阿部彩の作品一覧
「阿部彩」の「おやこで話す 子どもの貧困」「格差と出自の研究」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「阿部彩」の「おやこで話す 子どもの貧困」「格差と出自の研究」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
貧困問題に取り組んできた著者二人による対談本。実際に現場に携わってきた為、出てくる事例が豊富である。特に、貧困が一部地域で連綿と受け継がれてきた、という事例は初見である。そういうことも漠然とあるだろう、と思ってきた所に実例を出されると、改めて考えさせられる。
この本で着目したポイントは三つ。
1.漠然とした世間でのイメージと現場との乖離。
2.税金による再配分の必要性
3.強制出費を強いる産業
1について、現場と世間のイメージ・無理解に苦しめられている業界は多いので、人々の共感を得られると思う。さらに、世間体を気にしがちな日本では、尚更貧困の現場は見え難い。
2について、応
Posted by ブクログ
貧困という概念を、物質的・金銭的側面だけでなく、社会的排除の視点から捉えている。
人が尊厳を持って生きていくには、「つながり」「居場所」「役割」等の社会的包摂(社会に包み込むこと)が欠かせないが、経済的貧困が、社会の一員であることからの排除を誘発する。
単に施し的な救済でなく、一人一人が社会の中で自分の居場所や役割を見出していく過程への援助、またすべての人が暮らしやすい社会(ユニバーサル・デザインの社会)づくりなどの政策等が紹介されている。
格差が大きい社会ほど富裕層も含め住みにくい病的な社会であるとのこと。貧困・格差は「対象者」だけの問題でなく、社会全体のあり方が問われる問題なんだ。