざるをえない。
Posted by ブクログ
若い頃から、コンゴやビルマなどの秘境に興味を持った著者の言語習得のエッセイ
圧倒的な興味と習得に向けた熱量により、どの言語も根性で身につけていく様が面白かった。
また、いくつかの言語習得方法が記載されている。
・ネイティブスピーカーの例文を復唱暗唱する。シャドーイングかな?
これが著者曰く身につきやすいとのこと。
これからITなどが発展し、情報を伝えるための習得は必要性が低くなるが、親しくなるための言語習得はそれでは賄えないというのが筆者の意見であり、同意する。
文化理解や文化の伝承・発展を考慮すると、話し手のキャラクターや村の風習なども大事であり、これらが組み合わさって言語が生成・消滅されていくだろう。