キッシンジャーの「戦略的交渉術」を徹底分析した初の本
「世界最高のネゴシエーターは誰か?」
この質問を1375大学の国際関係学に携わる1615人の学者にしたところ、最も多くの支持を集めたのがヘンリー・キッシンジャーでした。
辛口の作家のウォルター・アイザックソンでさえ、キッシンジャーを「20世紀で最も重要なアメリカの交渉者」と評価しています。
ネゴシエーターとしてのキッシンジャーの輝かしい実績は、誰も否定できません。東西冷戦下、世界が憎悪に満ちあふれ、一触即発だった時代、
キッシンジャーは中国、中東、ソビエトと、一見不可能に思えるような交渉をいくつもまとめてきました。
90歳代の今でも、キッシンジャーは外交の重鎮として活躍し、バラク・オバマからドナルド・トランプ、ウラジーミル・プーチン、アンゲラ・メルケル、習近平まで、
多岐にわたる世界の指導者から意見を求められています。
キッシンジャーがどんな活動をしてきたかは自身の伝記や他の研究者・作家が、これまで数々の作品を世に送り出しています。
ところが驚くべきことに、キッシンジャーの交渉術に関しては、これまで詳しく分析されてきませんでした。
著者3人は、ハーバード・ビジネススクール、ハーバード・ケネディスクール、ハーバード・ロースクールの教授で、交渉の専門家・研究者。
ハーバードを代表する三つの大学院の英知を結集して、キッシンジャーの交渉を徹底分析し、エッセンスを抽出したのが本書です。
Posted by ブクログ 2023年03月02日
アメリカの名を背負って「南アフリカの不当な白人支配を終わらせる」とか「ベトナム戦争の停戦と米兵の安全な撤退」とか「冷戦真っ最中にソ連と中国と交渉する」とか、どれも想像すらつかない。こんな交渉を当事者として行ってきた人についての、その交渉術についての研究。事例の成り行きもそこからの教訓も興味深い。日経...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年05月05日
キッシンジャーは1923年、ドイツ生まれ。
ハーバード大学で教鞭を執った後、1969年、ニクソン大統領の国家安全保障問題担当大統領補佐官に任命され、1973 年には国務長官に就任。ソ連や中国などとの数々の重大な交渉に関わった。
キッシンジャーの交渉事例から、例えば、次のような教訓を引き出すことがで...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年03月30日
東西デタント、ベトナム戦争など
20世紀の超重要外国交渉を仕切った
キッシンジャーの交渉術。
とりあえず、会って腹を割って話せば
なんとかなるさ、と思っている楽天家には
厳しい内容。
キッシンジャー、スゲーと思いつつ、
こんな責任重大な交渉の責任を
全部押しつけられながら、
外野(アメリカ国内)...続きを読む