高野秀行のレビュー一覧

  • イラク水滸伝
    刊行前から読みたい、とわくわくしていた本書。
    (ある程度、危険のある地域ではあるけれど)危険で未知なところをぐいぐい冒険していくというよりも、長期にわたってその地域に滞在し、地域の人たちになじんでいく中で、さまざまなことを調査していくスタイルの本。
    湿地帯の人々の暮らしや、マーシュアラブ布など、興味...続きを読む
  • アジア新聞屋台村
    最高。なんか、泣ける。

    高野秀行氏と言えば、いつも無茶苦茶なことに自ら突っ込んだり時に巻き込まれたりして大変な思いをしつつ、それを面白さに変換しながら、やりたいことをやって、したたかに生きる人だ。
    簡単に言えば、自由で柔軟な人。読者は、そこに憧れるんだと思う。ほんとうは私だってこんなふうに生きてみ...続きを読む
  • 世界のシワに夢を見ろ!(小学館文庫)
    高野さん9冊目。
    短いものは4ページほどで、サクッと読めるエッセイ集。
    ムベンベの探検の合間にはこんなことがあったのかというものや、高野さんには珍しい直球の下ネタまで、高野さん自ら「バカ最長不倒距離」というだけある面白話が集められており笑いながら読めた。
  • イラク水滸伝
    書店で平積みにされているのを見て、思わず手に取ってしまいました。一度見たら頭から離れない表紙のインパクト通り、内容も凄まじくインパクトのあるものでした。

    『イラク』と言われると治安が悪い、よくわからない場所と思っていましたが、高野さんの書き振りが読者にとって非常に分かりやすい表現であったり、山田隊...続きを読む
  • イラク水滸伝
    いやもう、めちゃくちゃ面白かった。

    イラクの、その中でも湿地帯(アフワール)という知られざるエリアに限った話にも関わらず、高野式ブリコラージュ的探検譚の勢いに乗っかってとても面白く読んだ。

    恥ずかしながら、水滸伝を読んだこと無いので、登場人物たちの水滸伝例えがイメージ湧かないという残念さ…今度読...続きを読む
  • イラク水滸伝
    イラクの湿地帯に興味を持った我らがタカノ。イラクの歴史、現代イラクの問題、湿地帯を行く舟を作る、食べる。

    超危険な所に行くハイパー勇気と好奇心。スゲー、スゴすぎる。タカノは天才だと改めて思う。
  • 西南シルクロードは密林に消える
    めちゃくちゃ面白い。
    自身の高野さんの著書4冊目だが、一番苦難を乗り越えて探検している感じがした。
    実際に生で交流しなければ書けない現地の人々の描写がいい。これが日本でくつろぎながら読むことができるなんてありがたいことだ。
    それにしても、今作でも『アヘン』でも思ったが、上梓されてしばらくたってから書...続きを読む
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答
    2023年39冊目。
    読書って、おもしろい。
    今悩んでいる事の答えに導くような言葉に出会える。

    「実るほど頭を垂れる稲穂かな」のことわざ。実るから謙虚にするのではなく、謙虚にするから実るのである。このことわざの本当の意味を知ることができた。

    「気づきをありがとう」…世の中というところは気づきに満...続きを読む
  • 語学の天才まで1億光年(集英社インターナショナル)
    奇抜なタイトル。この本を読んだ人から面白い、お勧めというコメントを受け、読み始めるが、本当に面白く、超絶人生そのものを感じた。
    著者のポリシーは「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをし、誰も書かない本を書く」とあるが、まさにそれを実践している。そもそも語学に取り組み始めた目的が、辺境地帯で未...続きを読む
  • 幻獣ムベンベを追え
    一昨日に読み終わった『アヘン王国潜入記』が面白かったので、高野さんの著作を順に読んでいこうと手に取ったが、これも大当たりだった。
    未開の地ともいえるような場所で生活しよく病気にかからないな、かかってもよく生き延びられるなとCDPメンバーの生命力に感心してしまった笑
  • 西南シルクロードは密林に消える
    高野秀行さんの本は本当にすごい。
    ミャンマー北部、インドのナガランド州の少数民族ゲリラについての解像度が上がった。
  • 【カラー版】アヘン王国潜入記
    読みやすく、そしてめちゃくちゃ面白い。
    アヘンを一度吸ってからは、村を出るまでずっと吸っていて笑った。
    高野さんの別の著作もすぐに読みたくなった。
  • 異国トーキョー漂流記
    面白いけど、少し考えさせられる。

