高野秀行のレビュー一覧

  • 世にも奇妙なマラソン大会

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    サハラ・マラソン、面白すぎる。
    まず西サハラという世界最大の紛争地があることを初めて知った。地理的な問題と、戦闘が膠着状態であるが故にニュースにならないマイナーな地域について知ることができるのが高野秀行作品の醍醐味だ。
    『腰痛探検家』から続けて読んだので、本作でも自分のフィジカルとメンタルについて描写する能力の高さが遺憾なく発揮されており、めちゃくちゃ面白かった。
    マラソンを楽しいと微塵にも思わなかったが、本作で初めてその魅力を理解できた。
    他の短編も小粒ながら面白い。

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    2025年11月29日
  • 世界の納豆をめぐる探検

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    写真と絵のバランスが絶妙だった!リアリティを出しすぎないほんわかした雰囲気だけど、興味深い!これはこども達にも読ませたい1冊。

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    2025年11月19日
  • 謎のアジア納豆―そして帰ってきた〈日本納豆〉―(新潮文庫)

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    納豆を題材にした、壮大な大人の自由研究のような、または世界一おもしろくて読みやすい論文のような、単なる納豆エッセイとは違う、最高におもしろい納豆をめぐる冒険記。

    健康にいいとわかっていても納豆はそんなに得意ではなくて、頑張って月に1回食べるくらいだったのに、読み始めたその日から、読めば読むほど納豆が食べたくてたまらなくて、毎日納豆食べてます。
    冷房庫に納豆がないと不安になって常に補充するほどに。

    納豆は日本のものと思っていたけれど、むしろ日本は納豆後進国では?という高野さんの視点。
    アジアの納豆を食べる地域の分布の考察や、各地の食べ方や納豆との向き合い方が本当に興味深くておもしろかったです

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    2025年11月15日
  • 語学の天才まで1億光年(集英社インターナショナル)

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    辺境ノンフィクション作家の青春語学体験記。

    “辺境ノンフィクション作家”だけあって 挑んだ言葉が???!!!
    「リンガラ語」「ボミタバ語」「シャン語」「ワ語」などなど。聞いたこともないような言葉が続々。

    もちろん「英語」を始め、メジャーな「フランス語」「イタリア語」「スペイン語」「ポルトガル語」
    「中国語」も。

    「タイ語」「ビルマ語」も。

    「英語」ひとつだけでも 四苦八苦している私にとっては 驚きの連続。
    しかし 彼と私の学びの姿勢の違いは 歴然としている。彼には それぞれの言語を話す民族の事を知りたいと思う“必死さ”。どうしてもの“必要性”。

    語学には興味あるが、この“必死さ”と“

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    2025年11月14日
  • 酒を主食とする人々

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    「酒を主食とし固形物を摂取せずに生きる民族がいる」とゆう本を見つけた著者が、現地に実際に行き、その民族と寝食を共にして調査してきたノンフィクション取材ルポだった

    知らない事だらけで想像が全然およばない
    エチオピアの、山奥の、辺境で、水道はなく、電気もなく、風呂も入らず、どろどろして酸っぱいお酒と少しの団子を食べて、石の上で寝て、寝てる隣でヤギが放尿して、酒を主食にしてはいるが日中はきちんと働いて、夜にはまたお酒を食事にして、また石の上で寝て、頭上には満天の星空.....

    本当にお酒を主食にしている民族はいるのだ
    健康的にも問題は無いそうで、その民族は赤ちゃんも妊婦も子供も大人もそのお酒を飲

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    2025年11月04日
  • 謎の独立国家ソマリランド

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    謎の独立国家を確かめに、危険とされるアフリカの国へほぼ単身で行き、そして成り立ちを把握できるまで粘り強く途中で飽きらめることなく取材をして書き上げた本作品はもうエンタテインメントノンフィクションの枠を超えている。
    著者の現地の人に馴染んでしまうパーソナリティも凄いが、さすがに今回はカートの存在が大きかったのであろうと思った。

    10年以上前の本であるが、この一冊でソマリアの少し前までの状況が把握できてしまう。現状もあまり変わっていないようだ。

    敢えて難を言うとすれば、
    ソマリの氏族の立ち位置を分かりやすくするために日本の武将名を氏族名にくっつけているが、私個人的には少し読みづらく感じた(笑。

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    2025年10月21日
  • 謎のアジア納豆―そして帰ってきた〈日本納豆〉―(新潮文庫)

