高野秀行のレビュー一覧

  • イスラム飲酒紀行

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    ブックカタリストなど複数のインターネットラジオで紹介されていて手に取った。そもそも、タイトルからしておかしい。イスラム=酒はNG、という自分たちの常識からすると、なぜ?となるし、飲めると言っても外国人向けの場所かな?と予想して読んでみたら裏切られた。

    酒が飲みた過ぎていろんな人に出会い頭に「酒は?」と聞くと、様々ながらも最終的にはどのイスラム国もみな隠れて飲んでいて、飲酒の幅が広いという話。しかも、家に連れて行かれたり、怪しげな路地に連れ込まれたりと、いやこれ危険すぎるだろ!と感じながら笑いながら読めた。

    最後の方の「仏教も厳しく酒を禁止されているのに…」という下りも印象的だった。

    とに

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    2023年02月27日
  • 怪しいシンドバッド

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    インド、アフリカ、タイ、中国、高野秀行さんの19歳からの冒険やトラブルが楽しく読めた。語学の天才まで1億光年を先に読んでいて、少し重複しているところもあったが、もちろんこちらが元でその頃のことを詳しく書かれていて腑に落ちた。

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    2023年02月26日
  • 辺境メシ ヤバそうだから食べてみた

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    ネタバレ

    一応覚悟して買ったのだけど、やっぱりすごい本でありました。
    巻頭カラーの『豚の生血の和え物』とか、『虫サンド』『水牛の脊髄』『ジュース用のヒキガエル』『モルモットの串焼き』など、インパクト強すぎ。
    「はじめに」で書かれた”注意してほしいのは、食事中に読まないこと。”の意味。
    いや、私の主たる読書時間は食事中なので、それは困るよ。

    雑誌連載なので、最初の方は昆虫食(それも刺激強めのやつ)などが多かったけれど、ネタ切れなのか、それとも軌道修正を強いられたのか、後半は辺境で食べられている美食などもあったりして、食事をしながら読んでも大丈夫でした。(私の方が慣れたのかもしれないけど)

    実際、昆虫食

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    2023年02月12日
  • 西南シルクロードは密林に消える

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    中国からタイ・ミャンマーの「ワ」州を抜け、インドへ。中国の出国手続きもなく、タイ・ミャンマーへの入国も税関を通ってないので、インドへは不法入国状態。「ワ」のあたりを徒歩で制覇していく様子も、インドから奇跡的に日本に帰国するのも、読んでいてワクワクする冒険譚です。アヘン王国と合わせて読むともっと楽しめると思います。

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    2023年01月06日
  • 【カラー版】ミャンマーの柳生一族

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    高野氏離れが続いていたけど、先日の『語学の天才まで1億光年』によって長い眠りから覚めた。
    自分への快気祝いにと今回手に取ったのは、世にもおどろおどろしいタイトルと表紙が特徴の本書。(相変わらず、刊行年順関係なしに読んでいくスタイルをキープ)
    いつものことながら、彼の文筆にかかれば恐怖は軽減され、寧ろ愉快な気分にさえなっていた。

    早大探検部の先輩で作家の船戸与一氏とミャンマーへ取材に出かけた著者。今回は珍しく観光に近い合法的な旅行なのかと思いきや、そんなはずはなく。題して「柳生一族と過ごすミャンマー辺境14日間」の旅だ。

    ここで早速、謎のワード「柳生一族」が登場。これは現地の軍情報部を徳川家

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    2022年12月02日
  • 世にも奇妙なマラソン大会

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    -何か面白いことはないか
    夜中にネットサーフィンをしていてたどり着いてしまったのが、西サハラの難民キャンプで開催される“砂漠を走る”マラソン大会。
    直前の申し込みにもかかわらず、ゆる~くエントリーされ、詳しい案内もなく「夜9時マドリッド空港集合」だけ。しかも、マラソンなど経験のない著者。不安を残しながら現地へ飛んだ。

    モロッコと対立する西サハラへの援助を求めることがこの大会の趣旨だったようで、ボランティアに慣れている海外の人々に比べ、著者はそんなことには思いが至らない。
    難民キャンプといっても、それなりに物資は揃い、対立しているといっても平和な西サハラ。
    現地の取材を行いつつも、果たして、砂