    人の行かないところへ行く、人のやらないことをやる、というのが辺境ライターたる私のテーマである。
    変なところに行ったり変なことをすることで出会える人がいる。面白い話ができる。
  • 語学の天才まで1億光年(集英社インターナショナル)
    語学は実益兼趣味で複数言語習ったことがある(or学習中)んですが、そうそうそうなのよ!!と共感できること多数。作者がノンフィクションライターとは知っていたものの全く興味無く1冊も読んだ事なかったのですが、彼のこれまでの冒険がテンポよくまとめられていて「そんな無茶なとこしてたん!?」と驚くやら面白いや...続きを読む
  • 幻のアフリカ納豆を追え!―そして現れた〈サピエンス納豆〉―
    高野秀行氏の納豆本2冊目。前作"謎のアジア納豆"でタイやネパールなど国外の納豆を取材して日本有数の"納豆マニア"となった高野氏だが、世界にはまだ目にしたことのない納豆がたくさんあった。本書で一番衝撃的なのは西アフリカが東アジアを超える一大納豆地域であったことだろう。しかも彼らは大豆ではなく他の豆で納...続きを読む
  • 三大陸周遊記
     14世紀のイスラム(モロッコ)の旅行家、イブン・バットゥータの大旅行記の。全訳は家島先生が東洋文庫全八巻で訳されているが、師匠に当たる前嶋先生の抄訳となる。(このあたりは高野秀行による前書きに詳細がある)。
     モロッコ、エジプト、アラビヤ、黒海周辺、アフガン周辺、インド、アジア、中国(元)と約30...続きを読む
  • 謎のアジア納豆―そして帰ってきた〈日本納豆〉―(新潮文庫)
    2023年に読んだ本ランキングの暫定1位!
    気になることがあればとにかく現地に向かい、実物を見て食べ、作り方を教わり、自分でも作るという質の高い大人の自由研究本。
    納豆に興味がない私のような人間でも驚きの連続でページを捲る手が止まらない。
    現地の写真も沢山掲載されており、写真を通じて現地の雰囲気がよ...続きを読む
  • 子どもお悩み相談会 作家7人の迷回答
    沈黙に焦る、ありがとうがないと腹が立つ、体育がだるくて嫌い、など普遍的な悩みに作家7名が趣向を凝らして答えた1冊。
    とくにありがとうがない、という悩みに対し、そもそも世界で「ありがとう」をめったに言わない国の人がおり、水くさいと考える人もいるということを初めて知った。自分の考えだけだと決して浮かばな...続きを読む
  • 辺境メシ ヤバそうだから食べてみた
    高野さん、ほんとおもしろい!!
    ヤバそうなものを食べまくるはなし。
    衝撃だったのは、辺境の食事ではなく、美人の女性編集者と東京で食べたスパゲッティ。異物混入なのに、相手の立場を、考えてそのまま食べてしまう。。。辺境の食べ物の話なのに、このエピソードがすごすぎて、全部吹き飛ぶぐらいだった。
    あと、調理...続きを読む
  • 【カラー版】アヘン王国潜入記
    世界にはこんな暮らしをしている人たちが本当にいるのか、とわくわくする気持ちになった。いかに自分の世界観が窮屈になっているのか思い起こされた作品