高野秀行のレビュー一覧
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高野秀行氏の納豆本2冊目。前作"謎のアジア納豆"でタイやネパールなど国外の納豆を取材して日本有数の"納豆マニア"となった高野氏だが、世界にはまだ目にしたことのない納豆がたくさんあった。本書で一番衝撃的なのは西アフリカが東アジアを超える一大納豆地域であったことだろう。しかも彼らは大豆ではなく他の豆で納豆を作るのだ。最初は懐疑的であった高野氏も数年にわたって各国の納豆を取材してきた経験から、その作り方や味から納豆であることを認めることになる。最終的に大豆以外の豆からも納豆作りが可能なことを知った氏は、大豆成立前の縄文時代から納豆作りが行われていたのではないか
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14世紀のイスラム(モロッコ)の旅行家、イブン・バットゥータの大旅行記の。全訳は家島先生が東洋文庫全八巻で訳されているが、師匠に当たる前嶋先生の抄訳となる。(このあたりは高野秀行による前書きに詳細がある)。
モロッコ、エジプト、アラビヤ、黒海周辺、アフガン周辺、インド、アジア、中国(元)と約30年に渡り旅を続けているが、そのヴァイタリティと知的好奇心には脱帽する。
東方見聞録に比べると、こちらのほうが断然読みやすく、面白い。情報の正確性はともかく、前者がガイドブックとすれば、こちらは旅日記である。善きにしろ悪し気にしろ起こった出来事を克明に記しており、読んでいてワクワクするのである。 -
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ネタバレ沈黙に焦る、ありがとうがないと腹が立つ、体育がだるくて嫌い、など普遍的な悩みに作家7名が趣向を凝らして答えた1冊。
とくにありがとうがない、という悩みに対し、そもそも世界で「ありがとう」をめったに言わない国の人がおり、水くさいと考える人もいるということを初めて知った。自分の考えだけだと決して浮かばない考えなので、興味深い。
その他にも「結局悩み解決してないじゃん」といったものもあったが、回答の内容が大喜利のようで面白く、こう考えればいいんだな、自分もこういうところあるなぁと楽しく読めた。
真剣な悩み解決に一役買う本ではないが、小さいコラムを読んでいるようで面白かった。 -
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納豆が、アフリカにあるなんて!!驚いた。
あることを確認するだけではなく、作り方まで確認し、さらに、どの納豆が美味しいかまで評価している、単純に冒険紀行としてだけではなく、論文とかで世界の人にも読んで欲しいぐらい。納豆に興味があるのは日本人だけだから、世界の人はあんまり興味ないかも。
アフリカの納豆ぜひ、たべたい。
大豆ではなくパルキアで作る納豆。食べたい。。。
ハイビスカス、バオバブでも作るらしい。
お隣韓国の料理、チョングッチャンは食べに行けれそうな気がするが、アフリカに納豆を食べに行くのはなかなか難しいかな。
アフリカに納豆を食べに行くツアー的なものを旅行会社さんに作って欲しい。 -
- カート
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試し読み
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Posted by ブクログ
ブックカタリストなど複数のインターネットラジオで紹介されていて手に取った。そもそも、タイトルからしておかしい。イスラム=酒はNG、という自分たちの常識からすると、なぜ?となるし、飲めると言っても外国人向けの場所かな?と予想して読んでみたら裏切られた。
酒が飲みた過ぎていろんな人に出会い頭に「酒は?」と聞くと、様々ながらも最終的にはどのイスラム国もみな隠れて飲んでいて、飲酒の幅が広いという話。しかも、家に連れて行かれたり、怪しげな路地に連れ込まれたりと、いやこれ危険すぎるだろ!と感じながら笑いながら読めた。
最後の方の「仏教も厳しく酒を禁止されているのに…」という下りも印象的だった。
とに