Posted by ブクログ 2021年06月02日
深層にあるもの(データベース)とそこから生成される表層的なもの(シミュラークル)とを等価に見るデータベース消費の構造が、オタク文化やPCの画面上など至るところに見出だせるというのが本書の主張。
いまではあらゆる物事や言説がデータ化されているので、このモデルの適用範囲は格段に広くなっていると思う。ソー...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年11月24日
「オタク」から世界の流れを読み解く1冊。
キーワードは「大きな物語」「大きな非物語」「二層構造」「動物化」
データベース(大きな非物語)を参照して無数のシュミラークルが生成される。シュミラークルの中にはオリジナルも含まれる。大きな物語と大きな非物語の違いは、それを見る主体によって解釈が異なるという...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年11月10日
「データベース消費」なる語をあちこちで見かけ始め、なおかつ「大きな物語が存在し得ないポストモダン」みたいな言説に「じゃあ現代とは?」と思っていた中で、格好の本だった。
最後の一文によく現れているように、これを受けて、まさに今を生きる人々が、それぞれにそれぞれの眼前の課題をどう認識するか、という問題な...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年01月26日
非常に面白く読むことができた。
「大きな物語」が失われたポストモダンの時代には、「物語消費」から「データベース消費」に移行していく。
ガンダムとエヴァンゲリオンの対比や、キャラ萌えの話を社会的な大きなテーマに結びつけていくところが、知的に刺激的だった。
しかし、まだまだ勉強不足なので、関連書籍...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年06月11日
“しかしポストモダンの人間は、「意味」への渇望を社交性を通しては満たすことができず、むしろ動物的な欲求に還元することで孤独に満たしている。そこではもはや、小さな物語と大きな非物語のあいだにいかなる繋がりもなく、世界全体はただ即物的に、だれの生にも意味を与えることなく漂っている。意味の動物性への還元、...続きを読む
※予約作品はカートに入りません