高野秀行のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者の高野さんのソマリアに対する想いは、タイトルの通りまさに恋。好きだからもっと知りたい、忘れられたくない、ドライにされるけどそれ故にさらに燃え上がる。そんな様子は面白くありつつ、なんだか健気で応援したくなる。色んなことがてんこ盛りで感想がまとまらないが、高野さんの情熱溢れる本に、読者の私もソマリアに恋させられてしまった。もっと知りたくなる、不思議な魅力を持つソマリア。
よりディープなソマリアを知ることができる本書は、ソマリア一般家庭の話から今回は謎の南部の話まで幅広く、そのテンションはまさにジェットコースターのようだが、それがたまらなく、最後まで飽きずにあっという間に読めてしまう。
それ -
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涙なしには読めなかった。
グルメ要素を期待して読むと少しがっかりするかもしれない。
だけど、「あなたの食事事情を教えてください」という最初の入りで、一緒に食事を交わすことで文化や国籍は違えど打ち解けられる。
そして打ち解けることで、本当にその人の事を知れる。
だから他文化に触れたい、日本に住んでいる外国人を知りたい、そんな期待を持ってこの本を読むと、かなり満足度がある。
著者の高野さんの人柄がもっと好きになる本。
盲目の旦那さんとの結婚を機に、スーダンから日本に来た女性、フィリピン女性たち、色んな過酷な状況も乗り越え日本で暮らすイランの女性。
自分の実家が近くにないのはもちろん、母国語で -
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“行け、韓国とアフリカへ。我らが仲間を探すのだ・・・”
納豆の声に導かれ、再び探求の旅へ。
カラー口絵8ページ
・プロローグ
第1章 謎のアフリカ納豆 カノ/ナイジェリア
第2章 アフリカ美食大陸の納豆 ジガンショール/セネガル
第3章 韓国のカオス納豆チョングッチャン
DMZ(非武装地帯)編 パジュ/韓国
第4章 韓国のカオス納豆チョングッチャン
隠れキリシタン編スンチャン郡~ワンジュ郡/韓国
第5章 アフリカ納豆炊き込み飯
ワガドゥグ~コムシルガ/ブルキナファソ
第6章 キャバレーでシャンパンとハイビスカス納豆
バム県/ブルキナファソ
第7章 幻のバオバブ納 -
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アジアの辺境の地で出会ったのは、納豆。
何故、納豆がそこにある?そもそも納豆とは?
3年間の探訪レポで追求した納豆ワールドを堪能あれ!
カラー口絵8ページ
・プロローグ 日本は納豆後進国なのか?
第一章 納豆は外国のソウルフードだった!? チェンマイ/タイ
第二章 納豆とは何か
第三章 山のニューヨークの味噌納豆 チェントゥン/ミャンマー
第四章 火花を散らす納豆ナショナリズム タウンジー/ミャンマー
第五章 幻の竹納豆を追え! ミッチーナ/ミャンマー
第六章 納豆
第七章 アジア納豆は日本の納豆と同じなのか、ちがうのか
第八章 女王陛下の納豆護衛隊 パッタリ/ネパール
第九章 日本納豆の起 -
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早稲田大学探検部の学生が、コンゴまで幻の獣「モケーレ・ムベンベ」見つけに行く実話。
正しくクレイジー・ジャーニー。
高野秀行さんの「ワセダ三畳青春紀」がとても面白く、他のも読んでみたいと思っていたころ、インスタでこちらをおすすめしていただいた。
高野秀行さんが作家として活動していくきっかけになった本でもあり、なるほど本当に文章が読みやすく、ユーモアのセンスが素晴らしかった。
終始ニヤけてしまう。
ムベンベを見つけられるのか、見つけられないのかとか、ムベンベは何かとか、そこが大事なポイントではない。
このために、生死をかけて日本との国交がほぼ皆無のコンゴのジャングルに飛び出る80年代の -
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移民―様々な要因や事情によって母国を離れ、日本に移住してきた在留外国人は300万人を超える。その中でも独自の暮らしや文化を異国でも守り続ける人々がおり、また意外なほどに日本の食や習慣を受け容れている人々もいる。そんな日本の中にある外国のお話を各地で取材してまとめたエッセイ集となっている。
取材のタイミングが東日本大震災直後ということもあり、移民たちの中には母国に戻ってしまったり、東日本から西日本に移り住んだりといったケースも多かった。その中でもとくに信仰面では、教会やモスクといった象徴的な建物を異国においても守り続ける姿勢が垣間見える。そしてそこが同胞との接点であり、不安を解消するコミュニテ -
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『語学の天才まで1億光年』をだいぶ前に既読していて。ためになったし超絶!面白かった(ゆえに星五つ)のだけど、何て感想を書いていいものか分からないくらい完結していたので星だけ付けて寝かせていました。
そこに出てくるユニークな外国人たちとほぼリンクしていて少し違うエピソードもありつつ、こちらもまた面白かった。
『語学』のほうはタイトル通り、どのようにして多言語を習得し、それを活かしながら多様な国々人々とコミュニケーションを取ったか。そしてそれがいかに魅力的か。
『異国トーキョー』は、関わった外国人たちの異文化習慣や価値観に触れることで高野氏の中でいろいろなことが芽吹き培われていったこと。
言語、 -
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Posted by ブクログ
面白かった!文化人類学、風俗、言語学、スーパーサバイバル術(対人)などなど、多岐にわたって軽快に語られる。
現地のテロやコロナ禍、体調不良など様々な困難に見舞われるけど、凄まじいポジティブさを見せてくれる。タフだなぁ、と思う。
マーシュアラブ布の解明は、ほんとにエキサイティングだったし作者の興奮も伝わってくる。
イラクと日本じゃ完全にアウェーだと思うのに、身内に入ってしまうとすっかり仲良くなるのが筆者の人間力を感じた。
正直イスラム社会の女性への扱いが酷すぎて、特にアフワールでのゲッサブゲッサには到底着いて行けそうにない。それは筆者もそう思っているのだけど、それとその他の考え方は切り離して公平