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    面白くて面白すぎて、大事に大事に読みました。元々納豆は大好きでしたが、読み進めるほど愛しさが増してお腹が空きました。少しでも興味を持たれたら是非読んでほしい。ただし冷蔵庫に納豆の在庫があることを確認してから読むことをお勧めします。

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    2025年10月18日
  • 腰痛探検家

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    果たして人の腰痛の話など面白くないだろうと思いつつも少し期待して読んでみた。
    そして期待通り面白かった。このお方は冒険譚抜きでも面白い話が書ける人だったのだ!
    新しい診療を始めるたびに、今度こそは治るのではとスッキリしたい気持ちがどんどん読み進ませる。
    探検ではないけれど探検話を読んだかのような錯覚に陥る。

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    2025年10月02日
  • 謎の独立国家ソマリランド

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    ソマリランドの目立つ部分から描写が始まりその描写から異文化をたっぷりと感じられた。著者がその後プントランド、モガディショと訪問をしてソマリ人とソマリの文化の理解深くしていき、改めて最後にソマリランドに戻り改めてソマリランドについて考察している。氏族と政治のかなり複雑なことを書いているからのに軽妙な語り口と日本の戦国時代の大名の名前をつけていたりきてかなり読みやすかった。

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    2025年09月27日
  • 辺境メシ ヤバそうだから食べてみた

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    盛りだくさんでした。お腹いっぱいです。

    私なんかが日頃食べてる料理、食材などはマンネリでレパートリーが少なく、狭い世界で生きてるなぁと思わされた。食材として見ていなかったもの(ゴリラなど)が食べられていることや、やたらと手の込んだ調理法などがあることを知って、あらためて世界は広く人間の歴史は長いなぁと思った。
    本書に登場する料理や食材のほとんど、特に昆虫食、は個人的に食べるのは無理であるが、中には、タイの爆弾ナマズことヤムプラードックフーやトルコのカイセリマントゥなど食べてみたいと思う料理もあった。

    その他にも、
    調理時間がやたらと長いコソボのフリア、タイのおばさんの口噛み酒、南米のカエル

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    2025年09月23日
  • 世界のシワに夢を見ろ!(小学館文庫)

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    「世界のシワ」とは「辺境」のこと。
    高野さんが訪れた辺境でのアレやコレやが詰まった一冊。
    閉所恐怖症の私は冒頭のデートの話でもうゾワゾワ。
    全体的に「ムリムリムリ」というエピソードばかりなのですが
    高野さんのおかげで、ゴロゴロしながら笑って読めます。最高です。

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    2025年09月11日
  • 幻獣ムベンベを追え

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    男子大学生って面白いよな、とは前々から思っていた。高校生よりは大人になってるけど社会人には満たない、未熟さや無責任さが若干残っている危うさはありつつも、知識があるためいろいろなことが出来てしまう。でもまぁ、なんてったって早稲田大学。頭の良い学生さんたちはまたちょっと違うよなきっと。

    …と思い読み始めたらめちゃくちゃ面白かった。考えてみたら、謎の怪獣モケーレ・ムベンベを探しに行く時点で充分私の思う男子大学生であった…

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    2025年09月06日
  • イラク水滸伝

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    50代になってもやんちゃな冒険家である高野氏が今回向かったのは、サダムフセインやISなどイスラム過激派の印象が付きまとう、日本人の大半が危険でしかないと思っているであろうイラクである。ただ忘れてはならないのが、この国が原初の文明を生み出した場所であるということだ。
    彼はこの旅で、世界でも有数の危険地帯でありながら、世界最古の歴史を持つ国、そして砂漠の印象の強い中東の一国の中の湿地帯(!?)で暮らす人々の謎を解き明かすとのことで、旅の目的からして様々な情報がぶつかり合い混沌に満ちている。案の定旅の道程も複雑かつ困難が溢れ返るもので、綴られる文章も序盤から中盤にかけてカオスそのものであった。

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    2025年09月06日
  • 語学の天才まで1億光年(集英社インターナショナル)

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    めちゃくちゃ、めちゃくちゃ面白かった〜!もっと早く読めば良かった〜!旅行記としては刺激的、語学については知的好奇心を満たしてくれ、学ぶとは?体験とは?といった抽象的な問についても、おもしろ可笑しく考察してくれている。語学の勉強法についても学べて、いったいこの本からいくつの刺激を受けたか分からない。そして、経験を笑いに変えられる、著者の心広さ、たくましさに尊敬の念を覚える。もっと、硬派な本かと思っていた。

