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本書は、ニクソン政権からオバマ政権にいたるまで、米国の対中政策の中心的な立場にいた著者が、自分も今まで中国の巧みな情報戦略に騙されつづけてきたと認めたうえで、中国の知られざる秘密戦略「100年マラソン(The Hundred-Year Marathon)」の全貌を描いたものだ。日本に関する言及も随所にあり、これからの数十年先の世界情勢、日中関係、そしてビジネスや日常生活を見通すうえで、職種や年齢を問わず興味をそそる内容となっている。
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Posted by ブクログ
CIAの職員として、中国と友好関係を結ぶために長く働いてきた著者の自伝のようなもの。 悔恨の書というか懺悔の書というか、個人としてはそのような趣きがあるとしても、政府が発刊を許したのは、ここから反撃を始めるぞ、という狼煙の役割もありそう。 米中の橋渡しが著者の仕事だったとは言え、日本の姿がまったく...続きを読む見えないこの半世紀の記述である。 せいぜい尖閣でのせめぎあいなど、チャイナが牙を見せ始めてからの一例として登場するくらい。 この存在感のなさが「戦後レジーム」なのだな、とつくづく。 また、チャイナの側も日本のことなどまったく歯牙にもかけていないのが伺い知れる。 それは、別にチャイナのGDPが膨張したここ十数年とかの話ではなく、中ソ関係が険悪だった1960年代であってもそうなのだ。 日本が、世界第二位の経済大国とか威張っていた時代にあっても、チャイナは日本を都合よく搾取する対象としてしか扱っていない。 そのために工作に勤しみましょう、というわけで、日本の地位を奪うとかそういう意識はない。 今、結果として日本を抜いた状況にあるだけ。 当たり前だが、目線は米の覇権にのみ向いていて、そのための100年なのである。 さて、そのチャイナの100年の戦略を知ってしまった今、我々はどうすべきか。 チャイナの膨張はどうやら習近平だからどうという問題でも無いとなれば・・・。 その答えも春秋時代の戦略に学べ、というのが著者の結論。 やっぱり、古典は大事ですね、と。 以下、読んでいて驚いた点。 ソ連の高官たちが、割と早い時期に自国の没落を覚悟していたこと。 チャイナに気をつけろと米国人である著者に忠告していたこと。 天安門後も米の対中政策に変更はなかったこと。 リー・クアンユーについて紙幅を割く著者だが、マハティールについての記述は無し。
親中派の著者(マイケル・ピルズベリー)が、中国の軍事戦略研究の第一人者となり、親中派と袂を分かち、世界の覇権を目指す中国の長期的戦略に警鐘を鳴らすようになるまでの記録。 以下、本書より元防衛大臣・森本敏氏の解説。 本書は米国における中国専門家として著名であるばかりでなく、米国政府の対中政策に最も深...続きを読むく関わってきたマイケル・ピルズベリー博士の中国論。 ピルズベリー博士は実際、本書の中で「ニクソン政権以来、30年に渡って政府機関で働いていた中国の専門家として誰よりも中国の軍部や諜報機関に通じていると断言できる」と自負している。 その本人が本書の冒頭で、米国は中国の国家戦略の根底にある意図を見抜く事ができず、騙され続けてきたと告白する。 この告白は衝撃的である。 我々はこれほど中国に精通し、中国要人と交流のあった同博士でさえ中国に欺かれ続け、それを知らずに歴代米国政権が対中政策をピルズベリー博士の助言や勧告に基づいて進めてきた事実を知って今更の如く愕然とする。
原題はthe hundred marathons 100年マラソン。 アメリカのインテリジェンスに籍を置いていた中国専門家による中国の戦略に警鐘を鳴らす一冊。 はっきり言って、翻訳がイケてなく読みづらい。だがそれも、中国文化・歴史観に全く馴染みのない欧米人が読んだときの「捉えどころのなさ感」を共有す...続きを読むる舞台装置、ともとれる。 三国志など色々な中国歴史古典に親しみ、文化的にも近い我々からすると然もありなん、なところもあるが、全く文化的親和性のない、歴史の浅い、欧米人には、きちんと言葉で説明されてもなかなか理解しづらいのではないだろうか。 著書自身が中国に対する評価の転換、自らの分析や判断の誤りを認めるまでそれなりの時間と判断の紆余曲折を経ていることからもそれは想像に難くない。 思うに彼の国は、表面の事実だけでは判断がつかない。1949年の建国で政体こそ変わったが、それ以前から脈々と続く(ほぼ)単一民族の営みと歴史を踏まえて、現在の情報を判断する必要がある。日本人なら彼らの近いところでそれができるかもしれないが、もう日本の知中派はパンダハガーとして取り込まれてるのかもしれない。
是非読んでほしい。特に政治に関わる人には。 中国とアメリカの力関係を冷静に分析した本。 今後、中国がどこに向かうのかを踏まえ、しっかり処方箋を提示している。
中国の国家戦略の実像と、それをアメリカを始めとする西側諸国(日本などその同盟国・友好国も含む)が致命的なまでに見落としてきたことを明らかにする。 「勢」を読むこと、すなわち①他人をだまして思いどおりに動かし、そして②最大の好機をじっと待つことが、中国の戦略観の核をなしている。 著者が鳴らす警鐘を...続きを読む真摯に受け止め、各国が毅然として行動しなければ、遠からず、情報統制・言論弾圧、兵器の拡散、深刻な環境汚染etc.が蔓延した、中国を覇権国とする世界秩序が現出しかねない。
