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僕はヒデユキ、八王子市立第六小学校の四年生だ。放課後になるといつも近所に住むカッチャンたちと遊びに繰り出す。『侍ジャイアンツ』に影響されて魔球を投げようとしたかと思えば、弟をブッチャーに見立ててプロレスごっこ。大物のノコギリクワガタに興奮し、恐竜の化石探しに熱中する―。毎日を全力疾走する少年たちを活き活きと描く、かつて子供だった全ての人に贈る笑いと涙の青春小説。
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Posted by ブクログ
表紙の先頭にいる少年の名は"カッチャン"、これはカッチャン軍団の冒険(遊び)の記録。幼少期をカッチャンと呼ばれて過ごした私はどうしたって自分の当時を重ねてしまう。贔屓目もあるだろうが面白い。少年時代は、宝物だ。
遠い昔に経験したことがあるような感覚や子供のテンション、冒険心を、さっき体験したことのように生き生きと表現できるってすごい。
ノスタルジー。作品世界は僕よりだいぶ上の世代だけど、小学4年前後の頃いろいろ工夫して遊んでいたのを思い出す。
うちも公園の真ん前で、よく野球でガラスを割って、怒られてたからすごい自分のことのように読み進めた。高野さんやっぱり面白い。
自分たちで考えたバカバカしい遊び、グループ内の規律、親や同級生との関係…、小学生の高学年で出会う諸々の出来事が描かれる。 確実に年代が違うのだが、とても懐かしく感じる。ラストには小学生時代に遊んでいた近所の仲間が、進学とともに疎遠になっていく姿が描かれる。大人になる通過儀礼のようなものだ。自分も経験...続きを読むしたからだが、やはり少し切なくなる。 これがどの年代まで共感できるものかはわからないが、「あの頃」を思い出すために読んでほしい一冊だ。
著者の現時点で発行されている文庫本は読破した模様。故船戸与一氏の宿題だった小説を著した著者の思いはいかばかりか。少年小説というのは良く考えると難しいものだと思うが、主人公・阪野ヒデユキ君はそのまま高野氏を反映させているように感じた。永遠の少年ってことでどうでしょう? 自分も著者と同級なので、時代背景...続きを読むが目に浮かんでくる。近所には小学年代の子どもが多く、学年を超えて遊んでいたっけ。そして、リーダー格の6年生が卒業するのを淋しく見送ったのを思い出す。
内容(「BOOK」データベースより) 探検冒険、野球にプロレス、虫捕り、火遊び、秘密基地…。遊びは遊びじゃねえんだ!?70年代少年小説の傑作。 小学生の時は空き地やどぶ、林や工事現場ですら冒険の対象でした。毎日何かしらろくでもない遊びをしていたけれど、それがとても楽しかった。丁度ファミコン黎明期の...続きを読む子供なのでゲームにも狂っていましたが、虫取りや魚釣りにも夢中でした。 この本は主人公が「かっちゃん」というちょっと勝手で変わり者だけれども、全力投球で遊ぶ1歳上の友人に心酔して毎日遊んで遊んで遊んで遊びつくす物語です。虫取りの話しと、ゴルフを勝手にアレンジして新たな遊びを開発するくだりは自分にも覚えが有って懐かしく思いました。 そして小学校6年になると小学生でなくなる不安ありました。制服を着てというのが憧れつつも窮屈になりそうな漠然とした怖さを感じていました。 高野秀行さんの子供の頃の原点を見たような気がしました。
大好きなノンフィクション作家、高野秀行が、何をとち狂ったか、児童文学なんて書いている。要らんことに手を出さずに、今までどおり辺境作家としてノンフィクションを書いてりゃいいのにと思いつつも無視できずに手に取りました。そうしたら、まるっきりのフィクションというわけではなく、自分の子ども時代を基に描いた小...続きを読む説の模様。 舞台は1970年代。主人公のヒデユキは八王子の小学校に通う4年生。近所に住む兄貴分のカッチャンをはじめとする仲間と過ごす日々。草野球、探検、プロレスごっこ、秘密基地、クワガタ捕り、粘土遊び、化石探し、ゴルフコースづくり。同級生にちょっと気になる子がいたり、思いもよらぬ子から告白されたり。同じ時代に小学生であった人ならば、ノスタルジーを感じることでしょう。いつだって、遊ぶことに真剣だったあの頃。 いい本ではありますが、高野氏の他作品と比べればイマイチと言わざるを得ません。『ワセダ三畳青春記』の楽しさと切なさには到底及ばず、やはり児童文学はその道の人にまかせてほしい。たぶん、子ども時代が懐かしくてこれを書いたのだと思われますから、これ以上色気は出さないことを望みます。
少年時代の冒険、独自のルールで遊んだあの頃を思い出す一冊。なんでそんなことをそんな詳しく書くのか、というような感じで話は進み、大人にはわからないはずの感性が、大人であるはずの自分をくすぐる。こうゆう遊び心を持っていたいし、それをいまの視点なしに一冊ぶち抜きで語れるヒデはすごい。副隊長を自称していたが...続きを読む、軍団においての歴史を世に残す大事な大事な書記長であった。読ませる力とはこうゆうこと。
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高野秀行
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