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「えっ! イルカを食べるの?」という前に漁の現場を見よう。『THE COVE』の舞台・太地でイルカ漁船に便乗し、15年間「おいちゃん」たちと交流した動物行動学者の体験的捕鯨論。
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Posted by ブクログ
2014/03/10 日本における捕鯨や欧米の反捕鯨団体のことがよくわかった。 クジラが食べられていたことはしっていたが、イルカを食品としてみたことがなかったので、衝撃を受ける部分もあった。 しかし、ここにも書かれている通り、他国の文化に感情論で批判を繰り返す反捕鯨団体。変なの。 あまり新書は...続きを読む読まず、読んでもあまり飲み込めなかったりしていたけど… すごくわかりやすく、読みやすかった。
自分は子供の頃、給食で鯨肉が出た最後の方の世代だが、正直、鯨肉にあまり思い入れはない。 ただ、欧米の「捕鯨禁止」の主張には、以前から理解し難いものを感じていた。 (ちなみに生物学上、イルカとクジラには違いはなく、大型のものをクジラ、小型のものをイルカと区別しているだけらしい) 2009年度のアカデ...続きを読むミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した「ザ・コーブ」ではイルカの追い込み漁が批判的に描かれた。 が、著者によれば、ギリギリ、ウソはついていないものの、「ドキュメンタリー」というより「プロパガンダ」に近いものだと言う。 著者はイルカの追い込み漁が行われている和歌山県太地町に水産庁調査員として訪れたのをきっかけに、長年にわたり漁師達との交流を続けている。 本書は、その経験を元に描いたイルカ追い込み漁の体験記、および捕鯨の歴史についてと、捕鯨のこれからについて論じたもの。 当然、(自称)保護団体メンバーとの衝突についても触れられている。 地元の漁師達が口を揃えて嘆いている事は(自称)保護団体メンバーの「姑息さ」 基本的に「欲しくない」と言っている人にムリに押し付けようとしている訳ではないから、放っておいて欲しい、というのが漁師達の本音。 それでもしつこくつきまとう(自称)保護団体メンバーに「イルカをとって何が悪い?」と聞いても、彼らは正面から答えようとせず、何かの拍子に腕がぶつかったというような事があれば、大げさに痛がるフリをして「暴力を受けた」と騒ぐらしい。 (そもそも撮影している場所自体、一般人は立ち入り禁止の場所だったりする) 2011/7/2にフジテレビで放送された「渡辺陽一が撮ったこれが世界の「戦場」だ」という番組で、スタジオの中学生がシー・シェパード代表のポール・ワトソン氏に質問するコーナーがあった。 そこで中学生が 「クジラは獲ってはダメで、牛がいいのは、なぜ」 という趣旨の質問をしたところ、 「牛は海に住んでいない」 という回答が返ってきた、というのを思い出した。 この辺りから考えると、(自称)保護団体メンバーにとってはイルカ・クジラ保護は「科学」ではなく「宗教」なのだろう。 そのため、漁師達からの「なぜ、獲ってはいけないのか」という「論理」には太刀打ちできず、「感情」に訴える方法でしか対抗できないのでは、という気がする。 捕鯨を理解させるには、まずは、その違いがある事を認めさせる事から始めなければならないのかもしれない。 (もしかすると、ムリかも、という気もする)
農水省の原田 英男氏がツイッターで紹介していたのを見て購入。 もともと、鯨なんて、食べる機会もほとんど無く、捕鯨に対する興味も無かったため、捕鯨に関する知識など皆無に近かったのだけれども、この本を読んで、捕鯨に関する、ある程度、まとまった知識が得られた様に思った。 和歌山県太地町で行われるイルカ追...続きを読むい込み漁の歴史から始まり、映画「The Cove」撮影の舞台裏(取材された側からの話)だとか、現在行われている調査捕鯨の問題点など、捕鯨に関するいろいろな話題が取り上げられている。 捕鯨のよしあしはともかく、「食材としての鯨肉を考えたとき、他の食肉に勝てないことが一点ある。肉質改善をできないことだ。」との文章には、ハッとした。 当然と言えば、当然の話なのだろうが、これは、捕鯨業界にとっては、意外と、痛いのではないかと気がしないでもない。 でも、肉質が変わらないのなら、調理法を変えれば言いと言う事なのだろうか? 実のところ、どうなのだろう? あと、文章は、読みやすく、飽きのこない展開で話が続くので、ストレス無く、読み通す事ができた。
