【感想・ネタバレ】ウクライナ戦争の嘘 米露中北の打算・野望・本音のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年04月06日

ウクライナ戦争の分析をするのにこれほどの適任者はいないですよね、という2人の対談ならば読まない手はないと、書店で目にして即購入でした。
期待を裏切らない内容です。

ロシア語・ウクライナ語・ベラルーシ語に堪能な佐藤優氏は、ヴァルダイ会議でのプーチン発言を丸々翻訳したなかから貴重な知見を提示してくれま...続きを読むすし、
英米の諜報活動に詳しい手島龍一氏は、侵攻を予告したバイデンの失策を手厳しく批判します。

ゼレンスキーの国内での立場や大統領になった経緯等にも詳しく触れられていますし、
ウクライナを利用してロシアの弱体化を目論むアメリカの戦略も生々しいです。

最後、歴史・宗教が異なるウクライナの3つの地区での分断による戦争決着の可能性等、日本から見える情報だけではなかなか思い至らない景色を見せてくれるのが、この本の素晴らしいところだと思いました。

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Posted by ブクログ 2024年03月26日

本書内で佐藤さんと手嶋さんのどちらかが、世界は「今の日本にはなにも期待をしていないのかもしれませんが」という意味のことを話されていました。
ロシア情勢は大惨事になった3月22日の劇場テロが起こされてしまい、現在緊迫してさらに悪化していきそうな状況です。

まえがき
手嶋龍一
第1章
アメリカはウクラ...続きを読むイナ戦争の”管理人”
「在庫一掃セール」で潤うアメリカ軍産複合体
第2章
ロシアが侵攻に踏み切った真の理由
クリミア半島はなぜウクライナ領なのか
第3章
ウクライナという国 ゼレンスキーという人物
第4章
プーチン大統領はご乱心なのか
第5章
ロシアが核を使うとき
第6章
ウクライナ戦争と連動する台湾危機
第7章
戦争終結の処方箋 日本のなすべきこと
あとがき
佐藤優

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Posted by ブクログ 2024年03月25日

ロシアによるウクライナ軍事侵攻の背景、米国や中国などの思惑などがとてもわかりやすく書かれていて勉強になった。
戦争というとどうしても感情論で語りがちになるけれど、和平実現のためにはリアリティに基づいた冷静な分析と判断が必要というのはもっともだと思う。
ウクライナについて書かれたものは多くあるが、この...続きを読む2人の著者の言うことはとても説得力がある。

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Posted by ブクログ 2023年11月26日


ウクライナ戦争を侵略者ロシアから民主主義を守るウクライナという単純な時点で見る事への警鐘が具体的に書かれた対談本。
ウクライナとロシアとの歴史を遡って今を見れば、今の西側メディアの視野の狭さ、思慮の浅さが絶望的に見える。

この戦争はアメリカがウクライナを使ってロシアを弱体化させるというアメリカに...続きを読むよって管理された戦争と言う。
この本の出版当時はその通りであったはずだが、イスラエルでも戦争が起こって、アメリカが今後の明確な戦略を持っているのか疑わしい。
19世紀くらいから続いた西洋普遍主義、戦後のアメリカ一極体制が今まさに変わろうとしていると感じる。
その意味でプーチンの見立ては正しい。

日本がすべき事は国際政治で基軸となる3つ、価値の体系は守りつつ、利益の体系と力の体系を見てしたたかに日本の立場を守る。台湾危機を発生させない事が一番大切。

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Posted by ブクログ 2023年09月08日

結局は、核兵器か。

珍宝島事件/ダマンスキー島事件から世界は、動いた、と。

その流れでキッシンジャーが訪中し、今に至ると。
中東戦争でも、核使用一歩手前までいったっけ。
余談、彼の師匠が、ドラッカーのライバルだったよな。

ケネディ暗殺もレベル的には、一段下の国内の利権絡み。やはり、大国の本命は...続きを読む、核の使用及び、恫喝力による先進国の統治。それが、揺らいでいるか。

ブリックス及びグローバルサウスの台頭。北朝鮮もこれに絡むと。たぶん、汚染水騒動もスピンの一種になる。
木原っちって、使えるやつなのかね、やはり。
それにしても、核兵器、安くなったもんだ。

世界のどこかで核兵器が使用されたら、色々な意味で、本質的に我が国も変わるのだろうな。
それ以外は、まぁ、南海トラフ地震かな、いや、核の方がより上か。
そういや、戦前か、地元に日揮の工場があったよな。
ここからかなり若い娘さん達が、嫁いだとか聞いたな。アフリカも不穏だよね。

