手嶋龍一の一覧
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ユーザーレビュー
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読書備忘録619号。
★★★★★。
めっちゃおもろかったぁ!
「初対面の相手に堂々と身分を名乗れず、所属する組織名を記した名刺も切れない――。公安調査官となって何より戸惑ったのはこのことだった。」
神戸を舞台にした公安調査庁職員の和気あいあいとした国際諜報活動物語!
まず、神戸が舞台。道々、街並みの
...続きを読む表現が完璧に脳内に再現される。それだけでも楽しい。しかも私が住んでる六甲アイランドが諜報の舞台に!小磯良平記念美術館で○対が接触!住吉川ぁぁぁ!
物語のプロローグ。
ウクライナで娘の肝移植をなんとか実現したい父親の悲痛な願い。
根室で密猟の魚介類を捌く仲買いの男。
ロンドンのバルチック・エクスチェンジ(船舶売買)で売買が禁止されている自動車運搬船の売買の話。
脈略のない3つのエピソード・・・。
そして物語は始まる。
神戸の公安調査庁事務所に就職した梶壮太。警備・公安と違い組織は弱小。ただ、警備・公安は国内のテロなどを防ぐ内向きの組織。公安調査庁は、規模は小さくても国際諜報がターゲット。
壮太が住むジェームス山で、とある建設現場が目に留まる。施主エバーディール。それはかつて、壮太が北朝鮮船舶を追いかけていたいた時に背後にいた船舶ブローカー。怪しいところは見つけられなかったが、なぜエバーディールが建設に?
そこから、再び地味で地道な調査と諜報が始まる。
上司の柏倉頼之、同僚でアラビアのロレンスに惚れこみ公安に入ったMissロレンスこと西海穂稀。個性的なキャラクターが地味地味地味の活動を展開。めっちゃおもろい。
そして、とうとう見えてきたエバーディールの多面体の実態。そこには北朝鮮、船舶解体業を請け負うバングラディシュ、西欧とロシアの間に揺れ動くウクライナ、海洋強国を目指す中国。
プロローグの3つのエピソードが一つの絵になる。
しかし、彼らの想像を超えた実態が!そこには米国ラングレーが絡む・・・。表の外交手段では絶対に交渉不能な外交の実態があった・・・。
そして更に更にMI6の登場!ジェームス・ボンドか!笑
違う違う。作者過去作の登場人物スティーブン・ブラッドレーその人ということみたい!
これでもかというくらいのエンターテイメントサービス!
ネタバレはこれくらいにしておきましょう。
フルコースディナーのようなエンターテイメント小説。超絶おススメです。
そして、シリーズ化として次作に期待。
Posted by ブクログ
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「スパイもの」と言ったら何となく子供っぽい
内容に思えてしまいますが、「インテリジェン
ス系」の方が、今はふさわしいかもしれないで
す。
その「インテリジェンス」について書かせたら
この人の右に出る人はいないです。
それに「限りなく真実に近い小説」とも言われ
る内容には、本当に日本でこんな事が起
...続きを読むきて
いるのか、と恐怖さえ覚えてしまう程の重厚感
です。
法務省に属する若い公安調査官が主人公です。
「安定した公務員」として選んだはずなのに、
一線級のインテリジェンスに触れたことにより
その謎に迫ろうとする過程で成長していきます。
「スパイもの」小説によくあるワザとらしい
(失礼)緊張感もなく、とてもリアリティーを
持って真実が明らかになっていきます。
日本を含めて東アジアを取り巻く国際情勢を
楽しみながら知ることができる一冊でもあり
ます。
Posted by ブクログ
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なんと!知らずに読み進めていったらウルトラ・ダラーシリーズではありませんか!あの人の登場に感涙。
なじみのある神戸が舞台なのですが、あの街の独特の匂いや人びとの気性、点在する数々の美味しい食べ物などジモティか長年のなじみでないと書けないレベルで、これも手嶋氏くらい優秀なインテリジェンスマスターだと
...続きを読むものにできてしまうのでしょうか笑
やっぱりいちばん好きなのはスパイものなんだと再確認できました。
切ない思いをすることの多い諜報小説を明るく書けるのは素晴らしい。
素質にあふれた地味な主人公も好み。この終わり方は続編が期待できます。
あとは日本のインテリジェンスがほんとうにちゃんと機能していることを願うばかりです。
Posted by ブクログ
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FOIPを主導した安倍外交を肯定的に評価しつつ、米ソ冷戦を振り返り、現在の米中対立とどのような文脈で異なっているのかについて議論。米国政治に詳しい手嶋氏とロシア外交に精通した佐藤氏の対談の形をとる。
朝鮮半島を除き、台湾を含む新アチソンラインと台湾が今後の焦点となるという話、中ロは一枚岩ではないと
...続きを読むいう指摘など、今の安全保障環境を理解し、読み解くために非常に参考になる一冊。
Posted by ブクログ
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めちゃくちゃおもしろかった。最弱にして最強のインテリジェンスになりたいと思った。めっちゃ参考になった
Posted by ブクログ
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