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    2022年12月01日
  • ワセダ三畳青春記

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    辺境作家、高野氏の青春記。ワセダのたった三畳の部屋に住んだ11年間で起こった日々を綴った一冊である。
    高野氏の著書は普段我々が行かないような辺境の地や未開の地などのテーマに気を引かれるが、文章にしたときの面白さが尋常ではない。今回のエッセイではそれ特に際立つ。場面の切り取り方やテンポ、言葉のチョイス…高野氏の著書を支えているのはやはり文章力だ!と感じる一冊であった。

    特に最終章の、野々村荘からの旅立ちは懐かしさ、寂しさ、面白さ、なんとも言えない哀愁が美しく感じられて何度も読み直した。人を好きになる複雑な心境をこんなに上手く書ける人がいるのか、と嬉しくなった。

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    2022年11月22日
  • 将棋「初段になれるかな」会議

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    『山口恵梨子(えりりん)の女流棋士の日々』で知ったさくらはな。さんたちが、高野秀行六段と行なった「将棋アマ初段になるためにはどうしたらよいか」の鼎談。まずは3マス×3マスを見る(いきなり大局観など身につかない)、藤井聡太の棋譜を読んでも難しすぎて勉強にならない(とはいえ、アマ級位者にも勉強になる棋譜を残す先生もちゃんといる)などなど、色々な心構えが本音ベースで語られていて、とっても面白い。初心者+αの人たちがさらに上達するための方法論として、将棋以外の分野でも参考になると思った。

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    2022年11月04日
  • 西南シルクロードは密林に消える

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    めちゃくちゃ面白いだけでなく、ミャンマーやインドの少数民族問題について勉強にもなり、素晴らしい本です。

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    2022年09月24日
  • ワセダ三畳青春記

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    私も大学時代同環境で生活していたので、最初はタイトルに惹かれて何となく手にした本。でも、読んでみると単なる共感というレベルを超えて話が面白すぎる! 登場人物のキャラ設定と数々の事件を面白可笑しく表現する作者の才能に感服しました。

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    2022年07月07日
  • 世界のシワに夢を見ろ!(小学館文庫)

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    人の見た事のない物や知らない事を求めて旅?冒険?いや、無謀な挑戦?に突き進んでいく著者のその大きな挑戦の合間に起こった細々した事件を書いたエッセイ。初デートに洞窟に行った話や、フランスで命の危機にあった話など、どれをとっても馬鹿馬鹿しくもスゴくもある抱腹絶倒のエッセイでした。

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    2022年05月23日
  • またやぶけの夕焼け

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    表紙の先頭にいる少年の名は"カッチャン"、これはカッチャン軍団の冒険(遊び)の記録。幼少期をカッチャンと呼ばれて過ごした私はどうしたって自分の当時を重ねてしまう。贔屓目もあるだろうが面白い。少年時代は、宝物だ。

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    2022年05月15日
  • 西南シルクロードは密林に消える

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    高野さんの紀行文は、信頼できる。
    現地の人たちとの交わり方が、素朴で率直で暖かいからだ。自分が実際に現地に足を運んで、その土地の人と話をしてみたい気持ちにさせられる。
    今回の旅で私の印象に残ったのはゾウ・リップとエピキュリ大尉の2人。
    今、ミャンマーは本当に大変な事態を迎えている。この本に書かれた旅が行われている時も十分大変だったのだが、それを上回る状況であることが日々ニュースを通して伝わってくる。
    願わくば、この旅に登場した人々が幸せに暮らせる時が早く訪れますように。
    と願ってはみるものの、対立するゲリラのどちらの人々も高野さんの旅の味方になってくれたわけで、非常に虫の良い浮ついた願い事にし

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    2022年05月07日
  • 怪獣記

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    トルコ東部のワン湖で目撃されているUMA、”ジャナワール”の真偽を確認するため、現地に飛び、目撃者に取材を試み、湖周囲の村々を全て周り目撃情報を探し求め、その過程でイスラムやクルド人問題などにも遭遇しつつ、最終的には「いないんじゃね?」という結果に落ち着きそうになったその時! というノンフィクション。とにかくそのスタンス、内容、文章全て真面目に取り組んでいるのに面白いというのが一番の謎。