天災よりも、そのレベルのことでも起きなければ、ジャニーズ報道のマスコミの現状から変わらないかな。権力の腐敗で済むもんな。李朝末期よりもインカ滅亡に近い気がするな、鬱?、あははは。

ああ、教皇がモンゴルに行ったな。

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Posted by ブクログ 2023年08月27日

連日国内で報道されるウクライナ戦争の情報源が米国の戦争研究所(ISW)と英国防省であることに言及し、西側のプロパガンダを疑えと指摘する一冊。
・ウクライナ戦争で得をしているのは誰か?
・プーチンは本当にご乱心なのか?
・ゼレンスキーはヒーローなのか?
等々、面白い話が豊富だった。数年後も残る本ではな...続きを読むいと思うが、2023年現在では間違いなく良書。

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購入済み

さすが

匿名 2023年08月13日

白眉が揃うと、こうも見えてくるものがあろうとは。
ウクライナ戦争を単に二項対立ではなく、当事者の思惑に鋭く近づく

#タメになる

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ネタバレ購入済み

今こそ「地球儀外交」の出番!

2023年08月13日

2023年8月読了。

この御二人は、予々様々なメディアで恐ろしく冷静且つ正確な「インテリジェンス」を教えてくれる、日本でも貴重な存在だと思っている。
今回の戦争にあたっても、新聞,テレビ,その他メディアからの情報について「本当にそうなのか…?」と云う疑問点が少なくなく、隔靴掻痒の感が有ったのだが、...続きを読む正にドンピシャリ!生々しい国際状勢の深淵を覗かせて頂いた。
このぐらいの「情報収集能力」「情報分析力」が、今の岸田政権内でグリップされているのか甚だ疑問であり、それだけ将来への不安感が増大している。

文中にもあったが、先入観やそれまでの「常識」に囚われず、虚心坦懐に情報を集め、分析する力が、今現在ほど喫緊の課題として求められている時代は無い。
NHKでも何処でも、のほほんとBBCやABCのニュースを転送するだけでなく、もっと深い洞察力をもって分析する能力を高めて欲しいと切に願う。
そして「自称ロシア研究家」や「自称国際事情通」の類が、山の頂上から見下ろす如きにノンビリと語っている「全面核戦争の可能性もある現状」を、本当に〝理解〟している様には見えない口振りで解説しているのを見るにつけ、「日本人のお花畑的平和主義」を助長させていることに腹立たしさすら感じる。

岸田総理、「安倍さんからの宿題」を一刻も早く進めてください!!!

#深い #怖い #ダーク

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Posted by ブクログ 2023年08月01日

詳しく冷静な人が語ると、
こんなにも腑に落ちるものか、と驚愕する。

テレビニュースをながら見しても価値が無いことがよく分かる1冊。

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Posted by ブクログ 2023年07月14日

日本でインテリジェンス情報を分析できる、超一流の論客お二方によるウクライナ戦争を巡る対談。佐藤氏の同様の著作もほぼ読んでいるので目新しいところは少ないが、流石手嶋氏のインテリジェンス情報が重なると、奥深さも一際。テレビ・新聞の戦争報道を正しいものと思っている方にこそ、読んでほしい。ロシア(プーチン)...続きを読むの内在論理と如何にアメリカの対応が酷いものかが理解できるはず。

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Posted by ブクログ 2024年04月08日

全面的には賛同できないが筋は通ってる。訳のわからなかったプーチンの思考が何となく判った。すると今後の展開も想定し易くなり、不安で落ち着かなかったのがマシになった。この本を読む前後の違いは大きい。

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Posted by ブクログ 2024年04月05日

ロシア大使館勤務の経験がある佐藤優の話を聞きたかった。テレビとかでは誰も語ってくれない「あのニュースの違和感は何?」って疑問の答えを期待以上に答えてくれます。

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Posted by ブクログ 2024年03月09日

ウクライナとロシアの戦争についてこれほど的確な見識を述べた書物は少ないと言える。メディアや一般の作家から出てくることはウクライナが善、ロシアか悪と描かれているが本当は異なることがこの作品を読むとよく理解できる。ウクライナ東部でのウクライナと親ロシア派の対立が、この戦争を引き起こしたことは明らかだが、...続きを読むそれ以前の歴史を紐解けば結論を急ぐべきではなかったのである。犠牲になるのは平和に暮らしていた民衆達で、悪は権力を握るウクライナ政権の中枢の人々そしてアメリカである。プーチンが行っていることには賛成はできないが、これに関してはロシアに大義があると個人的に考える。

