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神とは、信仰とは、どういうものか? 霊性と宗教は矛盾しないのか?
批評家、随筆家、そしてNHK「100分de名著」で最多の指南役を務める著者が、自身と共通点も多いキリスト教文学の大家の作品から、「日本人とキリスト教」を考察する意欲作。本書の軸になるのは、遠藤最後の長編『深い河』。著者はこの作品を「遠藤周作一巻全集」と呼ぶべきもので、遠藤の問いがすべて凝縮されている重要作と語る。神、信仰、苦しみ、霊性、死について……。それら一つ一つを章タイトルに据え、登場人物の言動を丹念に追いながら、そこに『沈黙』や他作品を補助線として用いることで、遠藤や著者自身はもちろん、多くの日本人キリスト教者が追究した大テーマ「日本的霊性とキリスト教の共鳴」を可能にする。
はじめに 日本的霊性とキリスト教
第1章 神について
第2章 死について
第3章 出会いについて
第4章 信仰について
第5章 告白について
第6章 苦しみについて
第7章 愛について
おわりに 復活について
Posted by ブクログ 2022年05月09日
「うめきは、姿を変えた祈りだと言うのです。自分以外の誰かのうめきを聞くことができた時、私たちは、それまで自分がうめくほかなかった試練の意味も、その時同時に感じるのかもしれません。」
「大津にとってキリスト教は思想ではなく、「道」でした。思想であれば、自分の実感と異なるものであったとしても、それ...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月24日
著者の若松英輔氏の日経新聞の連載が面白く、興味を持って本書を手に取る。共感できたり、勉強になったりすることは多かった。特に、「生活」と「人生」の違いというところは印象に残った。ただ、本書に含まれる多様なテーマの繋がりというか、本書全体のテーマというのが捉えにくく感じた。タイトルの「日本人にとってのキ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年04月27日
遠藤周作の『深い河』にたいへん感銘を受け、この著書に出合いました。
『深い河』の魔力は、霧のようにわたしにまとわり付き、心を浸食していきました。 脆弱な感受性のわたしでさえ、深層のわたしに気づき、救われました。
そして、本書ですが、わたしが読み解くことができなかった数々の遠藤周作の思いを...続きを読む
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