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貧困問題の新しい入門書。誰でも「居場所」「つながり」「役割」を持って生きていたいと願う。そのキーワードとなる「社会包摂」なしに、これからの社会保障政策は語れない。気鋭の研究者が、熱く熱く語る。(講談社現代新書)
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Posted by ブクログ
貧困という概念を、物質的・金銭的側面だけでなく、社会的排除の視点から捉えている。 人が尊厳を持って生きていくには、「つながり」「居場所」「役割」等の社会的包摂(社会に包み込むこと)が欠かせないが、経済的貧困が、社会の一員であることからの排除を誘発する。 単に施し的な救済でなく、一人一人が社会の中で...続きを読む自分の居場所や役割を見出していく過程への援助、またすべての人が暮らしやすい社会(ユニバーサル・デザインの社会)づくりなどの政策等が紹介されている。 格差が大きい社会ほど富裕層も含め住みにくい病的な社会であるとのこと。貧困・格差は「対象者」だけの問題でなく、社会全体のあり方が問われる問題なんだ。
社会的包摂という概念の導入本。 何が衝撃かと言えば、社会的弱者は災害時にも弱者になること。 そのままスライドしてしまうのだ。 生活保護だって現代の生活に当てはめれば、携帯電話やエアコンは必要だ。 日本にある貧困は、絶対的貧困ではなくて相対的貧困。 50年以上も前に作られた制度は時代に合わなくなって...続きを読むいるのではないか。 私たちは現実をこの問題にもっと気がつくべきなのではないかと思う。
著者が研究者であるため、「貧困って何?」や「最低限の生活の水準ってどう決まるの?」という基本的で古い問いから、これまでの社会保障モデルを反省する新しい議論まで含まれていて、とても良い。しかもわかりやすい。思いがけず勉強になった。
「社会的包摂」という切り口から、従来の金銭的支援を中心とした貧困問題の取り組みに対して一石を投じている。 豊富なデータと著者自身の経験から並々ならぬ説得力のある論理が組み立てられている。 特に、格差の拡大が富裕層自身にも影響を及ぼすことについては多くの事例を積み重ねて強調しており、こうした知見が広...続きを読むく共有されることが望まれる。 貧困問題等の社会問題を扱うにあたっては必須の一冊である。
「西洋資本主義経済の限界」というテーマが、著者の専門分野や観点から論じられているのだと感じた。読みながら鳥内浩一の提唱する「日本発 新資本主義経営」が常に想起された。貧困・格差を「個人の責任・問題」と考えがちな日本人の、ある意味で良くない面と、震災当時世界を驚かせた素晴らしい面、そのバランスを取って...続きを読むいく、そのための一助に本書がなるのではないかと思う。
「障害の社会モデル」と「貧困の社会的排除」は似ているという。問題は当事者ではなく社会が内蔵している障壁にあるということ。すべての人は程度の違いがあれハンディや生きにくさを抱えている。いちばんしんどい人に焦点を合わせた社会が、結局はすべての人にとって暮らしやすい社会になるということ。(ユニバーサル・デ...続きを読むザインの社会) 社会的包摂の一方法としてベーシックインカム(BI)なる言葉も想起している。この社会に生まれた運命を支えてくれる人権・生活保障になりうるのか。おカネへの執着や将来に対する不安は減るだろう。障害、難病、介護、育児などに対する生活不安も減るだろう。生活不安に縛られた意に沿わない労働から本来の仕事を含め思いっきり得意分野で自己創造希求の営みができるのではないか。社会的包摂としての「BI」、批判も含め改めて勉強する価値はありそうだ。
社会から排除されないように努力をすべき、と考えられがちだけど、だれもが排除されないような社会を本来はつくるべきだというのが納得した。
貧困問題に対し、自己責任論という個人の問題ではなく、社会包摂という社会の責任を問うアプローチをしている。 また、格差は社会の中での人と人の信頼関係の低下と相関がある等、インクルーシブかつ格差のない社会の重要性がわかりやすく提示されている。
統計を使った分析もさることながら、ホームレスのエピソードが印象に残った!統計的には格差と社会への信頼が相関していることが、エピソードからは、頼られることの重要性が理解できた。 ロビンフッド指数、マタイ効果について、さらに勉強。
社会的排除という言葉を初めて聞いた。 格差は確実に存在している。けれど、弱者をないものとして社会の隅に追いやる状況は、この本が発行されて9年経った今でも変わらないんじゃないかと思う。 いくら暮らしが発展して便利になったからとはいえ、やっぱり人とのつながりは大切。誰かに認められること、自分の居場所があ...続きを読むることが何より生きがいになるし生きる活力になる。でも貧困と格差がその人間らしさを奪ってしまう。私の周りに貧困者がいたらどうするだろう。もし自分がその立場になったらどうするだろう。考えるきっかけになった。
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弱者の居場所がない社会 貧困・格差と社会的包摂
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阿部彩
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