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Posted by ブクログ 2024年03月07日

プーチンを正当化できないが一応国際法上の辻褄合わせはしていること、日本のニウエ承認との比較、ローマ教皇の失言とウクライナ戦争へのバチカンの関与、戦争の経過でプーチンの考えが変わったこと、バラバラなウクライナ軍、情報源としてのISWの評価、ウクライナを勝たせるつもりもなく戦争を管理するアメリカ、今の悲...続きを読む劇の原点であるグルジア戦争、セヴァストポリ軍港を失えないプーチン、バイデンの開戦情報リークは失敗、劣化したイギリスのメディアや情報機関、ウクライナが西部と東部で全然違うこと、ポーランドに落下したミサイルの意味、プーチンがマッドマン的な要素を持ちつつ正気であること、中露が同床異夢ではないこと、停戦についてなどなどを話し合っていて面白い。

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Posted by ブクログ 2024年03月01日

とても真っ当で妥当な見方を語り合っている対談ではないでしょうか。お陰でウクライナ戦争に対する理解の整理になりました。

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Posted by ブクログ 2023年10月21日

日本のメディアで報じられるウクライナ戦争の進捗やロシア批判の論調だけでは足りない情報や視座を与えてくれる一冊。

ロシアのふるまいは国際法的にも許されるものとは言えないが、
ロシアが国際社会で孤立しているかというとそんなこともない。

そしてウクライナ戦争開始にはアメリカやNATOにも落ち度はあった...続きを読むわけだし、
アメリカとしては戦争が続くことによるメリットも享受している。

ウクライナ、ゼレンスキーにも黒い歴史があり、今にいたっている。
ウクライナの兵器、宇宙産業の存在は一つポイントになる。

プーチンが狂ったかのように日本では報じられるが、基本的にプーチンはプーチンなりの思想でしっかり動いていると思われる。

日本は口ではロシアを避難しつつも、サハリンの液化天然ガスなど、
ロシアにお金は回しており、利益は捨てない動きをしている。
ある意味ロシアとの関係が残っている日本。

なんとなく思っていても事実ベースで理解することが難しい各国の打算や裏を、インテリジェンスの専門家の対話から再確認できる本でした。

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Posted by ブクログ 2023年10月20日

元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏と、外交ジャーナリストで作家の手嶋龍一氏の対談。
流石外交経験や情報リソースが豊富な二人の会話形式の本なので、ウクライナ戦争で、あまり表には出てこない内容が詰まっていると感じた。

第1章 アメリカはウクライナ戦争の"管理人"
第2章 ロシアが侵...続きを読む攻に踏み切った真の理由
第3章 ウクライナという国 ゼレンスキーという人
第4章 プーチン大統領はご乱心なのか
第5章 ロシアが核を使うとき
第6章 ウクライナ戦争と連動する台湾危機
第7章 戦争終結の処方箋 日本のなすべきこと

ロシアの核心は、かつて血を流して獲得したクリミア セバストポリ。ここに手を突っ込むと、ウクライナ各地に核ミサイルを飛ばされるかもしれない。するとNATO軍は報復のためウクライナに越境、戦略核による応酬と言う最悪のシナリオが起こる可能性も出てくる。
アメリカの戦争目的はロシアの弱体化。
日本は官僚的な「法の支配に基づく…」の発言(価値の体系)だけではなく、利益の体系にも軸足を移すべき。

終わりの見えない戦争となっているが、何年続くの?と思ってしまう。勿論ウクライナの心情も分かるが、ウクライナの南東部は、元々ロシア系の人が多く、歴史や文化でも、ウクライナ中西部とは随分違うらしい。
どこかで、お互い妥協するところが必要なのだろう。

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Posted by ブクログ 2023年07月08日

今のままだとズルズルと10年戦争になりかねない。はっきり言って落とし所がない。
だからこそまずは停戦ではないだろうか。

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Posted by ブクログ 2023年08月17日

外交ジャーナリストで元NHKの手嶋龍一氏と元外交官のラスプーチンこと佐藤優氏がウクライナ戦争について語る。

西側の視点からしか見ない日本人からすると新鮮なとらえ方がいくつも出てくる。
「アメリカはウクライナを勝たせるつもりなはない」(管理した戦争)「在庫一掃セール」などなど。また、NATO拡大の超...続きを読むえてはならないラインだとか、英国のエリートの消滅、ウクライナの複雑な民族文化構成や歴史、「破綻国家」(腐敗と汚職と財政難)の側面などなど。

国際政治のバランスは思った以上に西側に不利になってきているらしい。そうした中、核大国・ロシアに対して「正義」を声高に主張してもしょうがない。現実的な平和への道を、世界が進まないといけない。そのためには、すごく遠回りではあるが、健全な世論の醸成、正確な情報から堅実な判断をする有権者が必要だ。

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