ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
2pt
働く単身女性の3分の1が年収114万円未満。中でも10~20代女性を特に「貧困女子」と呼んでいる。しかし、さらに目も当てられないような地獄でもがき苦しむ女性たちがいる。それが、家族・地域・制度(社会保障制度)という三つの縁をなくし、セックスワーク(売春や性風俗)で日銭を稼ぐしかない「最貧困女子」だ。可視化されにくい彼女らの抱えた苦しみや痛みを、最底辺フィールドワーカーが活写、問題をえぐり出す!
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
「真の弱者は救いたい形をしていない」とはどういう事かの詳細解説みたいな本。 本文にもあったが、知性や精神に重い障害を持つ人と関わった事の無い層には到底信じられない世界だしにわかには受け入れ難い難い内容だと思う。 知的ボーダーや精神疾患持ちの方と深く関わった事がありそれなりに理解がある方だと自負してい...続きを読むる私は「分かるー!」の気持ち良さと、あまりの深淵の深さに「ぇえ…」の困惑の連続で感情の交互浴が凄かった。 特に、 『彼女らは本当に、救いようがないほどに、面倒くさくて可愛らしくないのだ』 の部分は、あまりに実感として“理解る(わかる)”ので唸ってしまった。 この本がシンドくて読みきれない方は、「みぃちゃんと山田さん」という漫画から入るのが良いと思います。 知的障害の行動様式がしっかり描かれているし、「まだぜんぜんマシ」な部類の地獄なので覗きやすいです。
私は子供の頃から「日本に生まれただけで幸せ」と言われてきた。 それは疑いもなく事実だと思う。 しかしながら、その幸福が誰にでも平等に享受できるものではないのだと、強く全ての日本人に理解してもらいたい。 多くの人がセックスワーク(性風俗や違法の売春まで)を行う人を、「楽して稼ごうとしている」とか「自...続きを読む分を安売りしている」などと忌避するだろう。 たしかに、本書でもそう言った気軽な思いで参入する一般女性も描かれる。 しかし、彼らは「貧困」でさえない。 「貧乏」と「貧困」は異なるのだ。 さらには本書で定義する「最貧困」とは、存在さえ不可視化され、ほぼ全ての日本人が知りもしない、想像もできないほどの、目を背けたくなるような絶望を生きている。 援デリ(非合法売春の業態の一つ)の少女たちは何歳からいるかわかるだろうか。 代々先輩が後輩を売る中学校があるなど、想像できるだろうか。 彼らの単価は? なぜ彼らが部分麻酔を持ち歩くのか? なぜ彼らは普通のバイトやせめて夜職をしないのか? ある少女は「じゃんけんでチョキ出されたら負けますね」と笑う。親に折られて、拳を握れないのだ。 2人の子供と一緒にいたい母親は、公的書類が読めず、福祉支援が申請できない。 カップル援デリをする少女は、会話もままならず、「あ、はい」程度しか回答できない。 ある買春少女は長い会話に集中できず、ちょっとした事で相手を殴ってしまう。 彼らに自己責任だと言えるだろうか。 誰にでも煩わしい行政手続きや面談を経て、生活保護等福祉保護を受けられるだろうか。 彼らは公的医療保険制度も理解していない。 私自身、人に理解しづらい病気で休んだことがある。 1人で抱えてはいけないそうだ。 ならば、どうしたらいい? 日本に生まれて幸せ。 そう言えると言うことで、やっと幸せなのだ。
まえがき ・人は低所得に加えて「三つ無縁」「三つの障害」から貧困に陥ると考えている 「家族の無縁・地域の無縁・制度の無縁」「精神障害・発達障害・知的障害」 ・世の中には、こうした分類・分析・論証や議論から外れたところで、目も当てられないような貧困の地獄の中でもがいている女性、そして未成年の女性達がい...続きを読むる。セックスワーク(売春や性風俗産業)の中に埋没する「最貧困女子」。それが僕が見てきた最も悲惨な風景だった。 ・彼女らは貧困問題の議論から除外されてきたとしか思えないばかりか、常に差別と無理解と糾弾の対象だった。 なぜなら彼女らの貧困、抱えた苦しみや痛みは、「可視化されていない」のだ。 ・見えづらい、分かりづらい、面倒くさい、そんな「最貧困女子」を、忘れないでほしい。見捨てないでほしい。 彼女らの抱えた不可視の痛みと苦しみを、この本では可視化してみたいと思う。 