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Posted by ブクログ 2022年12月22日
この本を読んで最も学びになったことは、「死刑制度の是非は道徳的に確立することはできない」ということ。そして、公権力が冤罪をしてしまう可能性がある以上、死刑は取り返しのつかないものとなってしまう。だから死刑はやめるべきだということがよく理解できた。
もう一つ!p35「『それはあなたの意見にすぎない』『...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年11月15日
死刑という制度を哲学的観点から考察するという内容だったが、死刑制度に限らず多くの気づきをもらえた。
OECDで死刑制度があるのは日本、アメリカ、韓国の3カ国で韓国では20年以上死刑を執行されていない状況を考えると事実上の廃止しているようなものだそう。
なぜ国際的に死刑制度廃止の流れに向かっている...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年04月28日
萱野が一貫しているのは、あらゆる論議は道徳の質量によって計られるべきではなく、哲学の援用によって論理的に導き出されなければならない。そして一定の結論を出すが、それは必ずしも絶対ではないかもしれないので、各人が論理的に解釈して是非を唱えてほしい、というものなのだけど、本書もそれに倣うだけでなく、専門分...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年02月03日
死刑に関して正面からかつ丁寧に論じた一冊。1、2章と死刑の実情と課題を挙げての3章からが本題。道徳で決着がつかないことには肯首できるし、冤罪に関する論は余り意識したことがなく興味深かった。
ただ冤罪の賞はやや急ぎすぎで以下の点などは納得するに至らなかった。
・死刑は取り返しがつかないことに依ってい...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年12月28日
基本的にはとても良かった。私は死刑反対派だが、賛成にしろ反対にしろ一分の理以上のものがあるので、どちらの意見に与するにしても難しい。日本では賛成派が圧倒的なので、反対派としてはどう反対するのか、はかなり理論武装しないといけない。本書は著者が反対派寄りとはいえ、結論ありきではないので、賛成派にも自分の...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年12月17日
政治や国家といったプラグマティックな問題についての論考で知られる哲学・社会理論研究者の著者による死刑論。
本書の前半は、カントの思想をベースにしながら、道徳的な観点から死刑の是非を考えるところからスタートする。そうした議論の中で、道徳とは普遍的なものではなく、状況により変化するものであること、道徳...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年11月29日
死刑という制度を道徳的視点と政治哲学的視点から論じた書籍。
平易な文章かつかなり細かい部分に関しても抜けが無いように落とし込めており、決して少ないページ数ではなかったが、一気に読み通すことが出来た。
唯一の欠点としては一度脱線するとかなり長いページ数が割かれてしまうこと。一瞬本題を忘れてしまうぐ...続きを読む
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