政治的な話題はさておき、これはこれで参考になった。 中国に対しては、大きく二つの切り口がある。 ・経済が成長し続けるのか崩壊に向かっているのか。 ・共産主義が続いていくのか資本主義化していくのか。 本作は、経済は成長し続け共産主義が永続する、というシナリオで論じられている。
中国の野望について警告する書。書いてある内容はにわかには信じられないものだ。中国共産党による国家樹立から100年、2049年に中国が世界の覇権を握る計画があるというものだ。確かに、最近の中国の言動を鑑みると、米国と伍するような状況になりつつあるようにも思える。本書は米国が引き続き覇権を握るためにどの...続きを読むようなことに気を付けるべきか警鐘を鳴らしている。では、日本はどうするべきなのかは書かれていない。米国の同盟国として、フィリピンやベトナム、モンゴルと協調することくらいしか書かれていない。米国が持つ駒のひとつという扱いだ。まあ、そこは軍隊を持たない日本なので、仕方ないかもしれない。ただし、日本が集団的自衛権の行使をできることを確認した昨今の動きは、むしろ、それらを含めて米国の対中国政策の一貫ではないかと訝ってしまう。本書を読んで、日本がCIAのような本格的な諜報機関を持っていないことが悔やまれる。このままでは、気がつかないうちに、中国の戦略にはまってしまう危険がある。なんとかした方がいいのではと危機感を持たざるをえない。
『China 2049』 ・中国(共産党)はいずれ崩壊する ・文革以降、中国は伝統を顧みない別の国となった といった認識をひっくり返す一冊。 10年以上、関連書籍が散々煽るも全く崩壊せずに成長を続ける中国。何かおかしい、騙されているのでは、という漠然とした感覚への解答。 プロパガンダと切り捨てるには...続きを読む腑に落ちすぎる。 アメリカは中国の姿を冷静に捉えていると思っていたが、日本と同様、いいように操られていたとは。 著者がアメリカの無謬性を何の疑問もなく展開しているのには引っかかる。日本から見ればアメリカも同じようなところはある。しかし、ニュースを見ていればどちらの脅威が大きいかは自ずと見えてくるだろう。 春秋戦国時代、囲碁。 超大国に囲まれた島国日本の処世術は実に難しい。
中国が虎視眈々と世界の覇者たる地位を築こうとしていることを教えてくれる本。過去(中国の歴史)の例に倣い、野望は表に出さず、2049年を目途に米国をしのぐ国づくりをしているのだそうです。 とはいえ、なぜ著者はこのことを、わざわざ本にしようと思ったのか。あえて口外しないという選択肢もあっただろうに、なぜ...続きを読む?というのが素朴な疑問。本にすることのメリットとは何か。 国レベルではなく、個々人レベルで中国(人)に気を付けろということなのか。 そうこうしている間に、北朝鮮は核実験を実施。中国はこれに遺憾の意をしめしているが、果たして本音は? ニュースを見る目が変わる、秀逸な本だと思います。
【中国、世界の頂点に向けて…?】 筆者はアメリカの元政府関係者でもあった外交戦略家。書かれたのは2015年、原書タイトルは中国の100年マラソン。 2049年は、共産党成立から100周年のとして、その年を目指した中国の長期的な世界の覇権獲得へ考え方、アプローチが書かれている。 中国のナショナリスト・...続きを読むタカ派の理論こそが、中国の外交アプローチを真に決定づけているものである、とし、中国の歴史を遡って戦国時代の思想家・戦略家の考え方を理解することで、現代中国の世界派遣に向けた長期戦アプローチが見えてくるとする。孫氏や三国志のエピソードが引用されている。 全力でアメリカの視点から書かれた本であること、また10年近く前に書かれた本であり、彼の打ち出した出版当時の新規性は、現在ではより普及しているように思う。だからこそ、彼の著作は的を得ていただけではなく、思考枠組みを提供し、議論をさらに活発化した意義のある著作であったのかと思う。 日本では、中国の王朝の歴史や、国語・漢文などでも習う言い伝えや思想、日本の文化にもある程度共通する部分もある考え方などは馴染みのあるものが多いけれど、アメリカとしては、まったく遠いものであったりするのかな、と読んでて感じた。 大学で中国の政治について学んだ時も、中国は過去の屈辱を根に持っていて、世界の覇権の復興のために進めているといったことを学んだけれど、まさにそのアプローチが、日米関係の近代史と共に論じられていた。 もう一点思ったことは、中国語は翻訳が難しい、と書いていたけれど、一つの言葉や漢字について、エピソードを含めた深い意味を持っている言語である点、漢字は非常に含蓄のある言語であると改めて思った。
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China 2049
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マイケル・ピルズベリー
野中香方子
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