第一章貧困女子とプア充女子 第二章貧困女子と最貧困女子の違い 第三章最貧困女子と売春ワーク 第四章最貧困少女の可視化 第五章彼女らの求めるもの 総括 ・女性の低所得層が増えるほどに、低所得と貧困の境界が分かりづらくなり、その中でも特にセックスワークの中にある貧困女性が一層不可視状態に陥ってしまう「最貧困女子・少女」にとって、セックスワークには吸引力がある。 セックスワーカーを「ワーク系」「サバイブ系」「財布系」で分類することを提案し、生きるためにセックスワークに就かざるを得ない多くが合法的でない違法な売春ワーク周辺に偏在する傾向を描いた。 簡単な解決策など示しようがないが、まず小学生時代の居場所ケアによって、「売春ワークへ吸引する地域の縁」を絶つこと、家で状態の少女らには親和性の高いシェルターづくりの必要性がある。18歳以上の最貧困女子については、セックスワークそのものに正常化・社会化が必要だと提言した。 格差社会の中でセックスワークに一般の女性が参入する機会が増えている。様々なステージで議論を始めてほしいのだ。 まず第一歩は、それがどれほど直視に耐えないようなものであっても、彼女らの置かれた現実を知ることからだ。 最も救わなければならない女性が、差別や批判の対象となるような、そんな残酷な連鎖だけはもう断ち切ってほしい。そう願ってやまない。 あとがき 世の中で、最も残酷なことはなんだろうか? それは、大きな痛みや苦しみを抱えた人間に対して、誰も振り返らず誰も助けないことだと思う。 道端で倒れて七転八倒している女性がいれば、、多くの人が手を差し伸べるだろう。 だが、その女性が脂汗を拭きながらも平然を装っていたら?声をかけても「大丈夫ですから」と遮ってきたら? 助けてくださいと言える人と言えない人、助けたくなるような見た目の人とそうでない人、抱えている痛みは同じでも、後者の痛みは放置される。これが、最大の残酷だと僕は思う。 現代の日本ではこうした最悪の残酷が広がりつつある。格差社会、特に貧困が単身世帯の女性や、ひとり親(シングルマザー)に集中しているという報道は、だがそんな中、その貧困や抱えた痛みが「不可視化」され、それどころか差別や批判の対象とすらなってしまう女性や未成年の少女らがいること、それがセックスワーク(売春・性風俗)周辺に集中していることを本書では描いた。 本音を言えば僕の心情は、もう限界だ。 あれ?これ放っておいたらまずいんじゃない?そんなことを少しでも思ってくださる読者が入れば幸甚だ。 心情面だけではなく、実際問題は深刻だ。 ひとつだけ言えるのは、男は子供を産めないということだ。今日本は少子高齢化の中、圧倒的な生産人口不足・労働力不足の時代を眼前に控えている。にも関わらず、福祉といえば高齢者の介護福祉。子供や女性への福祉は軽視されたままだ。 生産人口の減少は、国力の衰退にほかならない。むしろ日本の男性は頭を下げて女性に「産んでくださいお願いします」とお願いするような状況にあるのに、そもそものその貧困状態が可視化されていないことに、大きな危機感を抱きはしないだろうか? 本書を読むことはとても重苦しいですし、本書からさらに想像していくことは神経が持たないです。 セックスワーカーはAV出演者も含めて、すっかりと日本女性のごく普通の当たり前になっているようです。 日本人AVは世界中でとても人気があり、日本人女性たちはとても性的に卑猥な尊厳のない軽い女性として世界中で定着し見られているようです。 しかも昔とは違い映像で日本人女性の卑猥な姿が、世界中の人々達に今後何千年間も晒し者にされることになってしまうのにも関わらず。 そうした規模とかを考えれば、こんなにも女性が卑猥で軽くて情けがなくなってしまった国、民族は地球の歴史上どこを探しても過去に遡ってみたとしても、現代の日本以外では他には例がないはずです。 とても深刻な取り返しがつかないのではないのかと思ってしまいます。 日本人女性たちのことをそうやって晒し者にさせて平気でいる日本人のことは世界中ですっかりと蔑みと笑い者になっています。
大切に保護されて過ごすべき子供時代に命に係わる暴力と虐待を受け続け、何も与えられず、適切な教育も受けられず、容姿にも恵まれず、孤独と苦痛を感じている彼女たちは、社会からゴミを見るような目で見られている。 許せん!と、消費期限3分の義憤が沸いてすぐ消えた。恐ろしいことに気が付いたから。 人は見た目...続きを読むが9割というけれど、ただ容姿に恵まれないだけでなく、たくさんの厄介ごとと疫病神に憑りつかれて凄まじい負のオーラを放つ彼女たちは誰もが最悪の第一印象を抱くと思う。そして粗暴なふるまいや極端なルーズさ、品のない言動を目の当たりにし、 おそらく、いや間違いなく、僕はゴミを見る目で彼女たちを見る。 そして自分の世界から切り捨てるだろうと思う。あまりに異質すぎて理解不能。サバンナの動物が過酷な自然でも生きていけてるように彼女たちも独自のコミュニティを持ちその中で生きてるのだろうと勝手に想像して終わり。記憶から消える。 ルポライターってすごいなー、この恐ろしい世界の内側をよくこれだけ取材できるもんだ。 この本読んで、大きく考えが変わったわけじゃない。だけど、一つ決めたことがある。 書いてしまうと安くなりそうなので書かないけど、僕は決めた。