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    2022年04月28日
  • 謎のアジア納豆―そして帰ってきた〈日本納豆〉―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    納豆というと、よく、「なんで豆腐が“豆が腐った”で、納豆は“納豆”なんだろう?」と言われるが。
    それは、「納豆は、豆を藁苞に納めるから“納豆”」。
    「豆腐は“腐”が中国で四角く固めるという意味があるから“豆腐”」って聞いて、ずっとそれを信じてたんだけど……、
    そんな話、これっぽっちも出てこない。
    もはや何が何やら…!?(^^;

    東南アジアの山間部で、納豆やコンニャクが食べられていることは知っていた。
    あ―、それって、つまり「照葉樹林文化圏」ってことだよねって、ずっと信じてきたんだけど……、
    この本によれば、それはそれでまた微妙に違うらしい。

    ていうか、現在、日本で食べられている納豆というの

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    2022年02月23日
  • 腰痛探検家

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    探検とは、未知なる秘境に行くことだけを指すのではなく、捉え方次第で何でも探検になるのだと認識させられる一冊。今回『腰痛』という地獄から生還するため、情報を集め、知り合いを頼り、色んな種類の病院や治療院に通い、完治を求め彷徨い歩くその姿はまさに探検。そして行く先々で全て違うことを言われさらに混迷を深め迷走していく様は、申し訳ないけれど笑うしかないというか。特に治療者と患者の関係を恋愛に例えるところが妙に納得できました。決して読んで腰痛治療の参考になるわけではないですが、集中して読んでいる間は腰の痛みを忘れさせてくれるかも?

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    2022年02月17日
  • アジア未知動物紀行 ベトナム・奄美・アフガニスタン

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    アジア(ベトナム、奄美、アフガニスタン)で未知の動物、UMAを探すノンフィクション。終始真剣に探索を行い、命の危険もあるような国にまで行き、探すために現地の人と交流し、色んな場所をたらい回しされ、なんなら銃まで向けられるような経験をしているのに、それを面白く書けるところがすごい。そしてUMAについてだけではなく、訪れた国の内情やその国の抱える矛盾まで考えさせられる深い内容でした。

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    2022年01月25日
  • 異国トーキョー漂流記

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    東京も、外国人とすごせば異国"トーキョー"に見えてくる……
    登場する日本で暮らす外国人たちがみな個性的でおもしろいのは、(わざわざ日本に来るような人たちだ、)各人の個性も十分あるだろうが、同時に著者の目線のおもしろさもありそうだ。
    どのエピソードもおもしろく、また興味深いものだった。
    なかなか海外旅行に行けないいま、すこし他人の視点を想像すれば、ここ日本でも異国を感じることができるかも、というワクワクを感じることができた。

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    2022年01月10日
  • 世界の辺境とハードボイルド室町時代(集英社インターナショナル)

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    辺境作家の高野さんと中世史家の清水さんの対談。最初は、本書の表題のように、それぞれが専門とする室町とソマリランドの生き方が似ているというところから話が始まるが、後半はそこから離れて人生論、作家論、文化比較論、日本人論・・と様々な話題に及んで飽きさせない。お二人の教養の深さも物凄い。

    一つ言えるのは、価値観はもとより多様だが、それは辺境にも転がっているし、過去にも転がっていて同様に面白いし、やはり今の価値観が絶対ではないことを常に相対視できるようにすべきということなんだろうと。

    30年前と今と、かなり価値観は変わってきているが、それもそれ、古代から中世、織田信長を経て江戸、そこから明治、戦前

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    2021年12月26日
  • 謎の独立国家ソマリランド

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    複雑で飲み込むのは難しいが、実際の旅行記と併せてソマリランドについて説明されており,面白かった。
    臨場感があり、登場人物は皆面白い。
    読むのに時間がかかったが,ソマリランドについて知るための貴重な資料だと感じた。

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    2021年11月18日