東浩紀の一覧
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ユーザーレビュー
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「有名な本らしいけど、20年前の文化批評って今アテになるのかな…?」と思いながら読み始めたけど、杞憂だった。東先生(というか、コジェーヴさん)の言う「動物化」は20年でさらに進んでるよなぁ。「大きな物語の時代の終わり」は気のせいだったことが最悪の形で証明されちゃってるけど。
Posted by ブクログ
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この本の中では東浩紀さんがずっと展開してきた「誤配」という言葉について何度も語られている。まさに私も東浩紀、そしてゲンロンに出会ったこと自体が「誤配」の結果であり、そこから多くの影響を受けているということを読みながら改めて実感した。震災後の福島について、人文知的アプローチをしているところを探していた
...続きを読むらゲンロンに出会い、よく分からないままゲンロンカフェに行って小松理虔さんの出版イベントに参加した。東さんや飛び込みで津田さんなどがいて熱く語り、観客もまた熱心に聞く、物凄い熱量の空間であった。まさに私もあの場で「知の観客」となっていた。しかし、ゲンロンがそこに至るまで、そしてそれ以降、裏では大変なことになっていたというのが本を読んで初めて分かった。2018年末、東浩紀さんのツイートがネガティブでゴタゴタしている感じを見ていたくなくてゲンロンから離れてしまったが、実はえらいことになっていたのだった。これはまさに「戦記」と呼ぶにふさわしい内容。
しかし、ゲンロンがどんな想いで作られ、守られてきたのかがわかり、そして会社をやるというのがどういうことかも生々しく知ることができる本だった。
Posted by ブクログ
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ルソーによると、一般意志とは国人の意思の集合体である共同体意思のことを指す。したがって市民はこの一般意志に従わなければならない。ただし政府は一般意志を執行するための"代理機関"にすぎないため、市民は政府に服従しなければならないわけではなく、むしろ革命権を肯定している点はホッブズと異なる考え方。
現
...続きを読む代社会において一般意志とは何か考えてみるとまず思いつくのは世論あたりになるが、これとは全く性質が異なる。なぜならルソーは一般意志について「一般意志はつねに正しく、つねに公共の利益に向かう」と述べているからだ。世論は、みんなの意思だがしばしば誤ることがある全体意志に該当することになる。
このように一般意志は人間の秩序(コミュニケーションの秩序)ではなくモノの秩序(数学の秩序)に属するため、必ずしも共同体の成員の合意は必要ではない。つまり政治にコミュニケーションは不要という奇妙な結論が導かれることになる。
コミュニケーションこの概念は常識的な意味での「政治」や「意志」からかけ離れているといえるが、現代の文脈においてGoogleのビックデータやSNS発信といった、膨大なデータ蓄積が進んだ現代社会に通じる点があり、もはやこのようなプラットフォーム上では個々人の思いを超えた無意識の欲望パターンの抽出が可能になっている(→データベース、集合知)本書では一般意志の概念全体を「一般意志」とした時、ルソーのテキストを総記録社会の現実の照らして捉え直し、それをアップデートして得られた概念を「一般意志2・0」と定義している。
Posted by ブクログ
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ゲンロンの経営者としての東浩紀の試行錯誤を記した本。あとがきで東はもともと「とてもややこしい現代思想の世界を専門としていた」が「専門書ではなにも伝わらないし、なにも変わらないと感じるようにもなっている。哲学は生きられねばならない。」と書いている。うーんそうなんすかね、まあそうなんだろうな。ただ別のな
...続きを読むにかのインタビューで、専門書を読めば俺は専門書を読めるし実際すでにほとんど読んだぞと自信に繋がって、その手のコンプレックスを抱かなくなると答えていた。亀の甲より年の功てきなことかもしれないけど、それでも専門書を読む意味が消えることはないんだろう。
仲間を集めたいという動機で始めたゲンロンだったけど、その欲望自体が弱点でさまざまな失敗を繰り返した結果「ぼくみたいじゃないやつ」と一緒にやっていくことを決意する。「ぼくみたいなやつ」がどこにもいないことの孤独を受け入れて、「それでいい」的な態度で哲学を続けるーー。
これは批評空間と対比関係にあるものとしての「社会」に出て、実践的な経験を積んできたからこそ得られた経験則によるものが大きいんだろうけど、なるほどなあと思った。
そのあとで、「信者=アンチ」関係から脱却するためにゲンロンは株式会社でありビジネスであることに拘ったと記している。貨幣と商品の等価交換こそが友と敵の分割を壊す。質のよい商品を提供すれば関心をもってくれるし、そうでなければ観客は離れていくーーこの一見冷淡にみえる態度こそがコンテンツのクオリティを高く維持するための鍵となる。
これもなるほど! ですね。質を高く保つために緊張感を感じながらやっていくには「信者」とか「アンチ」とか、「仲間」とか「敵」とかそういうところからは離れなければいけない。
まあ、そうなんでしょうねえ…。
Posted by ブクログ
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普段本をあまり読まないネット好きな人にこそ、是非おすすめしたい一冊。場を移しただけでは世界は広がらない(悪い意味で)。SNSはあくまでツール。
Posted by ブクログ
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