この手の本は大変貴重だと感じます。 国内統計でも性産業に関するデータは基本的にありませんし、データ取得そのものにプライバシー権が及びますので、標本が少なくてもこのようなルポから学ぶことは重要です。 風俗業、とりわけ性産業女性たちそのものにももちろん課題は山積みですし、一定の自己責任は伴うでしょうが...続きを読む、層別に考える良いきっかけになりました。 売れっ子キャバ嬢やav女優、私たちが表層的に判断するのはこのような目立つ方々ですから、お金を持ってる、整形をする、華やかな人たちを前提にしています。 しかし、本書では、もっと身近でミクロな領域について言及しており、これが大多数のセックスワーカーの真理に近いのかと感じました。
あまりに衝撃的な内容だった。。彼女らが直面する困難はあまりにも困難であり、福祉制度が全く機能しない現状を打破するのは不可能にさえ思える。。彼女たちが持つ制度に対する斥力はとりわけ大きく、補導されたらアウトという状況下で、彼女たちがこのような道を選んでしまうことに対して仕方なさすら感じた。著者のあとが...続きを読むきにある、限界という言葉は、切実に限界なのだろうと感じざるを得なかった。 風俗業(また売春の)自己責任論はお門違いだと理解したし、自分がいかに制度内で生活をしてきたのかを理解した。
岡田斗司夫さんの話を聞いて。「最貧困女子」と「貧困と脳」をセットで読もうと思った。 詳しい感想は「貧困と脳」でどうぞ!
「本当の弱者は救いたい形をしていない」 この言葉に尽きますね。 社会の中でも不可視になっている最貧困層の女性へのインタビュー、取材を通じてそのリアルな姿を描写しています。 なかなか読むのがハードな部分もありますが、こうした現実があるという事実を知っておくべきだと感じました。 彼女たちの多くは売春...続きを読むで生計を立てていますが、昨今の「パパ活」などによって売春のコモディティ化がさらに進んでおり、本書が上梓された頃よりさらに状況が悪化していると考えられます。 解決策のようなものも後半少し触れられていましたが、正直厳しいと思いました。
『最貧困女子』に描かれる虐待の連鎖に、「人間である限りこれはなくならないのでは」と絶望的な気持ちになった。これらの問題は本人のやる気ではなく、生き抜くためのOSが違うのだと。安易な自己責任論がいかに無力で残酷かを痛感する。 ただ魚を与えるのでもなく、一方的に釣りを教えるのでもない。その人が尊厳を失わ...続きを読むずに輝ける環境をどうデザインするか。本当の支援とは何かを、深く問い直すきっかけをくれた一冊。
大学生の時に読もうとしたが、その時の自分には内容が重すぎて脱落。10年経ったいまなら読めるかも?というのと、貧困と脳を読む前に読んでおきたいと思って再読。今度は最後まで読めました。 10年以上前と比較すると今の方がもっと深刻化しているのでは、、、??自分に何かできることってないのかなあ、ちょっと考え...続きを読むていきたいと思いました。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
最貧困女子
新刊情報をお知らせします。
鈴木大介
フォロー機能について
「幻冬舎新書」の最新刊一覧へ
「社会・政治」無料一覧へ
「社会・政治」ランキングの一覧へ
貧困と脳 「働かない」のではなく「働けない」
この脳で生きる。脳損傷のスズキさん、今日も全滅
壊れた脳と生きる ――高次脳機能障害「名もなき苦しみ」の理解と支援
最強思考の麻雀【近代麻雀付録小冊子シリーズ】
最貧困シングルマザー
されど愛しきお妻様 「大人の発達障害」の妻と「脳が壊れた」僕の18年間
将棋と麻雀。頭脳戦の二刀流 49歳からの私の挑戦
時代の動かし方 日本を読みなおす28の論点
「鈴木大介」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲最貧困女子 ページトップヘ