高野秀行のレビュー一覧
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高野氏の今度の冒険はイラクの湿地帯。コロナ禍を挟んで3度に亘るイラクの旅は、船作りの船頭探しから始まる。出会う人々を、宋江など水滸伝の登場人物に当てはめることで、水滸伝を読んでいる読者には各人のキャラがわかりやすく沁みてくる。
今回も高野氏が驚異的な語学力を屈指し、イラク訛りのアラビア語を身につけ、さらには歌をいくつもマスターし、現地人化していく様子が凄い。さらには、「脳内タイムマシン」と称し、紀元前の時代の湿地帯の姿を鮮やかに想像とともに描写する。世界史で「チグリス川とユーフラテス川で文明は産まれた」ということは習うが、まさにその時代の出来事を、あたかも見てきたかのように書いていて感嘆する -
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イラク南東部に広がる湿地帯、アフワール。
シュメール帝国の時代から人が住み、現代においてもマイノリティの人々が逃げ込み暮らしているというちゃんとした地図もない、所謂「よくわからない場所」。
高野秀行はここに、船を作って湿地帯を渡るという夢を叶えるためにやってきた。
通訳すらいない状態で。
考えるより動く。行き当たりばったり。
でもそのぶっつけ本番の行動力が、旅を面白くしている。
こういう人が書く本だからこそ、読んでいてこちらまで冒険している気分になる。
四国地方ほどの広さを持つ大湿地帯は、中央政府の力が及ばない。
政治に左右されない場所だからこそ、シュメール文化がそのまま残っている部分もある -
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4.5
「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それをおもしろく書く」をスタンスとする著者が自身の「背骨」とも呼ぶべき本と述べたのが、この本。
その通りで、まず思ったのが発想が本当に飛び抜けていると思った。すぐ隣の中国では固く禁止されており持っているだけで極刑になるアヘンが国境を少し超えたミャンマーのワ州だと人々の生活の糧になっている - そんな「善悪の彼岸」の先であるワ州で実際人々はどんな生活をしているのか、村人と同じ生活をして体感したいということで半年ほど住んだ記録を本にしているんだが、まずそこに行ってみようって発想になるのがぶっ飛んでいる…笑
そして、ドキュメンタリーとし -
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ネタバレはあ、面白い。
こんなに笑いながら読める本ってなかなかないかも。この前「出版区」に出てて高野さんが手にとっていた閻連科の本を買った!
こんな本を書くのに、話せば穏やかで上品さを感じるギャップが魅力の1つなのかな。
刊行順に読んでてやっとこの本に。
不毛地帯は挫折中………頭に入ってこなくなった。とにかくこの本の中に「とんでもないことになってしまった」って何回か出てくるけど、その度にニヤニヤしてた。ほんで絶対におかしいやん、密入国の後が大変ってわかるのにそれをしてしまう高野さん凄すぎる………脱帽級、ほんでなんとかなってしまう運のよさ。またミャンマーの情勢やらなんやらも理解して発信(言語化)できる頭 -
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メソポタミア文明の発祥の地であるチグリス・ユーフラテス川流域を船で旅する傑作の冒険譚だ。
高野さんは言わずもがな、イラク水滸伝から引き続きの相棒である山田隊長の凄さも際立つ。物怖じせず現地のコミュニティに入り込む好奇心旺盛な高野さんとそれを冷静に眺めつつ地形や歴史に熟知した山田隊長のコンビが絶妙だ。その土地土地の風土や文化は地形や気候、歴史を踏まえると見え方も違うのだなと実感する。
旅の先々でその土地の食を堪能し、歴史や植生を楽しむには教養が必須だがなんとも贅沢なことだ。カズオ・イシグロがコロナ禍に言っていた縦の旅を極めている感がある。近所の散歩でもいいから次に旅するときに真似したくなる。 -
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ネタバレ
まさか、まさか…
インドに行かないままに話が終わりました。
高野さんがインドに渡れる日は来るんでしょうか。
大使館からの鶴の一声は彼のもとに届いたのでしょうか。
非常にその後が気になります。
外国の空港に着いた時のワクワク感は海外旅行した者だけが味わえる高揚感だなぁ、と読んでいて先日韓国に旅行した時の気分を味わえて最高です。
パスポートを新しく作るために奥様と離婚しようとし始めた辺りから爆笑してしまいました。
なんでやねんw奥様、こんな奇天烈な方とよく一緒にいられるな…
その後も編集部の方と再婚しようとしたり、養子縁組しようとしたり、迷走が止まらない!
救いなのは"御守り& -
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冒険家である二人が、地図にも記されていないミャンマーの密林奥地で“眠る”ことを目的に探検へ挑む紀行エッセイです。
ジャングル特有の湿気や闇、動植物の息遣いがリアルに描かれ、まるで現地にいるような臨場感に引き込まれました。
高野氏の大胆さと角幡氏の慎重さという対照的なスタイルの掛け合いが絶妙で、二人の冒険観の違いが異色な旅に深みを与えていました。
自然の恐怖と美しさを両面から味わえる一方で、ボリュームのある内容だけに、読むには少し覚悟が必要かもしれません。
それでも、見知らぬ世界にまみれて眠るという発想は、日常から解き放たれたい読者の心に強く響く一冊でした。 -
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ふと本屋で気になって積読していたのをオーディブルがあるのに気がつき、旅行中車で長旅のお供にオーディブルで聞き出す
高野さんのフィルターで面白イベント満載で書いてるが実際はイラク旅絶対大変だろうこれ
聞いた事もないイラクの湿地帯にすげえ興味湧いたけど行けねえんだろう多分俺の人生では
すごすぎる高野さん
語学力もさることながらコミュ力が桁外れ
現地人にあんなズケズケ言えねえし持ちネタも凄いし尊敬しかない
あと蓄積された前提知識がすごい
何気ない現象の見方が鋭い
ものっ凄いわかりやすいしめっちゃ勉強にもなった
全然アホじゃないのにアホなのが凄い好き
挿し絵や写真関係がオーディブルではわからなかったの -
Posted by ブクログ
本友から随分前に面白いと聞いていた。でも実物は凄く分厚い(500頁弱)し、しかもイラク。ターバンの人達?過激派イスラムの国?位の認識のどうしたってテリトリー外なのだが、高野さんのXを見てこの人の書く本是非読んでみたいと思ったのがきっかけ。
傑作と言って間違いないかと。
読んでるそばから面白くそのエネルギーは最後まで続く。私の知らないイラクのお話が超展開されていた。
探検、探究譚という感じだろうか。
チグリス川とユーフラテス川の交わる大湿原地帯(アフワール)をタラーデ(三日月型の梃子ぎ船)で巡りたい
という最終ゴールに向かって本当に紆余曲折の記録だ。
面白いのは、旅の前の準備からだ。
そ -
Posted by ブクログ
高野さんの本を初めて読みましたがファンになりました
ゆる言語学ラジオにゲスト出演されててぼんやりとは存じ上げていたのですが有隣堂でオススメされてるのを拝見し購入
他の積読たちをすっ飛ばし一気に読み上げてしまいました
ページを捲る手が止まらず高野さんの飾らない語り口と辺境の地での聞いたこともないような言語体験を私までちょっと味わわせて貰ったような読後感でした
同時購入でイラク水滸伝も購入したのでそちらも非常に楽しみ
個人的に英語学習を始めた関係でふと気になった本書ですが高野さんみたいに気張らずに、でもどっぷりと言語に浸かってみたいと思うようになりました