高野秀行のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
納豆って実はアジアやアフリカにもあるのか・・。原料の豆がそもそも大豆では無いということもあるのか。
人類が豆類をどうやって加工し、食べてきたのかということも考えることができる。
それにしても、納豆を探す旅が危険な探検の旅になる過程は文章を追うだけで緊迫感が伝わってくる。
激変するアフリカの食文化についての紹介、シェフと呼ばれる人の立場についての記述もあり、非常に面白かった。(地域の王様なんですね。)
あとセネガル料理、美味しそう。
韓国のチョングッチャンを探す旅も面白かった。また、DMZという非武装地帯に隣接する地域が自然豊かな場所というイメージがあり、大豆の袋にも印刷されているという -
Posted by ブクログ
高野さんの紀行文は、信頼できる。
現地の人たちとの交わり方が、素朴で率直で暖かいからだ。自分が実際に現地に足を運んで、その土地の人と話をしてみたい気持ちにさせられる。
今回の旅で私の印象に残ったのはゾウ・リップとエピキュリ大尉の2人。
今、ミャンマーは本当に大変な事態を迎えている。この本に書かれた旅が行われている時も十分大変だったのだが、それを上回る状況であることが日々ニュースを通して伝わってくる。
願わくば、この旅に登場した人々が幸せに暮らせる時が早く訪れますように。
と願ってはみるものの、対立するゲリラのどちらの人々も高野さんの旅の味方になってくれたわけで、非常に虫の良い浮ついた願い事にし -
Posted by ブクログ
ネタバレ納豆というと、よく、「なんで豆腐が“豆が腐った”で、納豆は“納豆”なんだろう?」と言われるが。
それは、「納豆は、豆を藁苞に納めるから“納豆”」。
「豆腐は“腐”が中国で四角く固めるという意味があるから“豆腐”」って聞いて、ずっとそれを信じてたんだけど……、
そんな話、これっぽっちも出てこない。
もはや何が何やら…!?(^^;
東南アジアの山間部で、納豆やコンニャクが食べられていることは知っていた。
あ―、それって、つまり「照葉樹林文化圏」ってことだよねって、ずっと信じてきたんだけど……、
この本によれば、それはそれでまた微妙に違うらしい。
ていうか、現在、日本で食べられている納豆というの -
Posted by ブクログ
高野さんの文章は「粋」である。
その時の情景や人の感情をメタで捉えてるから一人称でも客観的で分かりやすいし読者の心の声を先にツッコんでくれるのでクスってしてしまう。そして無駄な重複表現はなく端的でスマートである。
なので野々村荘の中のトンチキな出来事をまるで天井から眺めているような気分になりワクワクして目が離せない。
しかし最後の6章だけはテイストが異なる。今までさんざん野々村荘をシニカルに面白おかしく書いていたのに急に「私小説」っぽくなる。もっというと「独白」、いや完全に奥様への「ラブレター」である。
このラブレターが沁みる。これまでの放蕩生活の代償として世代や世間から取り残されてし -
Posted by ブクログ
辺境作家の高野さんと中世史家の清水さんの対談。最初は、本書の表題のように、それぞれが専門とする室町とソマリランドの生き方が似ているというところから話が始まるが、後半はそこから離れて人生論、作家論、文化比較論、日本人論・・と様々な話題に及んで飽きさせない。お二人の教養の深さも物凄い。
一つ言えるのは、価値観はもとより多様だが、それは辺境にも転がっているし、過去にも転がっていて同様に面白いし、やはり今の価値観が絶対ではないことを常に相対視できるようにすべきということなんだろうと。
30年前と今と、かなり価値観は変わってきているが、それもそれ、古代から中世、織田信長を経て江戸、そこから明治、戦前 -
- カート
-
試し読み
-
Posted by ブクログ
寒々としたお話をしばらく読んでいたから、そろそろどこかであったまりたいと思っていたところ。
普段海外のお料理に対してあまり免疫がなく、おまけに当たり外れも激しそうだからって知っていたり味の想像がつきやすいものにしか手を出さずにいたけど本書に出てくるお料理は冗談抜きにどれも美味しそうで、第一章のタイから垂涎のまなざしだった。
筆者と並んでテーブルを覗いていると、どの人も笑いかけてくれる。つられて何度も笑みがこぼれた。
初版は’12年で東日本大震災下の移民についても触れられている。混乱の中で彼らを訪ねて調査を続けようとするのは少し強引にも思たけど、こうして勇気を出してくれる人がいるおかげで普通