初めてきちんと知りました。江戸時代、それ以前の歴史と今の関係もわかりました。「The Cove」見る前に読んだ方がいいと思いますよ。あの映画は間違いなく隠し撮りとショッキングなシーン、さらには他の場所での映像もごちゃまぜにしたドキュメンタリーとして認められないものだと感じます。15年にわたって太地で...続きを読むのイルカ追い込み漁に関わってきた動物行動学者からの冷静な反論です。 しかし、欧米はかつて鯨油を採るためだけに鯨漁をし、鯨を資源として枯渇させた張本人(脂分だけ採った後は海に投棄ですよ)。石油の登場でさっさと捨てたのはついこの間のこと。それだけに鯨が獲れたらどこまでも使い尽くし、さらにはその霊までも供養する日本という姿が見えていません。冷静に知識としてこの本をお勧めします。
イルカを食べるなの反論は弱い。◆太地町の追い込み漁は元伊豆だったのか。◆◆捕獲したイルカで先に懐く個体はバカ。芸を覚えない。◆沿岸捕鯨は水産庁の調査員が同乗している完全な管理水産。◆◆クジラには首が無い。◆◆食料としての鯨類は、家畜との比較として、味の品質改善が出来ない点で劣る。なるほど。◆◆やはり...続きを読む、沿岸捕鯨は残すべきだな。毛唐糞喰らえじゃ。
20120306 太地町に対する思い入れからか、反捕鯨とは逆方向の感情論が感じとれてしまう部分もあるけど、フィールドワークに基づいた「イルカ漁」という行為の真実を伝える読み物としての完成度はとても高い。 読後に「水族館にイルカに会いに行きたい」「イルカとクジラの味を食べ比べてみたい」両方の感想を持っ...続きを読むたもの(笑) 映画を先に見ていたら、イルカ漁に対して残酷なイメージを持ってしまったかもしれないけど、小動物を愛でる価値観もサルを食糧とする価値観も存在する世界で、特定の価値観を押し付けることを正義とは言わないよ。
タイトルの「ダメですか?」についての検討は、批判を「感情論」と片付けて(ま、シー・シェパードは正にそんな感じだけど)単純化するだけで頼りない。これでは、「鯨を特別視しなくても、捕鯨には動物愛護や保護の観点から問題にすべき点がある」とする論が、対象から抜けてしまう。納豆のたとえはあまりにバカバカしくて...続きを読む本を置きそうになった。 また、「捕鯨は日本の文化」ではなく「日本には捕鯨文化がある」という表現にならえば、「西洋には反捕鯨の文化がある」と見るべきなのに、著者は「反捕鯨は西洋の文化」的な図式にとらわれてはいないか? しかしサブタイトルの「体験記」としては、太地町での15年に及ぶ地道なフィールド・ワークが実を結んでとても充実した内容。加えて捕鯨業界の歴史を概観でき、調査捕鯨の鯨肉についての扱いも地に足が付いた話で興味深く読める。
[ 内容 ] 捕って、屠って、感謝して、頂く。 映画『THE COVE』が描かなかった真実。 イルカ追い込み漁船に何度も便乗し、「おいちゃん」たちと15年間も交流してきた動物行動学者の“体験的捕鯨論”。 [ 目次 ] イルカ追い込み漁(沖でのこと;浜でのこと) 太地発、鯨と人の400年史―古式捕鯨...続きを読む末裔譚 イルカを飼うのは「かわいそう」か? 捕鯨業界のこれから 鯨を食べるということ [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
ダメなのか?と思って読みました。 映画を観た後に合わせて読んだから、ひとつのことを語る目線が違うだけでこんなに違うんだなあと驚愕でした。
生きることは、他の生き物の命を頂く事であること、感謝の気持ち、畏敬の念をもう一度再認識できる本である。ザ.カーブを観た人は、角度を変えて考えることができる。
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