高野秀行のレビュー一覧
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世界の納豆をめぐる探検
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試し読み
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Posted by ブクログ
早稲田大学探検部の学生が、コンゴまで幻の獣「モケーレ・ムベンベ」見つけに行く実話。
正しくクレイジー・ジャーニー。
高野秀行さんの「ワセダ三畳青春紀」がとても面白く、他のも読んでみたいと思っていたころ、インスタでこちらをおすすめしていただいた。
高野秀行さんが作家として活動していくきっかけになった本でもあり、なるほど本当に文章が読みやすく、ユーモアのセンスが素晴らしかった。
終始ニヤけてしまう。
ムベンベを見つけられるのか、見つけられないのかとか、ムベンベは何かとか、そこが大事なポイントではない。
このために、生死をかけて日本との国交がほぼ皆無のコンゴのジャングルに飛び出る80年代の学生のバイタリティとクレイジーさに感動する。
そしてそこで体験した1ヶ月以上にも及ぶ生活が、私自身では絶対に経験できないことだから、読んでいてとても面白かった。
毎回本を開くとコンゴのボア族とジャングルにいた。
(自分は居心地のいいベッドのなかだったり、電車の中だったりだったけど)
現代社会の問題が盛り込まれた本から一息つきたい方にはおすすめ。
多様性、LGBTQ、精神疾患、貧困問題、少子高齢化、SDGs、ジェンダー平等、教育格差、長時間労働、
情報リテラシーの格差、生産性の低迷、移民問題とは…?
これらはコンゴのムベンベが現れるというテレ湖には無縁。
久しぶりに全てから解き放たれて、読み終わった後はかなりの爽快感があった。 -
Posted by ブクログ
移民―様々な要因や事情によって母国を離れ、日本に移住してきた在留外国人は300万人を超える。その中でも独自の暮らしや文化を異国でも守り続ける人々がおり、また意外なほどに日本の食や習慣を受け容れている人々もいる。そんな日本の中にある外国のお話を各地で取材してまとめたエッセイ集となっている。
取材のタイミングが東日本大震災直後ということもあり、移民たちの中には母国に戻ってしまったり、東日本から西日本に移り住んだりといったケースも多かった。その中でもとくに信仰面では、教会やモスクといった象徴的な建物を異国においても守り続ける姿勢が垣間見える。そしてそこが同胞との接点であり、不安を解消するコミュニティとなっていた。
印象的だったのは、移民第一世代の外国籍の人々が母国の食や文化を大切にする一方で、子や孫の第二世代になると日本食や日本語を日常的に扱うようになる点だ。とくにムスリムやヒンズー教徒のような禁忌の多い宗教でも、肉食が少なく調理が簡単な日本食は好まれるようで、割とどの国の出身者でも寿司やラーメンは好むといった傾向がみられる。
もちろんこういった表には見えない差別や暮らしにくさといった面もあるのかもしれないが、決して深くは混じらずとも表面的に穏便に済ますといった日本社会の特徴は、外国人コミュニティにとっても無難かつ平和に暮らせる場所なのだろう。 -
Posted by ブクログ
『語学の天才まで1億光年』をだいぶ前に既読していて。ためになったし超絶!面白かった(ゆえに星五つ)のだけど、何て感想を書いていいものか分からないくらい完結していたので星だけ付けて寝かせていました。
そこに出てくるユニークな外国人たちとほぼリンクしていて少し違うエピソードもありつつ、こちらもまた面白かった。
『語学』のほうはタイトル通り、どのようにして多言語を習得し、それを活かしながら多様な国々人々とコミュニケーションを取ったか。そしてそれがいかに魅力的か。
『異国トーキョー』は、関わった外国人たちの異文化習慣や価値観に触れることで高野氏の中でいろいろなことが芽吹き培われていったこと。
言語、文化、習慣etcが違えど、人間同士のやりとりが微笑ましく…いや、もう、ただただ、
高野氏や外国人たちの純情さが愛おしく切なくなる。
端々に外国人たちの姑息さだったり高野氏が自虐する動機のセコさがチラチラと見えますが。相手に向き合った途端に読んでるこっちが心配になるほど人が好い。
読後、何故だか「じゅんわり」あたたかくなっちゃう。
今のところ(他の既読本も良作だけど)一番好きな高野本です。
ちなみに、サラサラッと読めて(物理的に)薄めなところもまた他の作品と違っていいところ。 -
世界の納豆をめぐる探検
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試し読み
