高野秀行のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
若宮總氏の『イランの地下世界』がめちゃくちゃ面白くてもっとこういうの読みたいなと思ったところ、あとがきというか身元保証人として高野秀行氏が現れて本書を紹介されていたのでまんまと買ってしまった。そしてまんまと楽しませていただいた。
ちなみに購入して表紙をじっと見てからクレイジージャーニーの高野さんだと気づいた。笑
イラクという国だけでもよく知られていないのに、その中のアウトローが集まる南部湿地帯に行くというのは変態中の変態。数多の障害に阻まれながらも、高野氏と山田隊長は驚異的な行動力とコミュニケーション能力を発揮して問題を解決し、達観した視点でわけのわからない経験を面白く提供してくれた。
多角 -
Posted by ブクログ
電車で読んだのが間違いだった。
めちゃオモロイ。いや、どの高野本も基本的にはめちゃオモロイ。
だが今回は親近感の湧いてきやすい日常に焦点を当てているので、より面白おかしさが伝わってくる。笑いが次々と込み上げてきて、ついには目まで達してしまった。マスクを着用していたものの、「それ、そんなに面白いのか?」と周囲から勘ぐられていたに違いない。
面白ければ面白いほど、読み手は話に夢中になってしまう。そう、電車で読んでしまうと乗り過ごしかねない。自分の場合目的地が終点だったが、着いたことにも気づかず居座り続けてしまった…。
学生時代から11年間住まわれていた「野々村荘」での思い出を綴ったエッセイ。(あ -
- カート
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試し読み
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Posted by ブクログ
高野本にハズレなし!謎の独立国家ソマリランド以来の冒険長編!高野さんの真骨頂を味わいましょう!
高野さんの本は、ソマリランドで講談社ノンフィクション大賞を受賞されて以来、デビュー作から語学本までほとんど読破してきました。
イラク水滸伝は、まだ爆弾テロがそこかしこで起こるイラクの、しかもイラク人にも危険だとかよくわからないとされている湿地の民の生活に迫るドキュメンタリー大作です。
と書くと、なんだか堅苦しい本なのかと思ってしまいますが、そこは高野さん。いつも通りの現地の人たちとのドタバタ劇が最初から最後まで続いており、まるでコメディ作品。ところどころで本格的な歴史や文化への考察が挟まれることで -
ネタバレ 購入済み
とても素晴らしい作品です
韓国人女性とのエピソードを読んで
とても切ない気持ちになりました。
人の心を揺さぶる作品はなんであれ本物です。
他のエピソードも非常に興味深く、面白いので
心からオススメさせて頂きます。 -
Posted by ブクログ
著者が早稲田大学の探検部で、コンゴのテレ湖で見かけられたという幻の怪獣(ムベンベと命名)を確認すべく、プロジェクトメンバーを募り果敢に挙行する非日常的な大冒険談である。
そもそもコンゴは日本と国交がなく双方の大使館も無いなか、ビザの取得から苦労し、途方に暮れそうな行程で目的地のテレ湖をめざす。飛行機で行けるのはコンゴの大きな町までで、その後は道があるのは100km先にある村までで、そこからは丸木舟で100km先にある村を目指し、その後は湿地帯のジャングルの中を60km進む。ようやく辿りついたテレ湖は変化に乏しい単調な湖であり、果たしてムベンベが現れるのか、一瞬たりとも目が離せない状況から、3交