    読書はこういう体験をさせてくれるから止められない。ありがとう、である。

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    2025年09月04日
  • 世界の辺境とハードボイルド室町時代(集英社インターナショナル)

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    なんとも刺激的な本。

    辺境作家の高野秀行さんと「喧嘩両成敗の誕生」が出世作となった歴史学者清水克之さんの対談集。

    高野秀行さんはデビュー作の「幻獣ムベンベを追え」から注目している好きな作家さん。一方清水克之さんは日本の中世の民衆史が専門の学者さん。

    普通に考えると共通性もないお二人がソマリランドを媒介にして出会い、社会や国の在り方、果ては人間の思考のあり方の根源にまで想いを巡らせている。

    その論考は新たな発見に満ちゾワゾワと今までの常識を揺さぶられる。

    高野秀行さんの辺境作家としての行動力にばかりに目が行きがちだが、高野さんの緻密な思考回路や斬新な歴史解釈に、清水さんがインスパイアさ

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    2025年09月02日
  • 西南シルクロードは密林に消える

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    高野秀行、20年ほど前の経験。中国、マレーシア、インド国境を徒歩で、車で、象で行く話。
    そして皆に助けられて日本に帰れた話。
    凄くハードな経験なのに、笑い飛ばしてしまう(読みながら笑ってしまう)明るさ。
    おススメ。

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    2025年08月24日
  • 【カラー版】ミャンマーの柳生一族

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    高野さんが先輩作家・船戸与一さんの取材旅行に同行した2週間のミャンマー旅。
    20年くらい前のことですが、ミャンマーの社会が日本の武家社会みたいなことに気づいた高野さん。
    旅の監視役となるミャンマー国軍の情報部がまるで柳生一族じゃないか!から始まります。
    ミャンマー国軍を徳川家にたとえて、柳生一族、老中、大目付まで出てきて、おもしろく、ミャンマーの国家の対立の様子などがわかりました。
    柳生一族とも打ち解けてしまう高野さんの人間力が大好き。
    辺境と言われる場所の、普通は知ることのできない人々の素の姿や魅力を引き出す力もさすが高野さん。

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    2025年08月23日
  • イラク水滸伝

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    誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをし、誰も書かない本を書く」著者のポリシーに感銘を受けた身として、とても興味深い内容であった。

    まず、イラクという日本から見れば常に戦争をしているイメージのある国(実際はそうではない)であること。マイノリティの住む世界最古の文明、メソポタミア文明の興ったティグリス川、ユーフラテス川が舞台であること。

    いずれも冒険心をくすぐられるだけでなく、現地民とのリアルなやり取りが読んでいてとても楽しかった。写真も随所に織り交ぜられ、イメージがしやすかった。

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    2025年08月12日
  • イラク水滸伝

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    イラクの湿地帯=アフワールについて書かれた本。世界史上にはレジスタンスあるいはアナーキー的な湿地帯が存在するらしく、その中の一つである中国の水滸伝になぞらえ「イラク水滸伝」と題されている。

    「湿地帯の恐ろしさは、その境界があいまいなところにある。(…)鈍色の雲が地平線まで垂れ込めた空の下、どこまでも続く湿地とも荒れ地ともつかない土地を走っていると、なんだか世界の始まる前の原初の状態にいるような感覚にとらわれる。」

    と書かれてるけど、回想やイラクに関する歴史について脱線が多い序盤は今どこにいるんだっけ?と自身が湿地帯に迷い込んだように感じることがしばしば…翌日とか何時とか、時間経過を示したり

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    2025年08月12日
  • 謎のアジア納豆―そして帰ってきた〈日本納豆〉―(新潮文庫)

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    アジアの山岳地帯にだけ根付いている謎のアジア納豆を調べるという行為は、まずは辺境の旅を一周終えている高野秀行でないと辿り着けない境地であり、深みのある本だった。
    基本的にはいつものバカ話なのだが、日本でアジア納豆作成に挑む場面は意味不明な感動があった。
    これを読んでる間、たまらなくなって毎日納豆を食べていた。
    さらには日本にある外国料理店でアジア納豆を食べられないのかとネパール料理店やビルマ料理店を調べてみたがなかなか見つからない。やはり手前納豆はそんな手軽に表に出てくるものではないのだと痛感している。

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    2025年08月09日