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Posted by ブクログ
面白かった!文化人類学、風俗、言語学、スーパーサバイバル術(対人)などなど、多岐にわたって軽快に語られる。
現地のテロやコロナ禍、体調不良など様々な困難に見舞われるけど、凄まじいポジティブさを見せてくれる。タフだなぁ、と思う。
マーシュアラブ布の解明は、ほんとにエキサイティングだったし作者の興奮も伝わってくる。
イラクと日本じゃ完全にアウェーだと思うのに、身内に入ってしまうとすっかり仲良くなるのが筆者の人間力を感じた。
正直イスラム社会の女性への扱いが酷すぎて、特にアフワールでのゲッサブゲッサには到底着いて行けそうにない。それは筆者もそう思っているのだけど、それとその他の考え方は切り離して公平に見ているところが成熟した大人を感じさせる。相手の懐に入った以上、自分たちの価値観は自分の身のうちに収めて相手の世界を先入観なしで公正な目で見ることはなかなかできない。
ノンフィクションなのに、めちゃめちゃ中世ファンタジー読んだ気分にもなる訳のわからない本。(めっちゃ褒めてる。) -
Posted by ブクログ
電車で読んだのが間違いだった。
めちゃオモロイ。いや、どの高野本も基本的にはめちゃオモロイ。
だが今回は親近感の湧いてきやすい日常に焦点を当てているので、より面白おかしさが伝わってくる。笑いが次々と込み上げてきて、ついには目まで達してしまった。マスクを着用していたものの、「それ、そんなに面白いのか?」と周囲から勘ぐられていたに違いない。
面白ければ面白いほど、読み手は話に夢中になってしまう。そう、電車で読んでしまうと乗り過ごしかねない。自分の場合目的地が終点だったが、着いたことにも気づかず居座り続けてしまった…。
学生時代から11年間住まわれていた「野々村荘」での思い出を綴ったエッセイ。(あとがきで知ったが、「野々村荘」は仮名らしい)
居住スペースは何と三畳間という手狭さだが、高野氏が所属されていた早大探検部(他の著書でもお馴染み!)に程近く、家賃も1万2000円と超良心的!(てかそんな好物件聞いたことがない)
他の探検部員も住んでいたため、半ば第二の探検部活動拠点と化していた。
チョウセンアサガオの種を食べ続け、高野氏が「ノイローゼ気味のチンパンジー」に化けた話等、辺境とはまた違う部活動の記録も楽しめる。部やサークルに必ず一人はいる「関わってはいけない先輩」の高野氏だったが、何だかんだで年齢的にはまだ学生(ご卒業後は学生上がり)。たとえ一般的な学生みたいにパッとしなくても(失礼…)、これまた他では味わえない青春特有の輝かしさがあった。
あとどのエピソードにも共通して言えることは、オチが上手い!
「私は首をかしげた。野々村荘お得意の『謎の現象』だ。だがここの現象は私のような凡人には想像しがたい謎を秘めている」(P 167)
「私のような凡人…」というツッコミポイントはさておき、野々村荘の住人は高野氏に引けを取らない変わり者ぞろいだ。
立地的・価格的に変わり種なアパートだから引き寄せやすいのか…?それもあるだろうけど、自分は大家のおばちゃんパワーによるものではないかと睨んでいる。
オープンで寛容、細かいことは気にしない性格。住人同士のトラブルにも仲裁に入り、大体解決へと導くキレ者でもある。会話もいちいちオモロイ。何十年も大家でありながら、築年数や部屋数を把握していないところは何だか好感が持てた。
今ドキこんなにチャーミングなおばちゃんいる?住人たちにとっての「暗闇の提灯」的存在なのも頷けるし、高野氏が11年間ほぼストレスレスで過ごせたのも、彼女の功績が大きいんじゃないかな。
笑いが中心だったけど、終盤はちょっぴりセンチメンタル。ある事情から野々村荘との訣別を果たすからだ。
これまでの野々村荘をめぐるドタバタ劇と毛色が違いすぎて、正直アウェーだった。でも今まで優先してきた野々村荘ライフをふっと手放すことで、ようやく彼も青春の名残から巣立っていったんだな…と、最後はおばちゃん目線になっていた。
電車ではしてやられたが笑、高野本をまた1冊コンプリートした喜びと荘の活気(?)が、自分の中で勢いよく渦巻いている。 -
謎の独立国家ソマリランド
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ネタバレ 購入済み
とても素晴らしい作品です
韓国人女性とのエピソードを読んで
とても切ない気持ちになりました。
人の心を揺さぶる作品はなんであれ本物です。
他のエピソードも非常に興味深く、面白いので
心からオススメさせて頂きます。